【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 経済再生と雇用回復期待を先取る!

市況
2020年5月3日 9時30分

「経済再生と雇用回復期待を先取る!」

●素直に株価回復トレンドと向き合う

例年ならゴールデンウイークの長期休暇をどうお過ごしであろうか。

もちろん今は家に引きこもり、自宅警備や自宅美化、読書、ゲーム、音楽鑑賞、ときには散歩、ウォーキングなどを楽しんでおられることだろうが、おそらく心の底から楽しめている、とはならないのではないだろうか。 新型コロナウイルスの脅威は身体だけでなく生きる基盤さえ崩しつつあり、休日を楽しむどころではなくなっている。

このような状況にあるため、株式投資についても厳しい見方がほとんどとなっているのだが、私の見方は少し違う。この頃、私はつくづく株式投資をやっていて良かったと思うのだ。株って素晴らしい、と。

前述したように、日本列島は機能不全に陥り、ほとんどの仕事が正常に営めなくなっている。そして、私のようなフリーで生活する人たちの多くが収入減ならまだしも、収入ゼロの苦境に追い込まれている。

では、どうするか。株式投資をしていれば、それをカバーできるのだ。

幸い、東京市場は戻り歩調だ。3月19日に1万6358円の安値をつけて底を打った日経平均株価は、4月30日には2万0365円まで戻り、週末5月1日は574円安と大きく反落したものの1万9600円台で引けた。

大事なのは、日本はもちろん世界的になお新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で、日経平均が明らかに浮上に転じていることだ。これは東京市場だけのことではない。世界各国の市場が同様の動きになっている。

新型コロナの脅威が去っても世界経済の回復は緩慢であり、下手をすると世界恐慌の再来すらあり得るとの識者たちの見方もある。

それらを頭から否定するものではないが、投資の基本は未来の先取りであり、実際の株式市場が浮上に転じているという事実を重視するのが鉄則であり、経済恐慌は避けられる方向に進んでいる――こう見てよい。ここは連休明けも回復トレンドと素直に付き合っていくこと、これを優先したい。

●最悪の雇用状況も年末に向け回復へ

そこで、心掛けたいのは、市場に新たに芽生えはじめている雇用の回復期待の先取りだ。米国の失業保険申請者数が急増していることに象徴されるように、日本でも同様の現象が生じていると見てよい。

そんな中で意外な動きが見られるのは、人材派遣関連株の浮上だ。いまはあらゆる業界が苦境に陥り、雇用の維持に苦慮している。つまり、雇用状況は最悪。こんなことになっている。しかし、中国をはじめ欧州でも工場などの稼働再開が報じられている。米国でも今後は、まずは製造業から本格的に事業再開となるだろう。そして、日本も…。

こう考えると、雇用は年末に向けて回復していく。こう見るのが自然であり、関連株への投資がお勧めだ。

具体的な銘柄としては、まずはリクルートホールディングス <6098> がある。工場製造ラインへの派遣に強いアウトソーシング <2427> やUTグループ <2146> 、アルバイト情報サイト「バイトル」を運営するディップ <2379> 、同じくネットで転職サイトを運営するエン・ジャパン <4849> も魅力的だ。

そして、人手不足が深刻なのは医療・介護業界。新型コロナの拡大で雇用の確保はこれまでよりも困難になっており、医療・介護業界向け人材紹介に強いエス・エム・エス <2175> も業界から頼りにされることになる。

最後に雇用関連ではない銘柄にも目を向けておくと傘下に佐川急便を擁するSGホールディングス <9143> だ。当分ネットでの購入増が続くし、新型コロナの拡大が止まった場合でも荷動きの活発化は必至。株価は高値圏ながら続伸する確率が高い。

2020年5月1日 記

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