話題株ピックアップ【夕刊】(2):エムスリー、ディスコ、キーエンス

注目
2020年7月7日 15時16分

■エムスリー <2413>  4,875円  +170 円 (+3.6%)  本日終値

エムスリー<2413>が3日続伸。6日の取引終了後、ソニー<6758>と共同で、新型コロナウイルスで面会制限が出ている医療機関に向けて、遠隔面会システムの提供を開始したと発表しており、これが好感された。同システムは、スマートフォンと通信回線のほか、高齢者や子どもにも使いやすいビデオ通話アプリを搭載し、院内感染を予防しながら家族や友人との面会を実現するというもの。まずは患者家族との面会制限を行っている医療・介護施設に、計1000台を6カ月間無償提供し、利用継続希望の施設については有償での継続提供も実施するとしている。

■薬王堂ホールディングス <7679>  2,830円  +98 円 (+3.6%)  本日終値

薬王堂ホールディングス<7679>が3日続伸し、年初来高値を更新している。6日の取引終了後、第1四半期(3~5月)連結決算を発表しており、売上高277億7700万円、営業利益13億8700万円、最終利益10億4500万円だった。同社は19年9月に単独株式移転により設立したため前年同期との比較はないものの、連結の範囲に実質的に変更はない薬王堂との比較では、売上高は前年同期比14.4%増、営業利益は同51.5%増、最終利益は同48.6%増となり、営業利益が実質5割増となったことが好感された。医薬品の感冒薬、消毒薬などが売り上げを伸ばしたほか、衛生用品のマスク、生理用品、日用品の洗剤や家庭紙などが伸長した。また、ドラッグストア4店舗を新規に出店(退店1店)したことも貢献した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1103億円(前期比8.1%増)、営業利益39億1500万円(同横ばい)、最終利益31億2700万円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■ディスコ <6146>  27,600円  +900 円 (+3.4%)  本日終値

ディスコ<6146>は大幅高で3日続伸し年初来高値を更新している。6日の取引終了後、21年3月期第1四半期の売上高と出荷額(ともに単体ベース)の速報値を発表。売上高は306億6700万円(前年同期比10.7%増)と計画値を7.2%上回り、出荷額は418億7500万円(同49.9%増)と過去最高を更新した。これを好感する買いが入った。精密加工装置は5G関連市場の拡大を背景とした半導体量産用途においてアジアを中心にダイサー、グラインダーともに高水準の出荷が続いた。また、消耗品である精密加工ツールの出荷は、顧客の高い設備稼働率に加えて、新型コロナウイルスなどの影響で顧客による在庫積み増しの動きも顕在化したという。同社は前期から新会計基準しており、より市場との連動性が高い出荷額を開示している。

■エラン <6099>  1,832円  +51 円 (+2.9%)  本日終値

エラン<6099>が5日ぶりに反発。午後0時30分ごろ、スマートフォンを使って三密状態を可視化できる三密予防アプリ「ELAN@meet’s」の提供を開始したと発表しており、これが好感された。同アプリは、情報通信技術を活用し、位置情報や検索情報といったスマートフォン利用者の三密情報などを多くの利用者に提供するプライバシー保護に配慮した情報提供サービス。利用者は過去2週間の行動から自身の三密状態をチェックすることができるほか、利用者自身の過去2週間の行動から三密状態を「安全・注意・危険」の3段階で可視化し、感染を避けるための行動変容を促すとしている。

■キーエンス <6861>  44,700円  +720 円 (+1.6%)  本日終値

キーエンス<6861>、SMC<6273>、安川電機<6506>などFA関連株が全般軟調相場に抗して強い動きを示している。中国・上海株市場が政策的な資金流入思惑からここ急速に上値を追っており、前日に大幅高した上海総合指数はきょうも買い優勢となり6日続伸と上昇基調を強めている。株高による資産効果から中国景気の底入れ期待も膨らんでおり、中国向け売上比率の高い設備投資セクターに物色の矛先が向いている。

■東京エレクトロン <8035>  29,940円  +440 円 (+1.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が目先筋の利益確定売りをこなし6日続伸と最高値街道を走る展開。前日までの直近5営業日で株価は3400円あまりも上昇しており、スピード警戒感も出ているが、米国株市場を中心に世界的な半導体関連株高の流れに乗る形で先高期待がなお強い。半導体製造装置は半導体市況の回復期待もさることながら、次世代露光技術であるEUV(極端紫外線)関連市場が新たなマーケットとして急速に立ち上がっており、同社も同分野への商品開発に積極的に経営資源を注いでいる状況にある。同社をはじめ関連企業の株価はEUV技術がもたらす将来的なビジネスチャンスを織り込みに行く段階に入ったとの見方もある。

■商船三井 <9104>  1,991円  +26 円 (+1.3%)  本日終値

商船三井<9104>などをはじめ海運株が総じて上値指向を強めている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う世界景気回復の遅れに対する警戒感は拭えないものの、ここ中国の積極的な景気対策によるインフラ需要の拡大などを背景に、鉄鉱石や穀物などを運ぶばら積み船運賃が急上昇局面にある。バルチック海運指数は前週末時点で26営業日続伸と異彩の連騰を続け、この間に水準も500前後から1900近辺まで4倍近い急騰をみせている。海運セクターは以前ほどバルチック指数との株価連動性が強くないとはいえ、想定外の海運市況の回復トレンドを背景に、ここにきて買いを呼び込む根拠となっている。

■MCJ <6670>  867円  +11 円 (+1.3%)  本日終値

MCJ<6670>が反発。6日の取引終了後、子会社ユニットコムが「iiyamaPC」や「中古PC」の販売増加に伴い、国内2拠点で新製造工場の稼働を開始したと発表しており、これが好感された。稼働したのは長野県の「ユニットコム川中島事業所」と島根県「出雲工場第2棟」の2つの新工場で、これによりテレワークやオンライン授業などをはじめとするパソコン需要拡大に対応するという。

■リンガーハット <8200>  2,282円  +16 円 (+0.7%)  本日終値

リンガーハット<8200>がしっかり。6日に発表した6月度の月次情報で、純既存店売上高は前年同月比29.1%減と12カ月連続で前年実績を下回ったものの、4月の同57.4%減、5月の同48.7%減に比べて減収率が縮小していることが好材料視された。

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