話題株ピックアップ【夕刊】(2):大日印、ファストリ、ヤマハ

注目
2020年5月28日 15時18分

■大日本印刷 <7912>  2,437円  +88 円 (+3.8%)  本日終値

大日本印刷<7912>が4日続伸。同社が27日取引終了後に発表した20年3月期の連結業績は営業利益が前の期比12.8%増の562億7400万円と従来予想510億円を上回って着地したことが好感された。BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を中心に情報コミュニケーション部門が好調だったようだ。市場には、前3月期の決算内容に対して「ポジティブ」と評価する見方が出ている。21年3月期の業績予想は未定とされているが、アナリストからは同利益は630億円前後と増益基調を継続するとの予想が出ている。

■ファーストリテイリング <9983>  59,110円  +2,110 円 (+3.7%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が大幅高で9連騰と気を吐いた。売買代金も東証1部でソフトバンクグループ<9984>に次ぐ第2位にランクイン。日経平均は5月中旬以降、先物主導で戻り足を強めているが、値がさで日経平均寄与度の高い同社株の貢献度合いも大きい。新型コロナウイルスの影響で足もとの業績は逆風が強いが、収益の落ち込みをにらんで空売りを仕掛けていた筋の買い戻しに加え、日経225先物上昇に伴う裁定買いが同社の株価に浮揚力を与えている。

■ヤマハ <7951>  5,200円  +180 円 (+3.6%)  本日終値

ヤマハ<7951>は反発。野村証券は27日、同社株のレーティングの「バイ」を継続した。目標株価は6700円(従来7100円)とした。新型コロナウイルスの影響で店舗販売がメインであるピアノを中心に販売が一時的に落ち込むが、巣ごもり消費で楽器のオンライン販売が好調となるなど、楽器・音楽の需要自体は堅調。コロナ収束後は着実な市場回復が見込めるとみている。今1~3月期に続き、4~5月も楽器市場の落ち込みは続いている。ただ、7~9月期からは日本や中国市場の回復に加え欧州市場も正常化することで、業績は急回復すると予想。会社側では21年3月期の業績は未定としているが、同証券では連結営業利益は前期比5.4%減の410億円を見込む。また、22年3月期の同利益は560億円と急回復を予想している。

■飯田GHD <3291>  1,621円  +56 円 (+3.6%)  本日終値

飯田グループホールディングス<3291>が5連騰。SMBC日興証券は27日、同社株の目標株価を1400円から1800円に引き上げた。投資評価の「2」は継続した。低価格戸建て分譲住宅大手である同社が15日に発表した20年3月期の連結業績は、営業利益が前の期比14.0%減の835億1300万円となった。21年3月期の業績は未定としたが、同証券では、今3月期の営業利益を前期比16.2%減の700億円と見込んでいる。値引きなどによる実需喚起により一定の販売は確保できるとみているほか、土地仕入れ厳選化による原価抑制効果で徐々に利益は改善基調に転じると指摘。22年3月期の同利益は今期推定比15%増の805億円と回復に転じると予想している。

■ヤクルト本社 <2267>  6,490円  +190 円 (+3.0%)  本日終値

ヤクルト本社<2267>は3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株の目標株価を7000円から7400円に引き上げたことが好感された。投資評価の「オーバーウエート」は継続した。同証券では、新型コロナウイルスの影響は、短期的にヤクルトレディ(YL)の活動制限や球団収入の減少を通じたネガティブな影響が出るとしている。ただ、中長期的な視点では感染予防や免疫機能強化などのニーズの高まりが、同社にとって成長のチャンスになるとの考えを示している。21年3月期営業利益を前期比0.4%減の455億円(会社計画470億円)と減益を見込んでいるものの、22年3月期の同利益は今期推定比9.9%増の500億円と回復に転じると予想している。

■ワタミ <7522>  1,047円  -77 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率8位

27日に決算を発表。「前期経常は72%減益で着地・1-3月期(4Q)経常は赤字転落、今期業績は非開示」が嫌気された。

ワタミ <7522> が5月27日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比71.6%減の3.4億円に大きく落ち込み、従来予想の13億円を下回り、増益予想から一転して減益で着地。6期連続減収となった。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。

⇒⇒ワタミの詳しい業績推移表を見る

■KYB <7242>  2,266円  -161 円 (-6.6%)  本日終値  東証1部 下落率9位

27日に決算を発表。「前期最終は赤字拡大で下振れ着地・1-3月期(4Q)最終は赤字拡大、今期業績は非開示」が嫌気された。

KYB <7242> が5月27日大引け後(16:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期の連結最終損益は618億円の赤字(前の期は247億円の赤字)に赤字幅が拡大し、従来予想の140億円の赤字を下回って着地。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。

⇒⇒KYBの詳しい業績推移表を見る

■レイズネクスト <6379>  1,258円  -77 円 (-5.8%)  本日終値

27日に決算を発表。「今期経常は6%減益、前期配当増額も今期減配」が嫌気された。

レイズネクスト <6379> が5月27日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比29.0%増の102億円に伸びたが、21年3月期は前期比6.2%減の96億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を47円→53円(前の期は46円)に増額し、今期は前期比6円減の47円に減配する方針とした。

⇒⇒レイズネクストの詳しい業績推移表を見る

■Kudan <4425>  5,250円  -50 円 (-0.9%)  本日終値

Kudan<4425>は朝高後、値を消す展開。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断を新規「A」としてカバレッジを開始した。目標株価は6500円に設定した。同社はコンピューターやロボット、自動運転車などの機械に人間の眼と同様の高度な視覚機能を与える人工知覚(AP)を開発するソフトウェア開発企業。自動運転などの開発でAP技術への需要は膨らんでいる。また、新型コロナウイルスの感染を防ぐためのロボティクス開発などでAP関連収益が拡大していることも評価しており、中期的な成長が期待できるとみている。

■AppBank <6177>  291円  +80 円 (+37.9%) ストップ高   本日終値

27日に発表した「3bitterを子会社化」が買い材料。

ビーコンやアプリツール「SWAMP」を提供する3bitterの株式を取得し子会社化する。

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