“新高値”相次ぐ、2-4月期【好決算】リスト〔第2弾〕18社選出 <成長株特集>

特集
2020年6月28日 19時30分

1月、4月、7月、10月を本決算月とする企業の20年2-4月期(3ヵ月業績)決算がほぼ出そろった。この時期に決算発表を行う企業は少ないが、好業績を残した企業は年初来高値を更新するものが目立つ。本特集では、25日に配信した時価総額200億円以上の銘柄を対象とした「“新高値”相次ぐ、2-4月期【好決算】リスト〔第1弾〕」に続き、“時価総額200億円未満”の銘柄を対象に、2-4月期に経常利益が増益を達成した企業をリストアップした。

株探集計によると、本決算月にかかわらず、2-4月期の決算発表を終えた166社のうち、経常損益が前年同期比で増益もしくは黒字転換した企業は56社にとどまった。下表では、この56社の中から、時価総額30億円以上200億円未満(25日時点)の銘柄を18社ピックアップし、増益率の高い順に記した。

増益率トップとなったのは、ネット通販サイト「リコメン堂」を運営するジェネレーションパス <3195> [東証M]。2-4月期(第2四半期)の経常利益は前年同期の500万円から9700万円に急拡大して着地。巣ごもり消費を背景としたEC需要の拡大で、家具や家電、医療用消耗品、生活雑貨などの販売が好調だったほか、子会社カンナートが手掛けるECサポート案件の売り上げが大きく増加した。15日には5月売上高が前年同月比53.1%増の12.3億円と2ヵ月連続で月次ベースの過去最高を更新したことを明らかにしている。

2位にリスト入りしたOSGコーポレーション <6757> [JQ]の2-4月期(第1四半期)経常利益は前年同期比5.3倍の3.1億円に膨らんだ。新型コロナウイルス感染拡大で衛生管理機器の需要が急増し、主力の病院関連・老健施設に加え、外食やホテル、スポーツジムなど向けに販売が拡大した。また、コロナ禍で外食・飲食業界が大打撃を受けるなか、フランチャイズ事業で展開する高級食パン専門店の好調が継続したことも収益を押し上げた。

続く3位のサムコ <6387> は高周波デバイスやパワーデバイスなどの電子部品製造装置の販売が伸びたことに加え、工場の安定稼働による生産性向上や経費抑制なども寄与し、2-4月期(第3四半期)は3四半期連続の増収増益を達成した。好調な業績を踏まえ、20年7月期の業績見通しと配当予想を増額修正している。

4位のウチダエスコ <4699> [JQ]は学校向けIT機器やICT関連サービスなどが好調で、2-4月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比2.6倍の5.2億円に拡大して着地。第3四半期累計の同利益は15.4億円と通期計画の13億円を大幅に超過しており、業績上振れが濃厚だ。今後は昨年12月に文部科学省が発表した「GIGAスクール構想」が追い風になるとみられ、来期業績の拡大にも期待がかかる。

5位に入った不二電機工業 <6654> の2-4月期(第1四半期)は、国内で鉄道車両用半自動ドアスイッチパネルや鉄道変電向けインターフェイスユニットの新規受注を獲得した。また、製造原価や販管費の抑制に加え、一部経費の発生が第2四半期以降にずれ込んだことも寄与し、経常利益は前年同期比2.4倍の9200万円に伸びた。上期計画の7200万円をすでに上回っており、業績上振れが有力視される。

7位にリストアップされたイムラ封筒 <3955> [東証2]の2-4月期(第1四半期)に経常利益が前年同期比8割超の大幅増益を達成した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の停滞で需要が後退し、売上高は前年同期実績を下回ったものの、生産体制の見直しによる合理化や運搬費などのコスト削減が進んだことに加え、コロナ対応としての販管費減少や収益性重視の施策が浸透したことで採算は大きく改善した。株価は約5年7ヵ月ぶりの高値圏を快走する展開となっている。

8位のオーエムツーネットワーク <7614> [JQ]は新型コロナウイルス感染拡大の影響で内食需要が増大したことが追い風となり、食肉を主力とする小売部門の収益が急拡大し、2-4月期(第1四半期)経常利益は5.4億円(前年同期比80.8%増)で着地。通期計画の12.7億円に対する進捗率は43%と高水準で業績上振れが期待される。

┌ 経常利益 ┐  増益   対象  予想

コード 銘柄名    増益率 2-4月期 連続期数 四半期  PER

<3195> ジェネパ    1840    97    1   2Q  88.0

<6757> OSGコーポ   430   318    4   1Q  26.6

<6387> サムコ      270   163    3   3Q  27.9

<4699> ウチダエスコ   159   526    1   3Q  24.7

<6654> 不二電機     142    92    4   1Q  41.6

<3172> ティーライフ   141    82    2   3Q  17.0

<3955> イムラ封筒   82.2   461    1   1Q  12.0

<7614> オーエムツー  80.8   546    1   1Q  13.5

<2373> ケア21    56.7   395    7   2Q  17.0

<3475> グッドコムA  54.3   469    1   2Q   8.5

<2163> アルトナー   50.0   270    4   1Q  14.6

<3988> SYSHD   38.7    86    3   3Q  21.2

<7640> トップカルチ  36.7   257    6   2Q  28.1

<6091> ウエスコHD  26.0   1114    3   3Q  13.7

<2391> プラネット   22.7   211    1   3Q  23.2

<3804> システムディ  12.7   567    6   2Q  23.1

<2375> ギグワークス   6.8   328    1   2Q  24.5

<2159> フルスピード   0.3   291    2   4Q   -

※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期と比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。

※決算発表と同時に業績下方修正した企業、2-4月期の経常利益が5000万円以下の企業は対象から外した。

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