ギャップスタートも5Gなどハイテク株への押し目を狙う動き/オープニングコメント

市況
2020年7月27日 8時42分

27日の日本株市場は売り優勢の相場展開になりそうだ。連休中の米国市場は続落となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比410円安の22340円と大きく下落している。米国政府がテキサス州ヒューストンの中国総領事館の閉鎖を命じた報復措置として、中国政府も成都の米国総領事館閉鎖を要求し、米中対立深刻化で投資家心理が悪化。ハイテク株の売りも続いていることが嫌気されそうである。円相場は1ドル106円ちょうど水準と円高に振れて推移していることも重石になりそうだ。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップダウンからのスタートとなり、日経平均は一気に25日線を割り込み、75日線レベルでの攻防になりそうだ。先週の上昇でレンジを切り上げていたが、切り上がったレンジ下限22700円レベルのほか、支持線として意識されている25日線をあっさり割り込んでくるとみられ、投資家心理が悪化しそうである。日経平均はこれまでのもち合いレンジの下限レベルである22200円処での踏ん張りを見極めたいところであろう。

新型コロナウイルス感染症の拡大が重石になる中で、米中対立の緊張が高まっていることもあり、ポジション圧縮に向かわせやすい。米国ではハイテク株の弱い値動きが目立っているが、テスラは良好な決算を発表したが、弱い値動きをみせており、トレンドが崩れつつある。本格化する決算の中でこれまで上昇をけん引してきたハイテク株への利益確定の流れが強まるようだと、日本においてもグロース株売りが意識されやすくなりそうだ。

もっとも、インテルが16%超の下落となる一方で、競合相手のAMDが16%を超える上昇をみせており、強気基調は継続していると考えられる。そのため、利益確定が出やすいものの、ショートポジションを積み上げていく流れには向かわないだろう。ギャップダウンによって後場は日銀のETF買い入れが意識されやすく、下値を売り込む流れも限られそうである。ボトム接近の局面においては、押し目拾いの動きも意識されよう。本日はグロース株売りによるリバランスからバリュー株にシフトしやすい面はあるだろうが、成長期待の大きい5Gなどハイテク株への押し目を狙う動きが底堅さにつながる可能性はありそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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