話題株ピックアップ【夕刊】(2):タカラバイオ、デジアーツ、ミネベア

注目
2020年8月5日 15時18分

■カネカ <4118>  2,649円  +65 円 (+2.5%)  本日終値

カネカ<4118>が3日続伸。4日の取引終了後、子会社カネカ・ユーロジェンテック(ベルギー)が、アンジェス<4563>や大阪大学などが共同で開発を進めている「プラスミドDNA製造技術を用いた新型コロナウイルス感染症向け予防用DNAワクチン」の製造体制に参画すると発表しており、これが好感された。同ワクチンの製造はタカラバイオ<4974>が中心となって担当するが、カネカ・ユーロジェンテックは中間体製造を請け負うという。中間体の製造にはこれまでも、AGC<5201>子会社の米AGCバイオロジクスや塩野義製薬<4507>子会社のシオノギファーマが参画を表明している。

■タカラバイオ <4974>  2,962円  +69 円 (+2.4%)  本日終値

タカラバイオ<4974>が反発。4日の取引終了後、21年3月期連結業績予想について、売上高を338億円から396億円(前期比14.6%増)へ、営業利益を45億円から65億円(同3.6%増)へ、純利益を26億円から40億円(同4.7%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス検査用のPCR関連製品やDNAワクチン関連の製造受託など、業績への寄与が期待できるアップサイドの要素を新たに業績予想に織り込んだ。また、同社は同日付で中国タスリー・バイオファーマシューティカルズ社に対する腫瘍溶解性ウイルスC-REVの中国における独占的な開発・製造・販売を許諾するライセンス契約を解約することで合意したと発表したが、この影響も盛り込んだという。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高69億3800万円(前年同期比19.8%減)、営業利益6億9300万円(同69.2%減)、純利益4億400万円(同74.6%減)だった。

■宝ホールディングス <2531>  982円  +22 円 (+2.3%)  本日終値

宝ホールディングス<2531>が3日続伸。4日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を2700億円から2758億円(前期比1.9%減)へ、営業利益を100億円から120億円(同24.2%減)へ、純利益を51億円から59億5200万円(同33.7%減)へ上方修正したことが好感された。タカラバイオ<4974>が4日の取引終了後、新型コロナウイルス検査用のPCR関連製品や、DNAワクチン関連の製造受託などによる業績への寄与などを織り込み、21年3月期業績予想の上方修正を発表しており、この影響を考慮したという。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高653億7800万円(前年同期比2.9%減)、営業利益19億3200万円(同45.5%減)、純利益11億5600万円(同41.3%減)だった。

■フジミインコ <5384>  3,820円  +75 円 (+2.0%)  本日終値

フジミインコーポレーテッド<5384>が3連騰。株価は前日比7.7%高の4035円まで上値を伸ばし、上場来高値を更新した。4日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高104億3500万円(前年同期比15.4%増)、経常利益22億8300万円(同62.6%増)に拡大しており、これが好材料視された。データセンターやパソコン向けなど半導体需要が拡大するなか、最先端半導体デバイス向けCMP(化学的機械的研磨)用研磨材やシリコンウエハー向け研磨材の販売が大きく伸びた。また、製品構成の良化で採算が向上したことも利益を押し上げた。併せて、未定としていた上期(4~9月)業績予想は、売上高200億円(前年同期比5.9%増)、経常利益36億5000万円(同22.7%増)に伸びる見通しとし、上期配当は50円(前年同期は40円)実施する方針を示した。

■デジタルアーツ <2326>  9,620円  +160 円 (+1.7%)  本日終値

デジタルアーツ<2326>が3日続伸。岩井コスモ証券は4日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を9000円から1万1000円に引き上げた。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比17.2%増の4億8500万円と好調。テレワークの増加がセキュリティーソフトに対する需要を押し上げた。また、第2四半期以降は学校の生徒に1人1台の学習用パソコンやネットワーク環境を整備する「GIGAスクール構想」が前倒しで行われることでセキュリティーソフトの収益が押し上げられることも予想している。21年3月期の同利益は前期比52.5%増の35億5000万円、22年3月期の同利益は今期推定比で約21%増の43億円と連続2ケタ増益を予想している。

■大正薬HD <4581>  6,200円  +70 円 (+1.1%)  本日終値

大正製薬ホールディングス<4581>が後場一段高。午後0時30分ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高750億2300万円(前年同期比24.5%増)、営業利益93億8900万円(同12.8%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。ハウザン社(ベトナム)やUPSA社(フランス)の連結子会社化により、海外セルフメディケーション事業が急拡大したことが牽引役となった。また、医薬事業で骨粗鬆症治療剤「エディロール」、2型糖尿病治療剤「ルセフィ」、骨粗鬆症治療剤「ボンビバ」などが伸長したことも寄与した。最終利益はハウザン社の子会社化に伴う段階取得差益がなくなったため、60億6400万円(同44.9%減)となった。なお、21年3月期通期業績予想は、売上高2895億円(前期比0.3%増)、営業利益200億円(同5.4%減)、最終利益130億円(同35.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■ミネベアミツミ <6479>  1,858円  +7 円 (+0.4%)  本日終値

ミネベアミツミ<6479>が大幅高で3日続伸。4日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算(国際会計基準)は、売上高1874億6300万円(前年同期比8.3%減)、営業利益53億6400万円(同61.4%増)となり、これが好材料視された。主力のベアリングは新型コロナウイルス感染拡大の影響で自動車向けや航空機関連の需要が低迷したものの、スマートフォン向け液晶用バックライトの好調で電子機器事業の利益が急回復したほか、ミツミ事業ではゲーム機構部品の販売が拡大し、大幅増益を達成した。

■サーバーワークス <4434>  14,210円  +10 円 (+0.1%)  本日終値

サーバーワークス<4434>は大幅反発。4日の取引終了後、8月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を目的としているという。なお、効力発生日は9月1日。

■山崎製パン <2212>  1,658円  -198 円 (-10.7%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

山崎製パン<2212>が急落。株価は一時、前日に比べ約11%安と3日ぶりに値を下げている。同社は4日取引終了後、20年12月期の連結純利益を従来予想の150億円から97億円に減額修正することを発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で、コンビニエンスストアやベーカリー向けの販売が落ち込んだことなどが響いた。同時に発表した第2四半期(1~6月)の同利益は前年同期比37.6%減の48億9900万円だった。

■NOK <7240>  1,097円  -108 円 (-9.0%)  本日終値  東証1部 下落率2位

4日に決算を発表。「非開示だった今期経常は赤字転落、未定だった配当は12.5円減配」が嫌気された。

NOK <7240> が8月4日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は82.3億円の赤字(前年同期は31.4億円の赤字)に赤字幅が拡大した。業績悪化に伴い、従来未定としていた今期の上期配当を12.5円(前年同期は25円)実施するとし、従来未定としていた下期配当も12.5円実施する方針とした。年間配当は前期比12.5円減の25円に減配となる。

⇒⇒NOKの詳しい業績推移表を見る

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