来週の株式相場戦略=新型コロナ再拡大への耐久力試す

市況
2020年7月10日 17時53分

来週の株式相場は、軟調地合いのなか下値を試す展開が予想される。ただ、下値は限られるとみられ依然、中小型株を中心とする個別株物色が続きそうだ。予想レンジは2万1950~2万2600円。

10日の日経平均株価は前日比238円安となった。東京都の新型コロナウイルス感染者数が240人を超えたことが警戒されたが、市場関係者からは「上場投資信託(ETF)の分配金捻出に絡む売りのインパクトの方が大きかったのでは」(アナリスト)との声も出ていた。東京の1日当たりの新型コロナ感染者数はすでに4月のピーク時を超え、過去最多となった。とはいえ「PCR検査の状況や死者数などは春先とは大分異なる」(同)との見方は少なくない。来週も新型コロナ感染者数の増加は続くことも予想されるだけに、東京株式市場は新型コロナ再拡大に対する耐久力が問われることになりそうだ。

足もとの日経平均株価は25日移動平均線(2万2452円)と200日線(2万1910円)を上下の抵抗線とする状況にあり、当面はレンジ内での展開が続くことが予想される。騰落レシオも70前後と一時の過熱感は薄れている。 

来週からは、14日のJPモルガン・チェースやシティグループを皮切りに米国市場が決算シーズンに入る。特に、15日のオランダのASMLや16日の台湾のTSMCは半導体関連の有力企業であり、その結果はハイテク株に大きな影響を与えそうだ。また、16日には中国4~6月期国内総生産(GDP)が発表される。

国内では14~15日に日銀金融政策決定会合が予定されているが、金融政策は据え置きが予想されている。13日にはコーナン商事<7516>、14日には東宝<9602>、松竹<9601>、15日に串カツ田中ホールディングス<3547>やティーケーピー<3479>などの決算発表がある。さらに、15日にはGMOフィナンシャルゲート<4051>とアイキューブドシステムズ<4495>、KIYOラーニング<7353>の3社のIPOが予定されている。

(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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