感染再拡大への懸念に世界が直面、各国の向き合い方は? 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

経済
2020年6月30日 14時08分

皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。

【馬渕の気になる3つのポイント】

・ドル/円は膠着相場からの脱却となるか

・米6月雇用統計に対する反応

・香港をめぐり米中関係悪化への懸念が深まるか

まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。米国ではテキサス州などで新型コロナウイルスの感染が再拡大し、世界保健機関(WHO)は28日、24時間の新規感染者数が過去最多を更新したと報告しています。トランプ大統領は経済の早期正常化を優先する方針で、現時点で第2波の懸念が強まっても制限措置の再開には否定的ですが、全米レベルでウイルス感染が拡大した場合、制限措置の緩和を停止せざるを得ないとの見方が多いようです。

また、香港国家安全維持法案について中国が可決する見通しが高まったことで、米中対立激化への懸念が深まりました。米国防総省が人民解放軍とつながる企業のリストを作成し、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)など中国企業20社を指定したという報道もあり、対象企業への制裁を科すことが可能な状況となっています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

レポートでは、『今週のドル/円は引き続き、新たな感染者数の増加が続くのか、ピークアウトとなるかにより、リスク回避のドル買いの行方が左右されます』と分析しており、『7/3はNY市場が米独立記念日の休場となることから、6月の雇用統計が新規失業保険申請件数と重なるなど、感染第2波への警戒が労働市場に及ぼす懸念が高まるのか、払拭できるか注目されます』と伝えています。ドル/円について106円台後半から107円台前半での膠着相場からの脱却となるか注目されそうですね。

欧州についても今週は消費者物価指数、各PMIなど多くの経済指標発表が予定されていますが、ユーロについては『市場では経済指標の強弱以上に感染第2波への警戒が沈静化するのか、拡大を見せるのか、リスク回避の一段の加速、もしくは後退が対ドルでのユーロの方向性を左右する大きな要因となると思われます』と伝えています。

今週の豪ドル/円は『これまで下値支持線として意識されてきた日足・基準線(26日時点:73円91銭)を下抜け、一段と下落基調を高めることになるか注目されます』と伝えるほか、そのほかのテクニカル面での注目ポイントも紹介しています。

また、中国PMIや豪PMI、5月小売売上高などの経済指標発表後の反応に注目を向けているほか、『米国での感染拡大への懸念が高まる中、豪でもメルボルンを州都とする人口2位のヴィクトリア州で感染者数の増加が続いており、第2波への警戒が急速に高まっています』と豪国内状況を伝えており、この状況が続くことでリスク回避の動きにつながるか注視する必要がありそうです。

ポンドに関しては『6/29から7月末までのEU離脱を巡る通商交渉での要人発言を中心に先行き不透明感が増す可能性もあり、ポンドは対ドル、対円での日足・雲の上限(1.2283ドル、131円66銭)が下値支持線として下げ止まるのか、一段安となるか注目されます』と分析しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子

《CN》

提供:フィスコ

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