7日の米国市場ダイジェスト:NYダウ396ドル安、ウイルス拡大への懸念が存続

市況
2020年7月8日 8時39分

■NY株式:NYダウ396ドル安、ウイルス拡大への懸念が存続

米国株式相場は反落。ダウ平均は396.85ドル安の25890.18ドル、ナスダックは89.76ポイント安の10343.89ポイントで取引を終了した。感染が落ち着いたニューヨーク州やニュージャージー州が他州からの旅行者に対する一定期間の隔離要請を拡大する方針を示したことなどを受けて新型ウイルス拡大への懸念が強まり、下落で寄り付いた。その後ハイテク株を中心に上昇する場面もあったが、利益確定の売りで下落に転じ、引けにかけて下落幅を拡大した。セクター別では、銀行やエネルギーが大きく売られた一方で、食・生活必需品小売が買われた。

製薬会社のノババックス(NVAX)は米政府が実施しているウイルスワクチンや治療薬の迅速な開発・製造を支援するプログラム「オペレーション・ワープ・スピード(OWS)」の対象企業のひとつに選出され16億ドルの助成金を得たと発表し急伸。小売り大手ウォールマート(WMT)はアマゾンプライムに対抗するような会費制サービスを開始すると発表したほか、アナリストの目標株価引き上げが好感され急伸した。ソーシャルメディアサービスのスナップ(SNAP)は、米国政府が国家安全保障問題から同社の競合である中国の人気動画投稿アプリ、TikTokの排除を検討するとの報道を受けて上昇した。一方で、大手航空ユナイテッド航空(UAL)はウイルス感染拡大に伴う今夏の旅行需要の低迷で、秋以降の人員削減に言及したことが嫌気され下落した。

米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長はインタビューで5月、6月に景気回復が始まった兆候が見られるとしながらも、「経済の軌道はウイルスの状況次第」で必要とあればまだできることはあるとした。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ウイルス感染拡大を懸念してリスクオフ

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は107円72銭から107円50銭まで下落して107円53銭で引けた。新型ウイルス感染拡大懸念がくすぶり、米債利回り低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1307ドルまで上昇後、1.1269ドルまで下落して1.1274ドルで引けた。欧州委員会が2020年の域内経済を下方修正したほか、ドイツの5月鉱工業生産が予想を下回ったためリセッションの深刻化を警戒したユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は121円72銭まで上昇後、121円18銭まで反落。ポンド・ドルは1.2519ドルから1.2592ドルまで上昇。英国と欧州連合(EU)の離脱交渉担当官の非公式夕食会を控えまた、英国の財政支援策への期待にポンド買いが優勢となった。ドル・スイスは0.9430フランから0.9409フランまで下落した。

■NY原油:伸び悩みで40.62ドル、株安などを意識した売りが入る

NY原油先物8月限は伸び悩み(NYMEX原油8月限終値:40.62 ↓0.01)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-0.01ドルの1バレル=40.62ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは39.90ドル-40.95ドル。7日のロンドン市場で39.90ドルまで売られたが、押し目買いが入っており、40.95ドルまで上昇したが、株安や需給関係の悪化を懸念した売りが観測されており、原油先物の上値は重くなった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 23.01ドル -0.65ドル(-2.75%)

モルガン・スタンレー(MS) 47.49ドル -1.33ドル(-2.72%)

ゴールドマン・サックス(GS)199.36ドル -8.00ドル(-3.86%)

インテル(INTC) 58.31ドル -1.23ドル(-2.07%)

アップル(AAPL) 372.69ドル -1.16ドル(-0.31%)

アルファベット(GOOG) 1485.18ドル -10.52ドル(-0.70%)

フェイスブック(FB) 240.86ドル +0.58ドル(+0.24%)

キャタピラー(CAT) 127.20ドル -2.23ドル(-1.72%)

アルコア(AA) 11.23ドル -0.24ドル(-2.09%)

ウォルマート(WMT) 126.95ドル +8.06ドル(+6.78%)

《ST》

提供:フィスコ

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