話題株ピックアップ【昼刊】:コメリ、オムロン、キヤノン

注目
2020年7月29日 11時37分

■田岡化学工業 <4113>  14,320円  +1,960 円 (+15.9%)  11:30現在

田岡化学工業<4113>が6日続伸となっている。同社は28日取引終了後に、21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比2.6倍の7億7300万円となり、上半期計画14億円に対する進捗率は55.2%となった。売上高は同37.0%増の78億3200万円で着地した。樹脂原料の出荷が増加したほか、農薬中間体や電子材料の販売が伸びたことが寄与。また、前年同期に比べ老朽更新工事などによる稼働日数減少の影響が縮小したことが利益を押し上げた。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■コメリ <8218>  3,260円  +235 円 (+7.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

コメリ<8218>は3日続伸し連日の年初来高値更新となっている。28日の取引終了後に第1四半期(4~6月)連結決算を発表しており、売上高1118億500万円(前年同期比15.8%増)、営業利益124億1100万円(同74.3%増)、純利益85億1200万円(同76.0%増)と大幅な営業増益となったことが好感されている。外出自粛要請に伴う巣ごもり消費需要の高まりを受けて、ウッドデッキやレンガなどのガーデン資材及び家庭菜園関連の商品、DIYに関連する商品などの販売が好調に推移。また、短時間で買い物を済ませたいニーズが高く、ネットで注文して店舗で受け取る「取り置きサービス」の利用が増加しEC売り上げも拡大した。利益面では、自社開発商品の売り上げ好調による売上総利益押し上げに加えて、広告媒体の紙からデジタル化への転換や緊急事態宣言に伴いチラシ広告自体を自粛したことなどが寄与した。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高3530億円(前期比1.3%増)、営業利益190億円(同2.9%増)、純利益113億円(同5.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■SHOEI <7839>  3,010円  +212 円 (+7.6%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位

SHOEI<7839>が急反発し、年初来高値を更新している。28日の取引終了後、20年9月期の連結業績予想について、営業利益を38億7000万円から45億円(前期比7.0%増)へ、純利益を26億7000万円から31億円(同5.6%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高は194億円(同4.2%増)の従来見通しを据え置いたものの、単価や利益率の高い製品へのシフトが進んでいることや、新型コロナ感染症の影響で出張費及び広告宣伝費などの販管費が減少していることなどが利益を押し上げるという。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年10月~20年6月)決算は、売上高139億6300万円(前年同期比5.4%増)、営業利益35億3700万円(同12.1%増)、純利益24億6400万円(同14.1%増)だった。

■ブルボン <2208>  2,002円  +82 円 (+4.3%)  11:30現在

ブルボン<2208>は続急伸。株価は一時前日比13.5%高の2179円まで上値を伸ばし年初来高値を連日更新している。28日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結経常利益は前年同期比95.6%増の9億3900万円に拡大して着地。上期計画の5億円を大幅に上回っており、業績上振れを期待する買いなどが向かっている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛要請などの影響で伸び悩んだ商品群があったものの、家庭内需要の高まりでビスケット品目を中心に大袋商品やロングセラー商品の販売が伸びた。生産性向上やコスト削減の進展に加え、一部エネルギーコストが想定よりやや持ち直したことも大幅増益につながった。

■京阪神ビルディング <8818>  1,351円  +40 円 (+3.1%)  11:30現在

京阪神ビルディング<8818>が反発している。28日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結最終利益が前年同期比63.9%増の16億3500万円となったことが材料視されているようだ。土地建物賃貸事業は前年同期と比べ若干の増収となったが、建築請負工事の受注が減少したことで売上高は37億8100万円と同1.3%の減収となった。一方、利益面では修繕費などの売上原価が減少したことに加え、固定資産売却による特別利益(約8億円)の計上で最終利益は6割増益を達成した。

■オムロン <6645>  7,590円  +160 円 (+2.2%)  11:30現在

オムロン<6645>が反発し、上場来高値を更新している。28日の取り引き終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高1464億6500万円(前年同期比8.5%減)、営業利益124億6300万円(同24.2%増)、純利益96億9000万円(同13.5%増)と、大幅営業増益となったことが好感されている。主な顧客である自動車業界の設備投資低調を受けて売上高は減少したものの、デジタル業界の一部で設備投資の回復がみられたほか、コロナ禍で防疫必需品や衛生用品などの生産設備や血圧計・体温計への需要が急増し、変化対応力を発揮してこれらのニーズに対応したことが寄与。また、期初から年間200億円規模の固定費削減の運営をスタートさせたことも貢献した。なお、従来未定としていた21年3月期通期業績予想は、売上高5900億円(前期比13.0%減)、営業利益300億円(同45.2%減)、純利益165億円(同78.0%減)を見込むとしている。

■ISID <4812>  5,760円  +40 円 (+0.7%)  11:30現在

ISID<4812>は続伸している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が28日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を4370円から6810円へ引き上げたことが好材料視されているようだ。会社側では16日に上期業績予想の大幅上方修正を発表したが、収益性の高い自社製ソフトや電通との協業が業績を押し上げたと指摘。これを受けて、同証券の業績予想も20年12月期の営業利益予想を112億円から125億円へ、21年12月期を同120億円から136億円へ上方修正した。

