話題株ピックアップ【夕刊】(3):メタップス、Tホライゾン、広栄化学

注目
2020年5月29日 15時24分

■大東銀行 <8563>  682円  +40 円 (+6.2%) 一時ストップ高   本日終値

大東銀行<8563>が後場急伸し一時ストップ高の742円に買われた。SBIホールディングス<8473>が午後0時20分ごろ、きょう付けで大東銀行株215万9300株(議決権総数の17.14%)を取得すると発表しており、需給思惑的な買いが入った。なお、今回の株式取得は既存株主からの譲渡の申し出に応じたもので、純投資の目的で実施するとしている。

■メタップス <6172>  780円  +42 円 (+5.7%)  本日終値

メタップス<6172>が急反発。この日、グループのメタップスメインメントが展開するチケット販売サービス「チケットペイ」が、同じくグループのpringが提供する送金アプリ「pring(プリン)」を活用したオンラインイベント支援を開始したと発表しており、これが好感された。オンラインミーティングシステム「Zoom」を活用したライブ配信やオンラインイベントに対して、「Zoom連携+投げ銭サービス」パッケージを提供するという。既に2.5次元舞台などの企画制作を行うOffice ENDLESS(東京都新宿区)と、自治体やプロレスのイベント・プロモーションを行うコラボ総研(東京都千代田区)が提供する、Zoomなどでのイベント企画に向けて機材・撮影などのサポートも含めた「ファン・キャス」プロジェクトに導入されているという。

■NaITO <7624>  187円  +8 円 (+4.5%)  本日終値

NaITO<7624>が出来高を急増させ、一時8%を超える上昇をみせた。株式市場では主力銘柄が利益確定売りで一服する一方、株価が低位に位置する材料株に個人投資家資金が向かった。そのなか、株価200円未満で出遅れムードの強かった同社株にもリターンリバーサル狙いの買いが流入した。切削工具などを扱う機械商社で新型コロナウイルスの影響により世界景気の減速懸念が強まるなか、収益環境の逆風が意識されていたが、年初来安値をつけた3月13日を境に下値を切り上げる展開に変わっている。テクニカル的にも直近は25日・75日移動平均線のゴールデンクロスを達成。また、5月中旬以降は日足一目均衡表の雲を抜けてきたが、これは19年12月以来であり中長期トレンド転換への思惑も株高を後押しした。

■Tホライゾン <6629>  797円  +30 円 (+3.9%)  本日終値

テクノホライゾン・ホールディングス<6629>が4日ぶりに反発。28日の取引終了後、子会社タイテックが光学機器の製造・販売を行うブルービジョン(横浜市港北区)の株式の81.11%を取得し子会社化すると発表しており、これが好材料視された。ブルービジョンは、プリズムを用いた高度な分光イメージカメラと専用レンズを得意とするマシンビジョンカメラを提供しており、中国やヨーロッパなどでその技術力が認められているという。今回の子会社化によりブルービジョンの製品や技術をグループに取り込むことで、シナジーが期待できるという。なお、21年3月期業績への影響は軽微としている。

■広栄化学工業 <4367>  3,160円  +110 円 (+3.6%)  本日終値

広栄化学工業 <4367>がカイ気配スタートで大幅高、物色人気を集め3日続伸となった。住友化学系の窒素化合物メーカーで医薬中間体と多価アルコールを主力とするが、新型コロナウイルス薬候補として注目されるアビガンの原料である「ピリジン」やレムデシビル原料の「ピロール」を供給していることから4月末を境に急速人気化、株価は5月11日に4780円の高値をつけ短期間で3倍近くに急騰し市場の注目を集めた経緯がある。その後は信用取引規制の動きなども出て株価は大きく調整したが、5月下旬以降は売り物が切れ2800円近辺を軸とするもみ合いに転じていた。引き続きコロナ薬の製造用原料メーカーとしての思惑は株価の先高期待を醸しており、直近、東証が29日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上とする)を解除することを発表、同日に日証金も増担保金徴収措置を解除することを発表したことを受け、これが投資資金再流入を誘う契機となった。

