27日の米国市場ダイジェスト:NYダウ553ドル高、速やかな景気回復期待が浮上

市況
2020年5月28日 8時01分

■NY株式:NYダウ553ドル高、速やかな景気回復期待が浮上

米国株式相場は続伸。ダウ平均は553.16ドル高の25548.27ドル、ナスダックは72.14ポイント高の9412.36ポイントで取引を終了した。全米で経済活動の再開に伴い景気回復への楽観的な見方が広がり、上昇して寄り付いた。JPモルガン(JPM)のダイモンCEOが、比較的速やかな回復の可能性に言及したことも期待を強めた。ハイテクなど、パンデミックが追い風となった銘柄を売り、航空関連や金融、バリュー株などに投資資金が回帰する動きも目立ったが、引けにかけては上げ幅を一段と拡大する展開となった。セクター別では、銀行や耐久消費財・アパレルが大きく上昇。一方で、メディア・娯楽の上昇は限定的となった。

カジノ経営のウィンリゾーツ(WYNN)は、ラスベガスの営業を6月4日から再開すると発表し上昇。大手百貨店のメーシーズ(M)は、営業再開した店舗での予想を上回る来客数が報告されたため上昇。同業のノードストーム(JWN)も連れ高となったほか、小売り大手のコールズ(KSS)やギャップ(GPS)もそれぞれ急伸。一方で、外出規制が奏功したオンライン小売のアマゾン(AMZN)、ウェブ会議サービスを提供するズームビデオ(ZM)、フィットネス事業を展開するペロトン(PTON)などが軒並み売られた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、新型コロナウイルスの影響により4月初旬から5月中旬の全地区での経済活動が急激に収縮したと報告されたほか、見通しが依然として極めて不透明で悲観的だったことが明らかになった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:日欧の財政支援策期待にリスクオン

27日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円95銭まで上昇後、107円65銭まで下落して107円72銭で引けた。欧州や日本の追加財政措置への期待に世界経済の見通しが改善し、リスク選好の円売りが優勢となった。5月リッチモンド連銀製造業指数が予想を上回りドル買いが優勢となった。その後、ウィリアムズ米NY連銀総裁がイールドカーブコントロールに関して言及すると、債券利回りは伸び悩み、ドル買いは一段落した。

ユーロ・ドルは1.1021ドルから1.0956ドルまで下落して1.1009ドルで引けた。ユーロ・円は118円86銭から118円14銭まで下落。政府が香港の自治失われたと公式判断を下すとリスク選好の動きが後退。ポンド・ドルは1.2314ドルから1.2206ドルまで下落。英国と欧州連合(EU)の貿易協議が難航しているほか英中銀の追加緩和策の思惑にポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは0.9721フランから0.9677フランまで下落した。

■NY原油:反落で32.81ドル、米中関係の悪化を嫌気した売りが強まる

NY原油先物7月限は反落(NYMEX原油7月限終値:32.81 ↓1.54)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-1.54ドルの1バレル=32.81ドルで取引を終えた。取引レンジは31.75ドル-34.32ドル。27日のアジア市場で34.32ドルまで買われたが、その後は伸び悩んだ。ニューヨーク市場では、米中関係の悪化を嫌気して戻り売りの興味が強まる展開となり、通常取引終了後の時間外取引で、一時31.75ドルまで下落した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.98ドル +1.70ドル(+7.00%)

モルガン・スタンレー(MS) 46.86ドル +3.17ドル(+7.26%)

ゴールドマン・サックス(GS)209.66ドル +13.60ドル(+6.94%)

インテル(INTC) 63.56ドル +1.22ドル(+1.96%)

アップル(AAPL) 318.11ドル +1.38ドル(+0.44%)

アルファベット(GOOG) 1417.84ドル +0.82ドル(+0.06%)

フェイスブック(FB) 229.14ドル -3.06ドル(-1.32%)

キャタピラー(CAT) 122.42ドル +5.01ドル(+4.27%)

アルコア(AA) 9.76ドル +1.00ドル(+11.42%)

ウォルマート(WMT) 122.48ドル -1.38ドル(-1.11%)

《SF》

提供:フィスコ

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