中国市場の動向を睨みながらの展開に/オープニングコメント

市況
2020年7月7日 8時45分

7日の日本株市場は、やや利食い優勢の相場展開になりそうだ。7日の米国市場では、NYダウが459ドル高だった。上海総合指数が2年ぶり高値を更新するなど中国やアジアの株高を受けて買いが先行。その後に発表された6月ISM非製造業景況指数が予想以上の改善を示し、パンデミック危機前の水準を回復すると上げ幅を拡大し、終日堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比10円安の22640円。円相場は1ドル107円30銭台で推移している。

米国市場の上昇は好感されるが、上昇の要因の一つが中国市場の上昇であり、これについては前日の段階で織り込まれている。また、6月ISM非製造業景況指数が予想以上の改善を示したことも評価されるが、改善自体は想定されていたほか、前日の段階でNYダウ先物が500ドル近く上昇していたこともあり、改めて好材料視した流れは期待しづらいところであろう。昨日の上昇に対する利食いを意識しつつ、中国市場の動向を睨みながらの展開になりそうである。

もっとも、利食いも想定の範囲内で底堅さが意識されてくるようであれば、再びショートカバーの流れに向かいやすく、これまでのもち合いレンジの上限レベルを明確に上放れてくる可能性があるため、調整局面における押し目買い意欲も次第に強まってくる可能性がある。そのため、より底堅さが意識されてくることにより、ショート筋は買い戻しを迫られる格好になりやすいところ。一方で、依然として出来高が膨れない需給状況であるため、薄商いの中を先物主導によるインデックス売買に振らされやすい面はある。中国市場が弱含みの展開ともなれば、短期筋の売り仕掛けが警戒される。

物色の流れとしてはインデックスに絡んだ商いが全体の方向性を左右させてくるため、指数インパクトの大きい値がさ株の動向に注視。米アマゾンの強い値動きが続いており、ハイテクセクターへの押し目買い意欲は強そうである。また、中小型株については、テーマ性のある材料株のほか、IPO銘柄への短期的な値幅取り狙いの流れが活発化しやすい。なお、米フロリダ州とアリゾナ州で、新型コロナウイルスの感染者増加率が過去7日平均を下回ったと伝えられており、バイオ株への物色は一服になりそうである。

《AK》

提供:フィスコ

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