話題株ピックアップ【夕刊】(3):サイジニア、ライトアップ、システムソフ

注目
2020年6月5日 15時23分

■サイジニア <6031>  1,425円  +182 円 (+14.6%) 一時ストップ高   本日終値

サイジニア<6031>が一時ストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は4日、子会社のデクワスが開発・運営する「KANADE DSP」で、ランドスケイプ(東京都新宿区)が提供する企業データベース「LBC」と連携し、特定のビジネスユーザーを推定してネット広告をターゲティング配信する「デクワス.AD Biz」の提供を開始したと発表。これが材料視されたようだ。ランドスケイプの「LBC」は、社名、住所といった基本属性から売上高、資本金、従業員数、上場区分、IPアドレスなどの属性情報を保持している日本最大級の企業データベース。一方、サイジニアは複雑ネットワーク理論や人工知能技術によって、個人情報を利用せずに類似するユーザー群を抽出するコミュニティターゲティング技術を持っており、この技術と「LBC」とが連携することで、リモートワーカーなど新しい働き方にも対応したビジネスユーザーにターゲティング配信することが可能になったとしている。

■ライトアップ <6580>  2,091円  +259 円 (+14.1%)  本日終値

ライトアップ<6580>が後場急伸。前引け後に、完全非対面・オンライン完結型の助成金申請支援サービスを開始したと発表しており、これが好材料視された。現在、中小企業支援を目的とした多くの助成金や補助金、給付金などが施行されているが、制度の煩雑さなどにより「顔を合わせた打ち合わせでしっかり説明する」「行政窓口に相談に行く」といった対面コミュニケーションが原則となっているという。同社では、新型コロナウイルス感染症による商習慣が変化していることから、情報の理解、申請作業から助成金受給まで「全てオンライン(非対面)完結」とする仕組みを提供することで各制度の活用ハードルを下げ、あわせて受給金額の最大化を目指すとしている。

■santec <6777>  1,894円  +101 円 (+5.6%)  本日終値

santec<6777>が買い人気を集め、一時115円高の1908円まで上値を伸ばした。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかり、アフターコロナの国内経済を牽引するのは次世代通信規格「5G」であるとの見方が強まっている。既に国内でも商用サービスがスタートしているが、リモートワークやオンライン教育など付加価値の高いサービスを実現していくうえで5G環境の整備が急がれる段階にある。同社は5G基地局向けに光モニターなど通信用部品の製造販売で高い商品競争力を誇り、海外で需要を取り込み業績に反映させているが、今後は国内でも受注を伸ばす可能性が高い。中期成長力に着目した買いが断続的に流入した。

■ニーズウェル <3992>  736円  +33 円 (+4.7%)  本日終値

ニーズウェル<3992>が軟調な日経平均に逆行して大幅高、一時7.8%高の758円と値を飛ばした。金融を中心とした業務系ソフトや組込みソフトを展開、基幹系システムの開発で実績が高く、RPAとAI技術を融合させたソリューションでも優位性を持っている。新型コロナウイルスの感染拡大で経済が落ち込むなかも、5G、AI・IoT、クラウドコンピューティングなどの普及を背景に同社は良好な収益環境が続く。主力の金融向け業務系システム開発では新規案件の獲得と既存顧客との取引拡大が進み業績成長トレンドを確保、20年9月期は営業利益段階で前期比8%増の5億4900万円を計画している。

■大泉製作所 <6618>  625円  +26 円 (+4.3%)  本日終値

大泉製作所<6618>が大幅高、一時8%を超える上昇で648円まで買われる場面があった。自動車向けや空調向けに温度センサーを手掛け、高い商品技術力を有している。エレメントは光通信用が好調で、今後は商用サービスが本格化する5G通信インフラ向けで需要開拓が進む公算大。また2次電池用を中心に成長投資を継続しているが21年3月期は新規ラインの設置完了で量産対応が可能となる。5月に社長交代を内定、新経営体制でアフターコロナの成長推進に注力する構えにある。また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けで空気清浄機のニーズが高まっており、株式市場では同社のセンサーにも需要が高まるとの思惑も浮上、株高を後押しした面もあるようだ。

