27日の中国本土市場概況:上海総合0.3%安で3日ぶり反落、米中関係悪化を警戒

市況
2020年5月27日 16時57分

27日の中国本土市場は小幅に値下がり。主要指標の上海総合指数は、前日比9.74ポイント(0.34%)安の2836.80ポイントと3日ぶりに反落した(上海A株指数は0.34%安の2973.34ポイント)。

米中関係の悪化懸念が重し。トランプ米大統領は26日の記者会見で、中国政府が香港統制を一段と強化する「香港版国家安全法」を施行した場合、週内にも中国に強力な制裁を科す可能性を示唆した。同法案は、全国人民代表委員会(全人代、国会に相当)の最終日、28日に採決される。政策期待が根強いなか、指数はプラス圏で推移する場面がみられたものの、上値は重く、引けにかけて下げ幅をやや広げた。

業種別では、ITハイテク関連の下げが目立つ。IC設計の上海韋爾半導体(WILLSEMI:603501/SH)が4.2%安、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が3.4%安、スーパーコンピュータ大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が2.6%安とそろって反落した。医薬品株、食品飲料株、石油株、海運株なども売られている。

半面、空運株は高い。中国東方航空(600115/SH)が1.5%上昇した。中国の関係部局は、第2四半期の貨物輸送を安定化させるため財政支援を強化すると連名で通達している。そのほか鉄鋼株、不動産株、消費関連株や銀行・保険株の一角も買われた。

一方、外貨建てB株相場は値下がり。上海B株指数が1.08ポイント(0.52%)安の207.05ポイント、深センB株指数が0.38ポイント(0.04%)安の865.76ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)

《FA》

提供:フィスコ

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