注目銘柄ダイジェスト(前場):キヤノン、マクドナルド、ファナックなど
ACSL<6232>:2126円(-35円)
一時大幅高。農業用ドローンなどを手掛ける東光鉄工(秋田県大館市)と防災・減災対策ドローンの開発・販売に向けた協業を開始したと発表している。東光鉄工が機体を設計・製造し、自律制御システム研究所が開発したフライトコントローラを搭載する。政府の国土強靭化基本計画に沿い、豪雨や地震などの大規模自然災害の際に情報収集や調査などに使用するドローンを提供する。なお、株価は朝高後、マイナスに転じている。
シマノ<7309>:22010円(+480円)
反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は287億円で前年同期比15.8%減益となり、市場予想は40億円程度上振れて着地。再開示された通期計画は635億円で前期比6.6%減益、こちらも市場予想を50億円程度上振れている。グローバルベースで、コロナを契機とした自転車需要の高まりが確認されたと捉えられている。年初来高値の更新により、ショートカバー圧力の強まりも意識される形に。
東エレク<8035>:28880円(-80円)
続伸。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は738億円で前年同期比73.6%増益、市場コンセンサスを100億円強上回る着地となっている。上半期計画に対する進捗率は58%と高水準、業績上振れ期待につながる形へ。会社側の20年半導体製造装置市場の見通し、並びに業績計画は変更なし。本日は米国株安受けテクノロジー株中心に株式市場軟調推移だが、順調な決算評価で株価は相対的に底堅い動きに。
アクリート<4395>:723円(+3円)
大幅に4日ぶり反発。飲食店向け顧客管理及び予約管理サービス「れすとれ」を28日から開始すると発表している。BtoB SaaSを手掛けるイー・カムトゥルー(札幌市)及び経営コンサルティングのBCホールディングス(大阪市)との共同事業で、SMS自動配信による既存顧客向けプロモーション機能に加え、インターネット予約サービスと連動した予約台帳システム及びSMS配信による予約確認機能などを持つ。
ファナック<6954>:18810円(-1450円)
急落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は111億円で前年同期比61.3%減益となり、市場コンセンサスは10億円程度の下振れとなった。通期計画は385億円で前期比56.4%減益の見通しと公表、市場コンセンサスは400億円程度下振れへ。中国市場回復によるプラス影響への期待もあったなか、ネガティブに受け止められる形へ。中国第1四半期売上高大幅に伸長しているが、それ以外の国が想定以上に伸び悩んでいるようだ。
キヤノン<7751>:1804円(-273円)
急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は151億円で前年同期比81.9%減益、4-6月期では178億円の赤字となり、四半期決算では初の営業赤字となっている。20年12月期通期見通しも公表しているが、営業利益は450億円で前期比74.2%減益、市場予想は1000億円を超える水準であったため、大幅に下振れる形となっている。また、中間期配当金は80円から40円に33年ぶりの減配としている。大幅減配にネガティブなインパクトも強まる。
マクドナルド<2702>:5230円(-460円)
大幅に続落。米マクドナルドが保有する日本マクドナルドホールディングス株の一部を売却する方針を明らかにしている。保有比率を現在の約50%から35%程度に引き下げる。米マクドナルドのオザン最高財務責任者(CFO)は売却方針について「日本事業の実績と現地の経営陣への信頼」に基づく措置としており、「保有株を段階的に減らす時期だ」と説明している。
《ST》