話題株ピックアップ【夕刊】(1):SBG、アンジェス、HOYA
■ミクシィ <2121> 1,870円 +183 円 (+10.9%) 本日終値
ミクシィ<2121>が急伸し一時、前日比278円高の1965円に買われた。16日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月23日付で東証マザーズから東証1部へ市場変更されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買いが入った。同社は、「モンスターストライク」などスマートフォン向けゲームの開発が主力に、SNS「mixi」の運営などを行う。21年3月期連結業績は、売上高1000億円(前期比10.9%減)、経常利益110億円(同35.0%減)を見込む。
■ニイタカ <4465> 5,310円 +445 円 (+9.2%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
ニイタカ<4465>が全体軟調相場に流されず大幅高で4連騰、連日の上場来高値更新と気を吐いた。業務用洗剤や洗浄剤などを製造販売するが、除菌・消毒用製剤については新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に需要が急増している。消費者からの新型コロナウイルスを除菌するアルコール製剤などへの問い合わせが集中している状況にあり、これが株価の上昇にも反映されている。株価は青空圏で戻り売り圧力がないほか、信用買い残も低水準で株式需給面からも上値の軽さが意識されている。
■カルタHD <3688> 1,270円 +99 円 (+8.5%) 本日終値
CARTA HOLDINGS<3688>は大幅続伸。16日の取引終了後、20年6月末時点の株主から継続保有期間3年以上の株主に対する株主優待制度を拡充すると発表しており、これが好材料視された。現行制度では1単元(100株)以上を保有する株主を対象に一律で年2回、デジタルギフト「デジコ」で利用可能なギフトコードを1000円分贈呈していたが、新制度では継続保有期間3年未満はそのままに、3年以上保有の株主には年2回1500円分を贈呈する。
■サイボウズ <4776> 3,245円 +185 円 (+6.1%) 本日終値
サイボウズ<4776>が大幅続伸。この日の朝方、大阪府八尾市の事業者サポート給付金のオンライン申請に、同社の業務アプリ開発プラットフォーム「kintone(キントーン)」が採用されたと発表しており、これが好感された。八尾市は、町工場など中小零細企業が多いことから、大阪府の給付金の枠組みから外れてしまう零細事業者向けに八尾市事業者サポート給付金として一律10万円を支給する市独自の制度を17日に開始するが、このなかでkintoneを基盤に使った申請受付を行うという。同システムは、人工知能(AI)による画像認識やOCR技術を採用することで、オンライン、郵送両方による受付事務の負荷を軽減することを目的に開発され、窓口業務での接触回避にも貢献するとしている。
■ギフティ <4449> 2,210円 +124 円 (+5.9%) 本日終値
ギフティ<4449>は3日続伸。16日の取引終了後、コンビニエンスストアチェーン「セイコーマート」を展開するセコマ(札幌市中央区)にeギフト販売システム「eGift System」を提供すると発表しており、これが好材料視された。これにより、ギフティが運営するWEBサービス及びスマートフォン向けアプリ「giftee」で、セイコーマート1172店舗(20年5月末時点)で利用できるeギフトの販売を開始することになる。また、eギフトを購入した人は、家族や友人にLINEやメールなどで贈ることもできるとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 5,295円 +253 円 (+5.0%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が全体軟調地合いに抗して上昇。売買代金は東証1部上場企業のなかで断トツとなった。日経平均寄与度の高い銘柄であり、先物主導での全体相場の下げに連動しやすいが、実需買いや空売り買い戻しがインデックスの売りを吸収した。米CNBCが16日「ソフトバンクGは同社が保有する米通信大手TモバイルUS株式の最大3分の2を来週初めに売却する計画にある」と報じ、これが株価にポジティブ材料として働いた。市場では「財務改善に向け一つの道筋がついたことはプラス評価できる。もっとも、(ソフトバンクGが)売却する対象はTモバイルか通信子会社のソフトバンク<9434>か中国EC大手のアリババの事実上3択であったから、サプライズ的な要素はない。持続的に買いを誘導するような材料ではない」(国内ネット証券大手アナリスト)としていた。
■日医工 <4541> 1,365円 +61 円 (+4.7%) 本日終値
日医工<4541>が大幅続伸。複数のメディアで、英国のオックスフォード大学が16日、抗炎症薬のデキサメタゾンが新型コロナウイルスの重症患者の死亡率を下げる研究結果を発表したと報じられており、デキサメタゾンを主な成分とするデカドロン錠を展開する同社に思惑的な買いが入ったようだ。
■アンジェス <4563> 2,163円 +82 円 (+3.9%) 本日終値
アンジェス<4563>が大幅続伸。複数のメディアで大阪市の松井一郎市長が16日、同社らが開発中の新型コロナウイルスワクチンの臨床試験を6月30日から始めることを明らかにしたと伝えられており、開発の進展を評価する買いが入ったようだ。
■山洋電気 <6516> 4,730円 +170 円 (+3.7%) 本日終値
山洋電気<6516>が大幅続伸。16日の取引終了後、未定としていた21年3月期連結業績予想について、売上高775億円(前期比9.6%増)、営業利益23億円(同2.2倍)、純利益18億円(同4.2倍)を見込むとしており、大幅増益予想を好感した買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けたフィリピン政府の命令で、主要生産拠点の一つであるフィリピン子会社の操業を停止したため業績予想を未定としていたが、5月18日に生産活動を再開し、稼働率も平常時の水準に戻りつつあることや、世界各国で経済活動再開の動きが見え始めたことなどから、業績への影響を総合的に判断したという。また、同じく未定としていた配当予想は中間・期末各40円の年80円にするとあわせて発表した。前期実績に対して10円の減配となる予定だ。
■HOYA <7741> 10,305円 +321 円 (+3.2%) 本日終値
HOYA<7741>続伸。SMBC日興証券が16日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を9900円から1万500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、20年3月期決算実績や足もとの事業環境などを踏まえ業績予想を修正し、21年3月期の営業利益を1450億円から1400億円へ引き下げたが、第2四半期以降の回復は従来想定より早く、第3四半期には前年同期比で増収増益に転じると予想。22年3月期は同1860億円、23年3月期は同2150億円を見込んでいる。
株探ニュース