14日の米国市場ダイジェスト:NYダウ556ドル高、当局の大規模支援継続期待が広がる

市況
2020年7月15日 8時37分

■NY株式:NYダウ556ドル高、当局の大規模支援継続期待が広がる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は556.79ドル高の26642.59ドル、ナスダックは97.73ポイント高の10488.58ポイントで取引を終了した。カリフォルニア州などウイルス感染再燃により経済活動の再開を数段階戻す動きが見られ景気回復が遅れるとの懸念や米中関係の悪化懸念から下落で寄り付いた。しかし、引き続きウイルスワクチン開発期待が下支えとなり上昇に転じた。ハイテク株の利益確定が散見される一方、当局による大規模支援策が長期に渡って維持されるとの期待から引けにかけては景気循環株がけん引し上昇幅を拡大した。セクター別では、エネルギーや自動車・自動車部品が上昇した一方、銀行が下落した。

大手銀JPモルガン(JPM)は第2四半期決算でトレーディング収入が過去最高となりウイルスによる悪影響を相殺、予想を上回る結果が好感され上昇した。製薬会社モデルナ(MRNA)はワクチン後期治験を27日から開始すると発表し上昇。一方で、大手銀のウェルズファーゴ(WFC)は第2四半期決算で2008年第4四半期以降初めてとなる損失を計上したほか減配を発表し下落。大手航空会社デルタ(DAL)は決算が予想を下回ったほか、ウイルスからの回復には2年以上かかると悲観的見通しを示し軟調。

連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は米国経済の回復ペースが鈍化する可能性を警告し追加支援の必要性を主張した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米FRBの追加緩和観測でドル弱含み

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円43銭まで上昇後107円16銭まで下落して107円24銭で引けた。米6月消費者物価指数(CPI)の上昇で一時ドル買いが優勢となったが、米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言、パンデミック感染再燃や米国の大手銀が悲観的見通しを示したため米FRBの追加緩和策への思惑が強まり、ドル買いはやや後退。

ユーロ・ドルは1.1361ドルまで下落後、1.1409ドルまで上昇して1.1400ドルで引けた。ユーロ・円は121円98銭から122円32銭まで上昇。ポンド・ドルは1.2480ドルまで下落後、1.2564ドルまで上昇した。英国の5月国内総生産(GDP)が予想を下回り回復鈍化懸念にポンド売りが強まった後、ドル売りに拍車がかかり反発。ドル・スイスは0.9380フランまで下落後、0.9407フランまで上昇した。スイス中央銀行総裁が「為替介入やマイナス金利は不可欠」との考えを示し、介入警戒感からフランの売り戻しが優勢となった。

■NY原油:下げ渋りで40.29ドル、米国株高を意識して40ドル台を回復

NY原油先物8月限は下げ渋り(NYMEX原油8月限終値:40.29 ↑0.19)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比+0.19ドルの1バレル=40.29ドルで取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは39.07ドル-40.57ドル。14日のアジア市場で39.07ドルまで売られたが、押し目買いが入ったことで反転。ニューヨーク市場では米国株高を意識して40.57ドルの日中高値を付けた。ただ、通常取引終了後の時間外取引では40ドル台前半でやや上げ渋る展開となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 24.14ドル -0.05ドル(-0.21%)

モルガン・スタンレー(MS) 50.50ドル +0.28ドル(+0.56%)

ゴールドマン・サックス(GS)214.01ドル +5.13ドル(+2.46%)

インテル(INTC) 58.98ドル +0.40ドル(+0.68%)

アップル(AAPL) 388.23ドル +6.32ドル(+1.65%)

アルファベット(GOOG) 1520.58ドル +9.24ドル(+0.61%)

フェイスブック(FB) 239.73ドル +0.73ドル(+0.31%)

キャタピラー(CAT) 136.88ドル +6.31ドル(+4.83%)

アルコア(AA) 12.61ドル +1.10ドル(+9.56%)

ウォルマート(WMT) 132.01ドル +2.49ドル(+1.92%)

《ST》

提供:フィスコ

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