話題株ピックアップ【夕刊】(3):アンジェス、大戸屋、ウエルシア
■アンジェス <4563> 1,571円 -69 円 (-4.2%) 本日終値
アンジェス<4563>が4日続落と下値模索の動きを続けており、株価は6月26日ザラ場に2492円の年初来高値をつけてから今日の安値まで4割近い下落となった。これが他のバイオベンチャー株にも波及し、きょうはバイオ関連株が全面安となっている。また、バイオ関連株の動向が指数に反映されやすい東証マザーズ指数は7月3日を境に戻り足に転じていたが、きょうは5日ぶりに反落となっている。もっとも市場では「アンジェス株が足を引っ張っている割には底堅いといえる。個人投資家は依然として活発に参戦している」(国内ネット証券)と全体商い低調ななかも個人マネーの流入が継続していることを指摘している。
■三井不動産 <8801> 1,801.5円 -55.5 円 (-3.0%) 本日終値
三井不動産<8801>、三菱地所<8802>など大手をはじめ不動産株に売りがかさんでいる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い企業のテレワーク導入が加速しているが、在宅勤務の推進がオフィスビルの解約につながるとの見方が不動産セクターへの売りを誘っている。また、需要と供給のバランスが緩むことで賃料低下などによるデメリットも警戒されている。
■ウエルシア <3141> 8,670円 -240 円 (-2.7%) 本日終値
ウエルシアホールディングス<3141>は続落。8日の取引終了後、第1四半期(3~5月)連結決算を発表。売上高2325億200万円(前年同期比10.5%増)、営業利益105億2600万円(同29.4%増)、純利益66億200万円(同21.3%増)と大幅増益となったものの、前日に年初来高値を付けるなど直近で上昇していたことや目先の材料出尽くし感から売り優勢となった。感染症予防対策商品や食品などの需要増により物販が順調に推移したことが業績を牽引した。また、薬価改定の影響があったものの、併設店舗数の増加や、3月1日付で高知県を地盤とする調剤薬局のよどや(24店舗)を子会社化したことを含めて26店舗を出店したことなどが寄与した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高9350億円(前期比7.7%増)、営業利益388億円(同2.6%増)、純利益230億円(同0.9%増)の従来見通しを据え置いている。
■大戸屋ホールディングス <2705> 2,613円 +500 円 (+23.7%) ストップ高 本日終値
大戸屋ホールディングス<2705>がストップ高。発行済み株数の19.16%を保有し筆頭株主であるコロワイド<7616>がこの日の寄り前、大戸屋HD株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の3081円にサヤ寄せする格好となった。資本関係を強化することでより深い協業体制を構築し、企業価値の持続的成長を図るのが狙い。買付予定数は233万株(下限187万2392株、上限233万株)で、買付期間は7月10日から8月25日まで。なおTOB成立後も大戸屋HDは上場を維持する予定としている。
■ボルテージ <3639> 559円 +80 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
ボルテージ<3639>がストップ高。同社はきょう、中国簡体字版「ダウト~嘘つきオトコは誰?~」の登録ユーザー数が10万人を突破したと発表しており、これが好感されたようだ。このタイトルは中国テンセント社の読み物アプリ「一零零一」で配信されており、3月末時点で1万3000人程度だった登録ユーザー数は順調に拡大。「一零零一」アプリ内のランキングは人気・売り上げ(総合・月間)ともに4月、5月の2カ月連続で1位となり、6月も人気が1位、売り上げが2位となったという。今後もテンセント社による動画配信サイトなどでのプロモーション展開やアプリ内イベントの実施、ストーリーの追加などを継続的に行う予定だとしている。
■イルグルム <3690> 1,363円 +164 円 (+13.7%) 本日終値
イルグルム<3690>が5日続伸。8日の取引終了後に発表した6月の月次売上高(速報)が前年同月比41.6%増の2億5601万円となり、21カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力のマーケティングプラットフォーム事業が同21.7%増と好調さを持続したほか、商流プラットフォーム事業が同3.2倍となり、一部取引先との契約更新が今月に遅れて計上したことが寄与した。
■協和コンサルタンツ <9647> 2,780円 +261 円 (+10.4%) 本日終値
協和コンサルタンツ<9647>が急騰。8日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(19年12月~20年5月)連結業績について、売上高が42億円から42億2700万円(前年同期比5.6%増)へ、営業利益が4億2000万円から5億3600万円(同36.0%増)へ、純利益が2億4000万円から3億1800万円(同50.7%増)へ上振れて着地したようだと発表した。第2四半期末までに予定していた新会計システムの導入や中途人材採用が、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響などで遅延し、関連した販管費が第3四半期以降にスライドしたことなどが要因。また、情報処理事業を行う連結子会社で期中受注で期中売り上げ計上となる短納期案件が数件あったことも寄与した。
■アセンテック <3565> 4,150円 +385 円 (+10.2%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
アセンテック<3565>が大幅反発し上場来高値を更新している。8日の取引終了後に、7月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を図ることが目的という。効力発生日は8月1日。
■シノプス <4428> 2,088円 +174 円 (+9.1%) 本日終値
シノプス<4428>は急騰。きょう朝方、同社が開発した需要予測型自動発注システムをキリン堂ホールディングス<3194>子会社のキリン堂が全店舗で導入することを決定したと発表しており、これが材料視された。今回、キリン堂が導入を決定したシステムは「sinops-DgS(シノプス-ドラッグストア)」というもので、これは2019年からキリン堂の一部店舗で試験的プロジェクトを行うなど、シノプスとともに製品化に取り組んできたもの。今年11月までに、全店舗で同システムへの切り替えが完了する見通し。
■ピーエイ <4766> 181円 +11 円 (+6.5%) 一時ストップ高 本日終値
ピーエイ<4766>は一時ストップ高。同社はモバイル求人サイト運営のほか、人材派遣サービスなども展開している。前場の取引終了後、同社子会社が大垣共立銀行<8361>のベトナム現地法人であるOKBコンサルティング・ベトナムと業務提携契約を締結したと発表しており、これが材料視された。OKBコンサルティング・ベトナムは、ピーエイ子会社にマーケティング戦略などの助言やサポートを行う。これにより同社子会社は、OKBコンサルティング・ベトナムの取引先に対して、ニーズに合致したサービスを提供していくという。
●ストップ高銘柄
ソレキア <9867> 10,380円 +1,500 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
ソケッツ <3634> 1,141円 +150 円 (+15.1%) ストップ高 本日終値
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
フルッタフルッタ <2586> 613円 -150 円 (-19.7%) ストップ安 本日終値
など、1銘柄
株探ニュース