■東京応化工業 <4186>  5,720円  +10 円 (+0.2%)  11:30現在

東京応化工業<4186>が4日ぶりに反発している。28日の取引終了後、20年12月期上期(1~6月)の連結経常利益を従来予想の39億円(前年同期比11.5%減)から67億円(同52%増)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが向かった。アジアを中心に高付加価値製品である半導体材料や高純度化学薬品の販売が好調に推移し、売上高が計画を大幅に上回ることが利益を押し上げる。併せて、通期の同利益も従来予想の117億円(前期比20.5%増)から141億円(同45.3%増)に引き上げている。

■メルコホールディングス <6676>  2,754円  -461 円 (-14.3%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ

メルコホールディングス<6676>は急反落している。28日の取り引き終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高301億7200万円(前年同期比11.6%増)、営業利益10億3000万円(同15.7%減)、純利益7億200万円(同34.9%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気されている。主力のIT関連事業で、テレワークや巣ごもり娯楽、遠隔学習需要などで、Wi-Fi関連商品やストレージ商品などの販売台数は伸長したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により貨物運賃が高騰したほか、顧客の需要に応えるべく部材調達を積極的に実施したことで売上原価が上昇し利益を圧迫した。なお、21年3月期通期業績予想は引き続き未定としている。

■キヤノン <7751>  1,804円  -273 円 (-13.1%)  11:30現在  東証1部 下落率2位

キヤノン<7751>は前日比10%を超える大幅安で年初来安値を更新している。28日取引終了後に発表した20年12月期上期(1~6月)の連結決算(米国会計基準)で税引き前利益は前年同期比71.9%減の272億8800万円で着地。併せて、非開示だった通期の同利益は前期比64.2%減の700億円と大きく落ち込む見通しを示しており、これが嫌気されている。上期の売上高は前年同期比17.8%減の1兆4556億2700万円だった。新型コロナウイルス感染拡大で世界的に経済活動が停滞するなか、オフィス向け複合機やレーザープリンターの販売台数が減少したほか、レンズ交換式デジタルカメラも市場縮小傾向の影響などで販売台数は前年同期を下回った。業績不振に伴い、中間配当は前年同期の80円から40円へ半分に減らす方針とした。なお、年間配当は引き続き未定としている。

■小糸製作所 <7276>  4,120円  -490 円 (-10.6%)  11:30現在  東証1部 下落率5位

28日に決算を発表。「非開示だった今期経常は75%減益へ」が嫌気された。

小糸製作所 <7276> が7月28日大引け後(16:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は59.9億円の赤字(前年同期は201億円の黒字)に転落した。

⇒⇒小糸製作所の詳しい業績推移表を見る

■大同特殊鋼 <5471>  3,155円  -330 円 (-9.5%)  11:30現在  東証1部 下落率9位

大同特殊鋼<5471>が大幅続落している。28日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を1800億円から1700億円(前年同期比32.7%減)へ、営業損益を30億円の赤字から70億円の赤字(前年同期137億1100万円の黒字)へ、最終損益を25億円の赤字から30億円の赤字(同112億5700万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気されている。主要需要先である自動車関連及び産業機械の受注が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を想定以上に受けており、自動車関連の受注は第2四半期で回復の兆しが見られるものの、産業機械の受注については引き続き弱含みで推移するとの見通しから業績予想を引き下げたとしている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高887億8900万円(前年同期比30.5%減)、営業損益24億3100万円の赤字(前年同期63億6500万円の黒字)、最終損益15億5300万円の赤字(同94億8800万円の黒字)だった。

■日産自動車 <7201>  371.9円  -38.9 円 (-9.5%)  11:30現在  東証1部 下落率10位

日産自動車<7201>が急落。同社は28日の取引終了後に決算発表を行い21年3月期の連結最終損益は6700億円の赤字(前期は6712億1600万円の赤字)になる見通しを公表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で新車販売が落ち込むことが響く。また、今期の年間配当は無配(同10円)とすることも明らかにした。この業績悪化が嫌気され、同社株は急落している。なお、第1四半期(4~6月)の連結最終損益は2855億8900万円の赤字だった。

■日産車体 <7222>  847円  -80 円 (-8.6%)  11:30現在

28日に決算を発表。「非開示だった今期経常は赤字転落、未定だった配当は13円実施」が嫌気された。

日産車体 <7222> が7月28日大引け後(17:10)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は58.4億円の赤字(前年同期は9.5億円の赤字)に赤字幅が拡大した。同時に、従来未定としていた今期の上期配当を6.5円(前年同期は6.5円)実施するとし、従来未定としていた下期配当も6.5円実施する方針とした。年間配当は13円となる。

⇒⇒日産車体の詳しい業績推移表を見る

■エンプラス <6961>  2,168円  -197 円 (-8.3%)  11:30現在

28日に決算を発表。「4-6月期(1Q)最終は赤字転落で着地、未定だった上期配当は15円実施」が嫌気された。

エンプラス <6961> が7月28日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終損益は9000万円の赤字(前年同期は6億3000万円の黒字)に転落した。同時に、従来未定としていた今期の上期配当を15円(前年同期は15円)実施する方針とした。下期配当は引き続き未定とした。

⇒⇒エンプラスの詳しい業績推移表を見る

●ストップ高銘柄

ワンダコーポ <3344>  850円  +150 円 (+21.4%) ストップ高   11:30現在

ブランジスタ <6176>  494円  +80 円 (+19.3%) ストップ高   11:30現在

以上、2銘柄

●ストップ安銘柄

メディシノバ・インク <4875>  708円  -150 円 (-17.5%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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