株価指数先物【引け後コメント】ETF分配金絡みの売り需要のインパクトが大きい

市況
2020年7月10日 17時31分

大証9月限

日経225 22290 -190 (-0.84%)

TOPIX  1539.0 -15.0 (-0.96%)

日経225先物は、前日比190円安(-0.84%)の2万2290円で取引を終了。オプションSQに絡んだ商いが差し引きで買い越しだった影響により、寄り付きは2万2450円とシカゴ先物清算値(2万2385円)を上回って始まった。その後、現物の寄り付き時には2万2540円まで上昇したが、下方修正を発表したファーストリテイリング <9983> がじりじりと下げ幅を拡大させた影響もあり、前場半ばには2万2380円まで下げている。

ETFの分配金支払いのための売り需要が警戒されるなか、前引けの TOPIXは0.63%の下落だったこともあり、日銀のETF買い入れへの思惑も高まった。そのため、ランチタイム以降は2万2400円~2万2450円辺りでのこう着が続いていたが、想定される日銀のETF買い入れ額1002億円に対して、ETFの分配金支払いのための売り需要は4000億円程度とみられており、後場半ば辺りから大引けにかけては下げ幅を広げ、一時2万2270円と前日のナイトセッションで付けた安値(2万2260円)水準まで下げている。

後場半ばには東京都の新型コロナウイルスの新規感染者数が連日で200人を超えたと伝わり、嫌気された面もあろうが、西村大臣は一昨日に検査結果の開示遅れから大幅に増加すると述べていたこともあり、想定線である。基本的にはETFの分配金支払いのための売り需要の影響が大きく、週末要因で参加者が限られる中で、よりインパクトが大きくなっているとみられる。また、日銀のETF買い入れ期待による需給を想定した買い方のポジション調整もあっただろう。

まずは需給イベントが通過したことにより、レンジ下限レベルからの反転が意識されやすいが、ファーストリテイリングの下方修正に続いて、良品計画 <7453>が米子会社「MUJI U.S.A.」が破産法11条を申請したと発表している。指数構成銘柄でこうした動きが出てくると、足元での保ち合いレンジ内での推移が続きそうである。

手口面では日経225先物の売り越しでは野村が1500枚、モルガンSが1200枚程度。買い越しはABNアムロが2000枚程度であり、8日の時と同じ構図。一方でTOPIX先物は大和が5000枚程度買い越しており、日銀経由の商いとみられる。売り越しはモルガンSが5000枚程度となった。

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