ギャップスタート後はこう着も底堅さが意識される強い基調【クロージング】

市況
2020年9月3日 16時08分

3日の日経平均は続伸。218.38円高の23465.53円(出来高概算10億2167万株)で取引を終えた。7月耐久財受注改定値や7月製造業受注が予想を上回ったほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)で全米の経済活動の拡大継続が確認されたことを好感した米国市場の流れを引き継ぐ格好となった。ギャップスタートから23500円を回復した日経平均はその後、こう着感の強い相場展開とはなったが、23500円を挟んでの底堅い相場展開が続いた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは証券が上昇率トップ。地銀の再編機運が高まるなか、地銀との提携を進めているSBI<8473>が5%を超える上昇でけん引役となった。その他、金属製品、その他製品、化学、繊維、不動産が堅調。半面、水産農林、鉱業、海運、石油石炭、鉄鋼が小安い。指数インパクトの大きいところでは、8月既存店売上が好調だったファーストリテ<9983>が1社で日経平均を約82円押し上げたほか、信越化<4063>、東エレク<8035>、エムスリー<2413>が堅調。一方で、ソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>が冴えない。

日経平均は寄り付きをほぼ高値にその後はこう着とはなったが、23500円を挟んでの底堅い展開だった。東証1部の売買代金は2兆円を下回る薄商いの中での底堅い値動きであり、センチメントは良好だろう。米国の強い値動きのほか、国内においては次期総裁選で有力候補である菅官房長官がアベノミクスを継続させる方針であり、現在の金融政策が引き継がれることが政策期待につながっている。薄商いの中で積極的な上値追いは慎重になりやすいだろうが、押し目買い意欲は強まることが見込まれる。

物色の流れについては見極めが必要であるが、マザーズの直近IPO銘柄で利益確定の動きが目立ち始めてきている。一方で、バリュー株への物色が次第に意識されてきており、これは昨日の米国市場でも同様の流れであった。バフェット氏の大手商社5社取得をきっかけに海外勢にバリュー志向が強まってくるようであれば相場全体の底上げも期待されてきそうである。

《CN》

提供:フィスコ

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