■アクセル <6730>  845円  +20 円 (+2.4%)  本日終値

アクセル<6730>が5連騰。28日の取引終了後に発表した20年3月期連結決算が、売上高92億6500万円、営業利益3億9300万円、純利益4億6800万円となった。20年3月期決算から連結決算にシフトしたため前の期との比較はないものの、営業利益が前期単独決算の赤字から黒字に転換して着地し、かつ従来予想の営業利益3億6000万円を上回って着地したことが好感された。パチンコ・パチスロ機向け製品で、グラフィックスLSIの販売が増えたほか、メモリモジュール製品の新規採用や販売が好調だったことが業績を牽引した。また、パチンコ・パチスロ機向け次世代製品の開発収束で研究開発費が減少したことも貢献した。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大と長期化により、現段階では業績への影響を予想することが困難であると判断して未定としている。

■関門海 <3372>  342円  +7 円 (+2.1%) 一時ストップ高   本日終値

関門海<3372>が大幅に5日続伸。同社は28日、アース製薬<4985>が6月1日に発売する「とらふぐコラーゲン美容ジュレ」向けに、とらふぐコラーゲン原料を供給することを明らかにしており、これが材料視されたようだ。同社は、とらふぐ専門店「玄品」を国内77店舗、海外2店舗を展開しており、日本・中国・韓国でふぐの加工方法の特許を取得している。こうしたことから、同社は品質の高いとらふぐコラーゲンを安定的に供給することが可能で、アース製薬がコラーゲン特有の味やにおいをマスキングし、美容・健康のため毎日継続できる風味に加工する商品開発力と組み合わせることで、とらふぐ原料の新たな価値創造を図るとしている。

■アイビーシー <3920>  1,023円  -176 円 (-14.7%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

アイビーシー<3920>が大幅続落。28日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年10月~20年3月)連結決算が、売上高9億2000万円(前年同期比5.0%増)、営業利益2900万円(同81.6%減)、最終損益2億2500万円の赤字(前年同期1億600万円の黒字)となり、営業利益が従来予想の1億8300万円から下振れて着地したことが嫌気された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、顧客事務所への訪問が制限されたことにより、新規顧客に対するライセンス販売が計画を下回ったことや、作業を伴うソリューション売り上げや一部物流の影響を受けた物販を伴うソリューション販売が先送りされたことなどが業績を押し下げたという。なお、20年9月期通期業績予想は、未定に修正している。

■ヨロズ <7294>  1,160円  -139 円 (-10.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位

自動車部品メーカーのヨロズ<7294>が後場一段安。同社は28日取引終了後に20年3月期通期の連結決算を発表し、営業利益が前の期比58.3%減の22億600万円となったことが影響したもよう。また、主要得意先である日産自動車<7201>が業績回復に向け、今後値下げ圧力を強めるのではとの警戒感もあるようだ。20年3月期の連結売上高は同6.8%減の1576億8000万円で着地。自動車メーカーの減産などが影響し、日本のほか中国やタイでの需要が落ち込んだ。なお、21年3月期通期の連結業績予想については、新型コロナウイルスの影響が見極めにくいとして未定としている。

■新電元工業 <6844>  2,658円  -295 円 (-10.0%)  本日終値  東証1部 下落率5位

新電元工業<6844>が急反落。28日の取引終了後に発表した20年3月期連結決算が、売上高929億6500万円(前の期比1.8%減)、営業利益17億5700万円(同68.8%減)、最終損益41億5600万円の赤字(前の期38億7600万円の黒字)となり、従来予想の最終利益14億円を大きく下回り赤字転落して着地したことが嫌気された。半導体市況の低迷が想定以上に続いたものの、インドで電装新製品を投入した効果で営業利益は従来予想の15億円を上回った。ただ、為替が想定よりも円高で推移し為替差損が発生したことに加えて、繰延税金資産を取り崩し法人税等調整額を計上したことや福利厚生施設の減損損失の計上などにより赤字となった。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せないなか、グループに与える影響を合理的に算出することが困難であるとして未定としている。

●ストップ高銘柄

中京医薬品 <4558>  482円  +80 円 (+19.9%) ストップ高   本日終値

日本マイクロニクス <6871>  1,033円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

FRONTEO <2158>  756円  +100 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値

WTエナジー <1685>  282円  +12 円 (+4.4%) ストップ高   本日終値

WTガソリン <1691>  1,693円  -58 円 (-3.3%) ストップ高   本日終値

など、9銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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