話題株ピックアップ【夕刊】(3):SUMCO、NEC、東エレク
■SUMCO <3436> 1,639円 +90 円 (+5.8%) 本日終値
SUMCO<3436>がマドを開けて買われ、上値抵抗ラインとして意識されていた75日移動平均線をブレーク、戻り足を鮮明とした。同社が8日取引終了後に発表した20年1~3月期決算は最終利益段階で前年同期比35%減の84億9000万円と減益ながら、主力の半導体ウエハーの販売量回復を背景に会社側事前計画を上回る結果となっており、業績改善色の強いものとなった。これを材料視する形で上値を期待した買いや空売り筋の買い戻しが入り株価を押し上げた。
■ALサービス <3085> 1,847円 +95 円 (+5.4%) 本日終値
8日に発表した「冷凍食品メーカーを買収」が買い材料。
冷凍食品製造のコスミックダイニングの全株式を取得し子会社化する。
■マンダム <4917> 2,129円 +104 円 (+5.1%) 本日終値
8日に決算を発表。「前期経常は18%減益で着地・1-3月期(4Q)経常は黒字浮上、今期業績は非開示」が好感された。
マンダム <4917> が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比17.8%減の67億円に減った。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
■NEC <6701> 4,290円 +190 円 (+4.6%) 本日終値
NEC<6701>が続急伸。前週末8日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が295億円から309億円(前の期比6.1%増)へ、営業利益が11億円から12億7000万円(同2.2倍)へ、純利益が6億5000万円から10億円(同2.5倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。国内ICT投資が堅調に推移したことで売上高が上振れたことに加えて、売り上げ増に伴うシステムプラットフォーム事業やネットワークサービス事業、社会公共事業などの改善により、営業利益も計画を上回ったという。更に子会社の清算結了に伴う税金費用の減少なども最終利益を押し上げた。
■はごろもフーズ <2831> 2,912円 +106 円 (+3.8%) 本日終値
はごろもフーズ<2831>が大幅反発。前週末8日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が804億円から828億5200万円(前の期比3.7%増)へ、営業利益が19億円から30億6700万円(同96.7%増)へ、純利益が15億円から23億1600万円(同2.3倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。健康ニーズに適合した「オイル不使用シーチキン」が好調に推移したことに加えて、新型コロナウイルスの感染防止対策として実施された外出自粛や小中・高校の休校の要請などにより、家庭用のパスタや包装米飯、缶詰の需要が増加したことが要因。また、原材料のきはだまぐろやかつおを年間を通じて安定した価格で調達できたことも寄与した。
■松田産業 <7456> 1,393円 +22 円 (+1.6%) 本日終値
松田産業<7456>は小動き。前週末8日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が2030億円から2109億円(前の期比1.2%増)へ、営業利益が57億円から62億円(同25.3%増)へ、純利益が40億円から40億4000万円(同19.1%増)へ上振れて着地したようだと発表したが、市場の反応は限定的のようだ。昨年11月6日に業績予想の上方修正を発表したが、金及びパラジウムなどの貴金属価格の上昇による影響から再度上方修正したという。
■ライオン <4912> 2,335円 +35 円 (+1.5%) 本日終値
ライオン<4912>が反発。前週末8日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高825億5500万円(前年同期比4.6%増)、営業利益187億3300万円(同3.1倍)、純利益135億5900万円(同3.9倍)と大幅増益となったことが好感された。高付加価値戦略などが奏功しオーラルケア分野の成長が継続したことに加えて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でハンドソープや手指消毒剤などの衛生用品の販売が好調だった。また、本社として利用している土地の譲渡益も寄与した。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高3550億円(前期比2.2%増)、営業利益395億円(同32.4%増)、純利益270億円(同31.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■東京エレクトロン <8035> 22,720円 +230 円 (+1.0%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が一時590円高に買われ2万3000円台乗せを達成した。前週末の米国株市場ではフィラデルフィア半導体株指数が3%近い上昇をみせ、5日続伸となるなど上値指向を強めており、そのなかでも半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズは5%高と上値追いを加速した。次世代通信規格5Gの商用サービス本格化に加え、企業のテレワーク導入が進むなか、通信関係に使われるメモリーやロジック半導体需要が今後高まるとの見方が強まっている。同社を筆頭に半導体関連全般の株価先行きに対する強気観測につながった。
■クックパッド <2193> 306円 -41 円 (-11.8%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
8日に決算を発表。「1-3月期(1Q)税引き前は29%減益で着地」が嫌気された。
クックパッド <2193> が5月8日大引け後(18:15)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年12月期第1四半期(1-3月)の連結税引き前利益は前年同期比29.3%減の2.1億円に減った。
■Kudan <4425> 4,240円 -420 円 (-9.0%) 本日終値
8日に決算を発表。「前期経常は赤字転落で着地・1-3月期(4Q)経常は黒字浮上、今期業績は非開示」が嫌気された。
Kudan <4425> [東証M] が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常損益は1200万円の赤字(前の期は1億0300万円の黒字)に転落し、従来予想の2億1300万円の黒字を下回り、黒字予想から一転して赤字で着地。なお、21年3月期の業績見通しについては売上高(5億7000万円)、配当(無配)以外は開示しなかった。
■宮入バルブ製作所 <6495> 112円 +30 円 (+36.6%) ストップ高 本日終値
宮入バルブ製作所<6495>がストップ高まで買われた。同社は8日取引終了後に、21年3月期通期の単独業績予想を公表。営業利益見通しを前期比2.1倍の7500万円としていることが好感されたようだ。売上高は同2.5%増の48億4000万円を見込む。バルク付属機器について設置後20年の交換需要が本格化するとみているほか、赤字製品の生産・販売停止や海外OEM生産による不採算製品の圧縮・撲滅、製造及び販管経費の削減を進めることで収益向上を図るとしている。なお、20年3月期通期の単独決算は、売上高が前の期比2.8%減の47億2200万円(従来予想は47億円)、営業損益は3500万円の黒字(従来予想は5000万円の黒字)で着地した。競争激化で販売単価が低下したことや、期末の工場操業度を例年より抑えたことが利益面に影響した。
■アクロディア <3823> 212円 +50 円 (+30.9%) ストップ高 本日終値
アクロディア<3823>はストップ高。同社はきょう、マイクロブラッドサイエンス(MBS社、東京都千代田区)と生活習慣病リスクの血液検査に関して業務提携することで基本合意したと発表。これが材料視されたようだ。MBS社は、トータルヘルスケアチェック&ソリューションを提供するLifeeサービスを展開している企業。同社は業務提携により、MBS社が事業展開する血液検査システムにおけるLifeeアプリケーションと連携するポータルプラットフォームサービスを構築するとともに、自社パートナーとの営業提携を検討するとしている。
●ストップ高銘柄
プロルート丸光 <8256> 187円 +50 円 (+36.5%) ストップ高 本日終値
札幌臨床検査センター <9776> 2,066円 +400 円 (+24.0%) ストップ高 本日終値
クックビズ <6558> 1,564円 +300 円 (+23.7%) ストップ高 本日終値
など、25銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース