話題株ピックアップ【夕刊】(3):島津、Jフロント、象印

注目
2020年6月30日 15時22分

■島津製作所 <7701>  2,868円  +21 円 (+0.7%)  本日終値

島津製作所<7701>が反発。この日、受託分析子会社である島津テクノリサーチが、今後需要が高まるとみられるビジネス渡航者向け陰性証明を目的としたPCR検査サービスを開始すると発表しており、これが好材料視された。知音会御池クリニック(京都市中京区)と協業して「唾液PCR検査サービス」を行うもので、検体の採取および証明書の発行という医療行為は御池クリニックが担当し、PCR検査は島津テクノリサーチが担当するとしている。

■Jフロント <3086>  718円  -40 円 (-5.3%)  本日終値

J.フロント リテイリング<3086>は4日続落。29日の取引終了後、21年2月期の連結業績について売上高を4110億円から3320億円(前期比30.9%減)へ、営業損益を120億円の黒字から300億円の赤字(前期402億8600万円の黒字)へ、最終損益を50億円の黒字から260億円の赤字(同212億5100万円の黒字)へ下方修正すると発表しており、これが嫌気されたようだ。第1四半期決算が新型コロナウイルス感染症拡大による影響で大幅に悪化したことや、来店客数や売上、店舗賃貸収入が第2四半期・年度を通じて段階的に回復すると見込むとしたことなどを踏まえ、業績予想の修正を行った。なお、従来未定としていた配当予想について、中間9円・期末18円の年27円(前期実績は年36円)にするとした。また、同時に第1四半期(3~5月)連結決算を発表しており、売上高1134億3800万円(前年同期比58.6%減)、営業損益271億300万円の赤字(前年同期127億9400万円の黒字)、最終損益203億3400万円の赤字(同74億4700万円の黒字)で着地した。

■象印マホービン <7965>  1,362円  -49 円 (-3.5%)  本日終値

象印マホービン<7965>は9日続落。29日の取引終了後、20年11月期の連結業績予想について、売上高を805億円から740億円(前期比6.5%減)へ、営業利益を55億円から47億円(同13.7%減)へ、純利益を40億円から31億円(同24.1%減)へ下方修正したことが嫌気された。新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、ホットプレートやホームベーカリーなどの電気調理器具が巣ごもり需要で好調だった一方、インバウンド需要の激減や外出自粛などの影響でステンレスボトルの売り上げが大きく減少したことが要因。また、海外でも販売活動が制約されたことから中国、東南アジアでステンレスボトルを中心に低調に推移したことが響いたとしている。なお、第2四半期累計(19年11月21日~20年5月20日)決算は、売上高398億1900万円(前年同期比9.9%減)、営業利益31億2200万円(同23.6%減)、純利益20億3200万円(同30.4%減)だった。

■日経Dインバ <1357>  800円  -19 円 (-2.3%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>は反落。日経平均株価に対し逆方向に連動するETFで価格変動率がマイナス2倍に基本設定されているが、ここにきて強弱感が対立している。週明け29日に日経平均が500円を超える下げをみせた場面では大幅高となり約3カ月ぶりに25日移動平均線の上に株価を浮上させていた。しかし、きょうは前日の米株高を受け日経平均が大きく切り返したことで、日経Dインバも上値を押さえられる形となった。注目されたのが信用取引の買い残の多さで、直近データでは1億1400万口を超え過去最高水準にある。実質的に個人投資家に空売りポジションを取る動きが強まっていることを物語る。

■E・Jホールディングス <2153>  1,913円  +276 円 (+16.9%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

E・Jホールディングス<2153>が急騰して一時、ストップ高の2037円に買われ、年初来高値を更新した。29日の取引終了後、集計中の20年5月期の連結業績予想について、売上高が290億円から303億9400万円(前期比16.1%増)へ、営業利益が20億円から29億8400万円(同74.4%増)へ、純利益が13億円から20億2800万円(同60.8%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。期首繰越業務の増加に加えて、受注高が計画の290億円を大きく超える約350億円を達成したほか、新型コロナウイルス感染拡大防止施策による影響が限られたことなどが貢献した。また、十分な業務量の確保により生産効率が向上し、原価の低減効果として現れたことも寄与した。なお、40円を予定していた期末配当は50円に引き上げた。

■広栄化学工業 <4367>  3,210円  +369 円 (+13.0%) 一時ストップ高   本日終値

広栄化学工業<4367>が後場急伸。この日午後、米ギリアド・サイエンシズ(カリフォルニア州)向けに、新型コロナウイルス感染症の治療薬であるレムデシビルの骨格を形成する原材料である「ピロール」の生産を千葉工場(千葉県袖ケ浦市)で開始したと発表した。同社では既に今年3月から海外のレムデシビル受託製造メーカー向けに「ピロール」の生産を開始していたが、増産体制が整い生産規模を拡大したという。なお、同社では国内唯一の「ピロール」の製造会社として、今後も新型コロナウイルス感染症の撲滅に貢献するべく、「ピロール」の供給体制を維持し、安定供給を図るという。

■ナレッジスイート <3999>  872円  +91 円 (+11.7%) 一時ストップ高   本日終値

ナレッジスイート<3999>が大幅高で4日ぶりに反発。午前10時ごろ、同社が提供するプログラミング不要の業務管理アプリケーション開発プラットフォーム「Shelter(シェルター)」が、経済産業省が実施する「IT導入補助金2020」の対象ITツールとして採択されたと発表しており、これが好材料視された。IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者などがITツール(ソフトウェア、サービスなど)を導入する経費の一部を補助することで、業務効率化や売り上げアップのサポートを行うもの。今回、「Shelter」が補助金対象ツールに採択されたことで、導入の障壁が下がることになり、同社にとって商機の拡大が期待されている。

■ニーズウェル <3992>  817円  +71 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

ニーズウェル<3992>は9%を超える大幅高で2月13日以来4カ月半ぶりに800円台復帰を果たした。独立系システムインテグレーターで金融機関を主要顧客に基幹系業務システム開発で優位性が高い。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資が活発化するなか、幅広いニーズに対応したサービスで需要を取り込んでいる。RPAとAI技術を融合させたソリューションや企業内情報セキュリティーなどのソリューションでも強みを発揮する。株式市場では新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けにくいシステム開発やITソリューションを手掛ける銘柄に物色の矛先が向いており、株価3ケタ台で値ごろ感のある同社株は水準訂正期待から大口の買いを呼び込んでいる。

■アドベンチャー <6030>  4,265円  +340 円 (+8.7%)  本日終値

アドベンチャー<6030>が続伸。29日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症による東京都の休業要請終了後のデイリーの申込金額が、ホテル予約サービス「skyticketホテル」の国内宿泊施設を対象に、前年同日比32%増を達成したと発表しており、これが好感された。同社によると、国内ホテル予約の申込件数が同83.6%増、申込金額が同32.4%増と好調にだったほか、国内レンタカー予約も申込件数が同3.6%増、申込金額が同2.4%減と前年並みに回復しつつあるという。なお、国内航空券は申込件数が同21.6%減、申込金額が18.1%減と苦戦が続いている。

●ストップ高銘柄

ヤマザキ <6147>  429円  +80 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値

ビープラッツ <4381>  2,210円  +400 円 (+22.1%) ストップ高   本日終値

アサヒ衛陶 <5341>  644円  +100 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値

小島鉄工所 <6112>  556円  +80 円 (+16.8%) ストップ高買い気配   本日終値

アイ・ピー・エス <4335>  1,063円  +150 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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