29日の米国市場ダイジェスト:米国株はまちまち、米中貿易協定続行で安心感

市況
2020年6月1日 8時19分

■NY株式:米国株はまちまち、米中貿易協定続行で安心感

米国株式相場はまちまち。ダウ平均は17.53ドル安の25383.11ドル、ナスダックは120.88ポイント高の9489.87ポイントで取引を終了した。景気底入れ期待やハイテク株の上昇が下支えとなったが米中関係の悪化懸念が上値を抑えた。トランプ大統領の対中方針に関する会見時間が発表されると、警戒感に一時下げ幅を拡大。大統領の会見では、警戒されていた中国高官を対象とした制裁や旅券発行制限に関する言及がなく、また、米中第1段階貿易協定は続行する見通しとなり、安心感から引けにかけては下げ幅を縮小した。セクター別では、半導体・同製造装置、医薬品・バイオテクが大きく上昇。一方、銀行や自動車自動車部品が下げた。

ヨガ関連アパレルのルルレモン(LULU)はアナリストの投資判断引き上げが好感され上昇。キッチン用品小売のウィリアムズ・ソノマ(WSM)は外出規制でオンラインの売り上げが急増し第1四半期の好決算を受けて急伸。医薬品企業のアストラゼネカは同社開発の肺癌治療薬の良好な治験結果が好感され上昇した。一方、食肉加工業者のタイソンフーズ(TSN)は従業員のウイルス感染者急増でアイオワ工場を一時閉鎖したと発表し、下落。

米国のトランプ大統領は会見で、世界保健機関(WHO)との関係打ち切りを発表したほか、米国取引所で上場している中国企業を調査することを発表した。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル強含み、米中貿易協定の続行を好感

29日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円09銭から107円90銭まで上昇して107円81銭で引けた。米国の4月卸売在庫速報値や米4月個人所得が予想外にプラスに改善したことを受けたドル買いやフィキシングでのドル買いが優勢となった。警戒されていたトランプ大統領の中国問題に関する会見でも第1段階の米中貿易協定の撤回が回避されたことで安心感が広がり、リスク回避の円買いは後退した。

ユーロ・ドルは、1.1145ドルから1.1081ドルまで下落して1.1105ドルで引けた。ユーロ・円は119円17銭から119円90銭まで上昇。トランプ大統領が発表した対中措置が警戒されたほど厳しいものではなかったため、リスク回避の円買いが後退した。ポンド・ドルは1.2394ドルまで上昇後、1.2292ドルまで下落。英国政府が賃金支援を発表したことが好感された。ドル・スイスは0.9650フランまで上昇後、0.9602フランまで下落した。

■NY原油:続伸、米中対立継続も通商合意は存続との見方が広がる

29日のNY原油先物7月限は続伸(NYMEX原油7月限終値:35.49 ↑1.78)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+1.78ドルの1バレル=35.49ドルで取引を終えた。取引レンジは32.36ドル-35.77ドル。米中対立は続いているものの、二国間の通商合意が無効になる可能性は低いとの見方が出ており、原油先物は強い動きを見せた。主要産油国による追加減産への思惑が一部で浮上していることも、原油先物相場を下支えした。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 24.12ドル -0.74ドル(-2.98%)

モルガン・スタンレー(MS) 44.20ドル -0.20ドル(-0.45%)

ゴールドマン・サックス(GS)196.49ドル -3.48ドル(-1.74%)

インテル(INTC) 62.93ドル +1.23ドル(+1.99%)

アップル(AAPL) 317.94ドル -0.31ドル(-0.10%)

アルファベット(GOOG) 1428.92ドル +12.19ドル(+0.86%)

フェイスブック(FB) 225.09ドル -0.37ドル(-0.16%)

キャタピラー(CAT) 120.13ドル -0.61ドル(-0.51%)

アルコア(AA) 9.21ドル -0.27ドル(-2.85%)

ウォルマート(WMT) 124.06ドル +0.37ドル(+0.30%)

《SF》

提供:フィスコ

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