話題株ピックアップ【夕刊】(2):サイボウズ、ルネサス、SBG

注目
2020年6月24日 15時17分

■サイボウズ <4776>  3,460円  +30 円 (+0.9%)  本日終値

サイボウズ<4776>は新値追い。23日の取引終了後に発表した5月度の月次業績で、売上高が前年同月比13%増、営業利益が同24%増となり、5月までの累計でも売上高が前年同期比17%増と通期計画のレンジ上限である15%増を上回って推移していることが好感された。クラウド関連事業の売上高が5月までの累計で同25%増と好調なことが牽引している。

■ルネサス <6723>  624円  +4 円 (+0.7%)  本日終値

ルネサスエレクトロニクス<6723>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が23日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を960円から980円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、データセンターや基地局向けの粗利率の高い製品の成長により、利益率拡大が続くとの見方を維持。新型コロナウイルスの影響で自動車向けは厳しい状況が続くと見ているが、第2四半期が業績のボトムとなり、下期以降回復が続くと予想。また、バリュエーションがまだ低位にあることも株価のカタリストになるとしている。

■SPDR <1326>  17,740円  +90 円 (+0.5%)  本日終値

金ETFが堅調。SPDRゴールド・シェア<1326>や金価格連動型上場投資信託<1328>、純金上場信託(現物国内保管型)<1540>などが値を上げた。23日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物の8月限は前日比15.6ドル高の1トロイオンス=1782.0ドルに上昇。4月中旬以来、約2カ月ぶりの高値に上昇している。新型コロナウイルス感染「第2波」への警戒感が強いほか、ドルが下落するなか代替投資先として金を見直す動きも出ている。

■三協立山 <5932>  977円  -38 円 (-3.7%)  本日終値

三協立山<5932>が続落。23日の取引終了後、集計中の20年5月期連結業績について、売上高が3180億円から3130億円(前の期比7.3%減)へ、営業利益が25億円から20億円(同2.7倍)へ下方修正したことが嫌気された。消費増税後の需要減少が継続しているなか、4月16日に全都道府県に対して緊急事態宣言が発出され、これらの影響などで更に売上高が減少したことが響いた。また、海外事業で欧州・中国の経済が減速していることに加え、新型コロナウイルス感染拡大に伴う各国政府の外出制限措置による影響から需要が想定以上に減少したこと、生産活動が一部停止したことなども影響した。なお、未定としていた最終損益は、株式評価損の発生や子会社の減損、繰延税金資産の一部取り崩しなどで16億円の赤字(前の期14億1900万円の赤字)を見込む。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,396円  -101 円 (-1.8%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は寄り付きに売り買いが交錯し、前日終値を挟み強弱感が対立していたが、足もと売り優勢に傾いた。市場の注目度は高く売買代金は全上場企業のなかで断トツ。同社は23日、同社が出資する米携帯電話大手TモバイルUSの株式約2億株を売却することを発表。売却資金は2兆円強に達するとみられ、調達した資金は自社株買いなどの株価対策や財務改善に充てる方針。これにより、新型コロナウイルス感染拡大の影響で生じた財務不安や株安への不安が緩和される一方、米通信事業から撤退の可能性が高まったことは、将来的な成長期待も後退する。

■セーラー万年筆 <7992>  192円  +50 円 (+35.2%) ストップ高   本日終値

セーラー万年筆<7992>はストップ高。同社は23日取引終了後、資本業務提携先のオフィス用品大手であるプラスを引受先とするCB発行で20億円を調達することを発表した。株式転換後はプラスのセーラー持ち株比率が過半となり、実質的にセーラーはプラスの傘下企業となる。また、プラス、日本ノート、オキナと文具事業の国内営業業務を統合することも発表、プラスが新設したコーラスに販売業務委託する。これを材料視する投資資金が集中した。

■ポート <7047>  1,306円  +300 円 (+29.8%) ストップ高   本日終値

ポート<7047>はストップ高で年初来高値を更新。23日取引終了後、21年3月期第1四半期(4~6月)のキャリア領域における会員数と顧客契約数が前年比較で上昇したと発表しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルスに伴う自粛解禁後に向け、オンライン就活に対応する「リクサポ-Online」を立ち上げたほか、オンライン上での就活対策に向けたコンテンツ投資、オンライン商談による顧客基盤の拡充を実施。この結果、第1四半期における新規獲得会員数は前年同期比93%増、新規顧客契約数は同2.4倍成長となった。6月以降も自粛ムードは継続していることから、第1四半期の業績に与える影響は軽微としたが、中期的な事業成長が期待されている。

■アイ・オー・データ機器 <6916>  1,262円  +253 円 (+25.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

アイ・オー・データ機器<6916>が後場、急騰し一時ストップ高。同社はきょう、医療保険の「オンライン資格確認」に対応した専用端末「APX-MEDICAL」の開発に着手し、医療業界向けICT機器開発へ本格参入することを発表した。オンライン資格確認とは、医療機関の窓口で行っている保険資格の確認をオンラインで行う仕組みで21年3月に開始される。マイナンバーカードのICチップまたは健康保険証の記号番号などにより資格情報が確認できる。APX-MEDICALは、オンライン資格確認を目的とした医療向け専用端末で、20年秋に全国の医療機関および薬局に導入することを目指し開発を進めていく。

■FDK <6955>  855円  +150 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値

FDK<6955>がストップ高。同社は富士通グループに属し成長分野である2次電池分野に傾注、特に次世代2次電池として注目される全固体電池の開発に力を入れている。23日取引終了後、SMD対応小型全固体電池「SoLiCell」を年内に量産開始することを発表、これを材料視する形で投資資金を呼び込む格好となった。

■フライト <3753>  882円  +150 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値

フライトホールディングス<3753>に物色人気集中、ストップ高に買われた。同社はクラウド導入支援などのクラウドソリューションのほか、電子決済ソリューション分野でも実績が高く決済端末やソフト販売を手掛ける。23日取引終了後、マイナンバーカードの読み取りに対応した新次世代型マルチ決済装置「Incredist Premium 2」を今秋から販売開始することを発表、これを手掛かり材料に上値を見込んだ短期資金が集結した。

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