来週の相場で注目すべき3つのポイント:新規感染者数動向、日米企業決算、各国製造業PMI
■株式相場見通し
予想レンジ:上限22950-下限22500円
来週の日経平均は一進一退の動きのなか、模様眺めムードが広がりそうだ。23日、24日と祝日が続き、今週の東京市場の営業日数は3日間にとどまる。4連休を控えていることに加え、21日に日本電産<6594>、ディスコ<6146>、22日にオービック<4684>、サイバーエージェント<4751>と決算発表が本格化してくるため、模様眺めムードを強める可能性がある。翌週29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例会見が控えていることも手控え要因として意識されてこよう。
さらに、東京都における新型コロナの1日あたりの新規感染者数が過去最高に急増し、大阪府や千葉、埼玉、神奈川県の関東圏でも増加し始めている。何らかの行動制限が発せられると相場は一気にリスクオフモードに陥ってくる懸念がある。6月小売売上高の減少などから中国株の勢いが失速し始めたのも気掛かり。日経平均は6月10日以来となる心理的節目の23000円を目前に上値の重さが意識される局面でもある。
しかし、テクニカル面で見た日経平均は上値トライの可能性も有している。日経平均は上昇する5日移動平均線が下値をサポートしているほか、15日に新値三本足「陽転」を達成したことで、テクニカル的には再上昇転換の形となっている。基本的には25日移動平均線を割り込まない限り、上昇基調は変化しない見込みだ。また、日銀の上場投資信託(ETF)買いの基本姿勢も変わっていない。そのほか、16日引け後に発表された7月第2週(6-10日)の投資部門別売買状況で海外投資家が5週ぶりの買い越し(1108億円)に転じていることにも注目だ。
■為替市場見通し
来週のドル・円は底堅い値動きか。新型コロナウイルスのワクチン開発の進展が期待されており、欧米株式が強い動きを見せた場合、リスク選好的な為替取引が活発となり、ユーロ、豪ドルなどに対する米ドル売りがやや強まる可能性がある。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は経済の先行きに関して慎重な見方を維持しており、政策金利がゼロ付近に長期間とどまる見通しだが、資産買入れ策拡大の思惑は消えていない。
ただ、米国内での制限措置の再実施で景気回復の遅れが嫌気され、安全逃避的なドル買いがただちに縮小する状況ではないとみられる。カリフォルニア州では飲食店が制限措置を再実施するなど、新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感が広がっている。そのような措置は経済の早期正常化のペースを鈍らせるため、リスク選好的な取引は縮小し、一部でリスク回避的な円買いも見込まれるが、ドルの下げ幅は小幅にとどまりそうだ。米国の経済指標の改善は基本的にドル買い材料となる。
■来週の注目スケジュール
7月20日(月):日・日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(6月15・16日分)など
7月21日(火):日・工作機械受注(6月)、ディスコ、日本電産の決算発表など
7月22日(水):日・製造業PMI(7月)、米・中古住宅販売件数(6月)、米マイクロソフト決算発表など
7月23日(木):日・株式市場は祝日のため休業(海の日)、米・新規失業保険申請件数、米・景気先行指数(6月)、米インテル決算発表など
7月24日(金):日・株式市場は祝日のため休業(スポーツの日)、欧・ユーロ圏製造業PMI(7月)、米・製造業PMI(7月)、米・新築住宅販売件数(6月)など
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https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20200718-00934016-fisf-market
米国株式市場見通し:追加財政策の行方を睨む(7/18)
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20200718-00934011-fisf-market
新興市場見通し:米ハイテク株同様にマザーズ上げ一服感、IPO初値高騰の反動も(7/18)
https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/20200718-00933001-fisf-bus_all
国内外の注目経済指標:7月ユーロ圏製造業PMIはさらなる改善へ(7/18)
《YN》