■PALTEK <7587>  522円  +17 円 (+3.4%)  本日終値

PALTEK<7587>が後場一段高。正午ごろ、100%子会社エクスプローラが、準天頂衛星システム「みちびき」の測位補強サービスを用いたトレーラシャーシや物流コンテナの駐車位置確認システムの実証実験に成功したと発表しており、これが好感された。今後、実証実験の結果を踏まえて具体的な製品化を行うことで、シャーシなど輸送時の駐車場での捜索時間や順番待ち時間の削減など、トラック運転手の負荷軽減を目指すとしている。

■不二電機工業 <6654>  1,336円  +33 円 (+2.5%)  本日終値

不二電機工業<6654>が大幅高で5日続伸。4日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)単独決算が、売上高9億2500万円(前年同期比8.0%増)、営業利益8500万円(同2.8倍)、純利益6500万円(同2.2倍)となり、営業利益が上期予想の5900万円を上回って着地したことが好感された。海外向けの各種表示器は減少したものの、国内向けの鉄道車両用半自動ドアスイッチパネルや鉄道変電向けインターフェイスユニットの新規採用が売り上げ増に貢献した。また、製造原価や販管費に関する経費の抑制に努めたことや、一部経費の発生が第2四半期以降にずれ込んだことも寄与した。なお、21年1月期通期業績予想は、売上高40億円(前期比1.4%増)、営業利益2億5200万円(同33.1%減)、純利益1億8900万円(同32.5%減)の従来見通しを据え置いている。

■システムソフト <7527>  112円  -7 円 (-5.9%)  本日終値  東証1部 下落率7位

システムソフト<7527>が反落。4日の取引終了後、一部のメディアで報道されたベクトル<6058>との業務提携について、「当社が発表した事実はなく、検討を行っている事実も一切ない」とのコメントを発表しており、提携思惑が薄れたことがウリにつながったようだ。

■モロゾフ <2217>  5,600円  -100 円 (-1.8%)  本日終値

モロゾフ<2217>が3日続落。4日の取引終了後、第2四半期累計(2~7月)単独業績予想について、売上高を133億円から105億7000万円(前年同期比24.1%減)へ、営業損益を3億4000万円の黒字から8億1000万円の赤字(前年同期7億4400万円の黒字)へ、最終損益を2億円の黒字から6億円の赤字(同4億8800万円の黒字)へ下方修正し、中間配当を40円から無配に修正したことが嫌気された。同社は従来、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が7月まで続くと想定していたものの、緊急事態宣言の長期化や、それに伴う商業施設の休業や営業時間の短縮などの影響が予想を上回っており、売上高の見通しを引き下げたことが要因としている。なお、21年1月期通期業績及び配当予想は未定に修正している。同時に発表した第1四半期(2~4月)決算は、売上高67億3400万円(前年同期比17.4%減)、営業利益2億1300万円(同75.0%減)、最終利益6500万円(同88.6%減)だった。

■日東製網 <3524>  1,374円  -25 円 (-1.8%)  本日終値

4日に業績修正を発表。「前期経常を一転23%減益に下方修正」が嫌気された。

日東製網 <3524> が6月4日大引け後(16:00)に業績修正を発表。20年4月期の連結経常利益を従来予想の11億円→6.6億円(前の期は8.6億円)に39.5%下方修正し、一転して22.7%減益見通しとなった。

⇒⇒日東製網の詳しい業績推移表を見る

●ストップ高銘柄

クレアホールディングス <1757>  65円  +30 円 (+85.7%) ストップ高   本日終値

コックス <9876>  225円  +50 円 (+28.6%) ストップ高   本日終値

藤久 <9966>  1,373円  +300 円 (+28.0%) ストップ高   本日終値

テラ <2191>  1,530円  +300 円 (+24.4%) ストップ高   本日終値

ANAP <3189>  437円  +80 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値

など、12銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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