究極の好業績材料株、大相場の第1ステージに立つ好望銘柄リスト <株探トップ特集>

特集
2020年8月22日 19時30分

―流動性相場で駆け上がる真の勝ち組、強靱な上昇トレンドの先に見える更なる高みへ―

21日の東京株式市場では、日経平均株価が後半伸び悩んだとはいえ反発に転じ、朝方は2万3000円台を回復する場面もあった。全般は買い手掛かり材料に事欠いており、新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感や、米中摩擦激化に対する懸念、あるいは国内の政治リスクなど株価のネガティブ要因ばかりが目につく。しかし、現在は不景気の株高、いわゆる典型的な金融相場である。FRBをはじめ世界の中央銀行が一様に緩和的政策に舵を切るなか、ジャブジャブの資金が投資先を求めてさまよっており、金や銀などコモディティのほか、株式市場もその有力なターゲットとなっている。

●PER22倍でも下がらない日経平均

もちろん、株価形成の基本となるのは企業のファンダメンタルズであることは論をまたず、その観点では時価はかなり割高水準にあることは間違いない。直近の日経平均225銘柄の1株利益(EPS)は1052円。現在の日経平均はPERに換算すれば22倍近くに達しており、異常値と言えるほどに高くなっている。ただ、株価は個々の企業の収益を映す鏡ではあっても、常に“未来を映す鏡”であることを忘れてはならない。これから業績が回復に向かうという確信があれば、それは十分に買いの根拠となる。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響が直撃し、企業の20年4-6月期決算発表は非常に厳しいものとなった。しかし四半期ベースでは、今回発表された4~6月期が大底であるとの見方が大勢を占めている。7-9月期以降の回復を見込んだ買いは途切れることがなく、全体株価は容易に下がらない。

●決算発表通過で見えてきた個別株戦略

では、個別株戦略としてはどのようなスタンスをとるべきか。今回の決算発表で導き出された答えは「強い株につく」ということだ。決算発表を通過して2極化の勝ち組に位置する銘柄の株価パフォーマンスが異彩を放つケースが多かった。4-6月期といえばコロナ禍の只中だったといえるが、それでも業績を大きく伸ばした銘柄は少なからず存在する。そして投資家にサプライズをもたらせた銘柄は、株価も単発的な急騰では終わらない。押し目形成場面はあっても、それは大勢上昇トレンドの踊り場であり、再び上値を目指す展開が繰り返される。流動性相場とはそういうものだ。

今回の特集では、4-6月期に目を見張る決算数字あるいは業績見通しを発表した銘柄で材料性も併せ持ち、強力な上昇波動を構築しているものに照準を合わせてみたい。「強い株」の象徴として、押し目はあってもそこは買い場という暗黙のコンセンサスを得ている銘柄。中期的には大相場の可能性も意識される要注目の好望株をリストアップした。

●上昇相場佳境入りが見込まれる好望5銘柄はこれだ

◎日本電子材料 <6855>

半導体検査用部品であるプローブカードの大手メーカーで半導体メモリー市況の回復を背景に業績急拡大局面にある。半導体メーカーはコストを抑えるため、ファイナルテストを極力省くなどテスト工程の集約化を進め、ウエハレベルでのプローブテストが活発化しており、同社の収益環境に強い追い風が吹いている。20年3月期営業利益は前の期実績に対し微増にとどまったが、21年3月期はNAND型フラッシュメモリー向け需要が高水準で利益を押し上げ前期比2.3倍の23億円を見込む。しかも、20年4-6月期営業利益は前年同期比6.6倍の8億400万円と急増、対通期進捗率も35%に達している。株価は6月末を境に大きく居どころを変え、時価は約13年ぶりの高値圏にあるが、PER11倍に過ぎず、実質青空圏を走る展開に。

◎セントケア・ホールディング <2374>

都市部を中心に訪問介護・入浴、訪問看護など医療系サービスを展開。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅のほか、人材派遣や介護支援ロボット の企画販売なども行っている。介護支援ロボットは、人工知能(AI)を活用した汎用ロボットプラットフォームを手掛ける米アイオロス社に資本参加し、同分野での取り組みを進めている。超高齢化社会で同社の存在感は今後一段と高まっていく。21年3月期営業利益は前期比38%増の20億2300万円を計画。20年4-6月期は前年同期比41%増の5億9300万円とコロナ禍にあって好調なスタートを切っている。株価は8月11日にマドを開けて買われ、その後も次第高の展開にあるが、長期波動で見れば底入れ初動。PERなど指標面も割安感がある。

◎ロードスターキャピタル <3482> [東証M]

都内のオフィスを中心に不動産流動化ビジネスを手掛け、クラウドファンディングの手法を導入するなど不動産とITとの融合で実績を高めている。ここ数年来の業績拡大ペースは特筆に値する。19年12月期は売上高が56%増、営業利益が53%増という伸びをみせたが、コロナ禍の20年12月期上期(1-6月)も成長路線をまい進しており、好調な不動産売却に加え賃貸収入が拡大、営業利益は前年同期比50%増となる29億7200万円と急増した。通期の営業利益見通しは41億2000万円(前期比13%増)を見込むが、上期時点で進捗率は72%に達しており、会社側計画は上振れする可能性が高い。株価は8月6日にストップ高に買われた後もほぼ一直線に上値指向、PERは依然6倍未満に過ぎない。

◎スクロール <8005>

20~30代の若年女性層を中心にアパレルや生活雑貨などのカタログ通販を展開する。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に在宅消費が喚起されており、同社の収益環境に強い追い風が吹いている。従来のノウハウを生かしてネット通販の物流や決済を代行するビジネスも展開し、これも業績拡大に拍車をかけている。20年3月期営業利益26%増益に続き、21年3月期は59%増益の34億円と更に伸びが加速する見通し。直近発表された7月の月次売上高も前年同月比23%増と3ヵ月連続で前年実績を上回っており、3ヵ月平均の伸び率でみても前年同期比22.5%増と高水準だ。株価は上値の重要ポイントとなっていた8月5日高値811円をクリアして新値圏に浮上、需給相場に発展する兆しをみせている。

◎アジア航測 <9233> [東証2]

航空測量の大手で3次元レーザー計測やドローンを活用したクラウド型3Dモデリングサービスなど幅広いニーズに対応した測量・計測サービスを手掛ける。自社機を保有し災害時には日本全国を対象に緊急撮影にも対応できる信頼と実績を有する。国土交通省をはじめ官公庁向けで強みを持ち、足もとの業績もレーザー計測需要を取り込み絶好調に推移している。20年9月期第3四半期(10月-6月)決算は営業利益段階で前年同期比2.1倍の22億4800万円と急拡大、通期計画の15億円を大幅に超過した。株価は5月以降急速な戻り足をみせ、8月14日には半年ぶりに1000円台に乗せる場面も。その後調整を入れているが、大勢トレンドに変化はなく4ケタ大台復帰から一段の上値追いを期待。

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