前場に注目すべき3つのポイント~買い一巡後は方向感が掴みづらくなる可能性は意識

市況
2020年6月8日 9時02分

8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:買い一巡後は方向感が掴みづらくなる可能性は意識

■前場の注目材料:伊藤園、20/4下方修正 営業利益199億円←230億円

■ローム<6963>無人で少量多品種生産、フレキシブルライン

■買い一巡後は方向感が掴みづらくなる可能性は意識

8日の日本株市場は、堅調な展開が見込まれる。5日の米国市場では、NYダウが800ドルを超える上昇となったほか、ナスダックは最高値を更新した。5月の雇用統計で予想以上に速い雇用の回復が示されたためV字型回復期待が高まり、投資家心理の改善で買いが先行した。トランプ大統領が会見で、給与税減税など一段の刺激策を要請していく方針を示すと上げ幅を拡大し、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比270円高の23140円。円相場は1ドル109円60銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、先物主導によるインデックス買いが日経平均を押し上げる格好になりそうだ。節目の23000円を一気に突破してくることになり、ショートカバーの流れも強まりやすいだろう。また、出来高も低水準の状況が続いていることもあり、インデックス買いによってトレンドが強まりやすいところでもある。

ただし、週末に先物オプション特別清算指数算出(SQ)を控えていることもあり、指数の上振れによるヘッジの動きは意識されるだろうが、ロールオーバー中心の売買であるため、買い一巡後は方向感が掴みづらくなる可能性は意識しておきたいところ。23000円回復後に動きが鈍るようだと、達成感を意識した利益確定の流れにも向かいやすいところであろう。

物色としては、先物主導のインデックス買いにより、指数インパクトの大きい値がさ株などがけん引する格好。ただ、買い一巡後は新型コロナの影響を大きく受けていたセクターや銘柄を見直す流れに向かいやすいだろう。また、原油先物相場は1バレル40ドルに迫っているほか、OPECとロシア等は減産合意を来月末まで延長することで合意している。資源株等も相当売り込まれていたセクターでもあるため、見直し余地はありそうだ。

一方で、先行して上昇していた新興市場の中小型株については、利益確定の流れが出やすいほか、出遅れている銘柄を探る動き等、物色対象に変化がみられてくる可能性がありそうだ。

■伊藤園、20/4下方修正 営業利益199億円←230億円

伊藤園<2593>は2020年4月期業績予想の修正を発表。売上高が4980億円から4830億円、営業利益は230億円から199億円に下方修正している。新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛等により個人消費に減少が見られ、また一部店舗休業等を受け営業自粛を余儀なくされた為、売上高、各利益について前回予想を下回る見込み。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22863.73、+167.99)

・NYダウは上昇(27110.98、+829.16)

・ナスダック総合指数は上昇(9814.08、+198.27)

・シカゴ日経225先物は上昇(23140、大阪比+270)

・1ドル109円60-70銭

・SOX指数は上昇(2003.76、+50.29)

・VIX指数は低下(24.52、-1.29)

・米原油先物は上昇(39.55、+2.14)

・日銀のETF購入

・世界的な経済活動再開

・日米欧の大型経済対策

・コロナ収束後の業績回復期待

・ローム<6963>無人で少量多品種生産、フレキシブルライン

・リコー<7752>中国工場を日本から管理、社内DX加速

・トヨタ<7203>車両生産機能統合、工場連携・技術共有・原価改善

・トヨタ<7203>中国5社と合弁、商用車向け燃料電池開発

・レオパレス21<8848>不採算事業など撤退、構想改革急ぐ

・オリエンタルランド<4661>VBと新事業創出、出資会社設立

・村田製作所<6981>電極生産の鹿沼工場を22年3月閉鎖

・SUBARU<7270>群馬製作所の研究開発施設、集約・建て替え

・GSユアサ<6674>タクシー専用バッテリー、欧州規格HVに適合

・ファナック<6954>DX加速、顧客向けeラーニング・オンラインで製品紹介

・楽天<4755>ゴルフ場にドローン、芝の生育把握、秋から

・パナソニック<6752>マレーシア工場売却また延期

・富士通ゼネラル<6755>首に「エアコン」、水冷式、炎天下の作業者向け

・みらかHD<4544>北海道旭川に新工場、抗原検査キット生産

・冶金工<5480>高耐食・低コスト両立のニッケル基合金を開発

・日本製鉄<5401>22年上期に名古屋第3高炉改修、IoTなど導入

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 1-3月期国内総生産(GDP)改定値(前期比年率予想:-2.1%、速報値:同

比-3.4%)

・08:50 4月経常収支(予想:+3772億円、3月:+1兆9710億円)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.