前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

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2020年9月10日 5時20分

■マクロミル <3978>  809円 (-54円、-6.3%)

マクロミル <3978> が大幅反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウエイト」へ、目標株価を800円から600円へ引き下げたことが嫌気されている。同証券では、事業別の人的生産性(1人当たり売上収益)や従業員数の想定などから、売上収益と営業利益共に、中期(22年6月期~25年6月期)での前期比1ケタ増を予想しており、バリュエーションの切り上げは難しいと判断。また、21年6月期の営業利益予想を63億円から43億円へ、22年6月期を同68億円から45億円へ引き下げている。

■PCデポ <7618>  631円 (-40円、-6.0%)

ピーシーデポコーポレーション <7618> が大幅に4日続落。8日の取引終了後に発表した8月度の月次報告で、全店売上高が前年同月比1.8%減と5ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されている。オンライン学習、遠隔コミュニケーションに関連した商品やサービスニーズが継続的にあったものの、前年8月に消費増税前の駆け込み需要やWindows7サポート終了に伴うパソコン需要があった反動もあり伸び悩んだ。

■国際石開帝石 <1605>  627.7円 (-19.8円、-3.1%)

国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、ENEOSホールディングス <5020> といった石油関連株が安い。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比3.01ドル安の1バレル=36.76ドルと急落。一時、36.13ドルと6月中旬以来、約3ヵ月ぶり安値に売られた。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコによるアジア向け原油販売価格引き下げなどが警戒された。原油価格の下落による業績悪化懸念で、9日は石油関連株への売りが先行している。

■SBG <9984>  5,677円 (-168円、-2.9%)

ソフトバンクグループ <9984> が5日続落。米ハイテク株の波乱展開が続いており、8日にナスダック総合指数は大幅安で3日続落となった。前週末4日に米ウォール・ストリート・ジャーナルや英フィナンシャル・タイムズなど海外主要メディアが、ソフトバンクGが米ハイテク株のオプション取引でコール(買う権利)を40億ドル分購入していたと伝えていたことで、同社業績への影響が懸念される状況にある。株価は中長期トレンドの分水嶺である75日移動平均線を大きく下に向けており、目先個人投資家など短期筋の見切り売りを誘う展開となっている。

■東エレク <8035>  26,025円 (-545円、-2.1%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株への下落圧力が顕在化している。8日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合指数など主要株指数が急落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4.7%安とナスダック総合指数を上回る下落率となった。半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズは8.7%安に売り込まれており、この流れが東京市場にも波及し関連株は大幅な下げを余儀なくされている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,886円 (-129円、-1.8%)

トヨタ自動車 <7203> 、ホンダ <7267> など自動車株が下値を探る展開。8日の米国株市場で主要株指数は揃って急落したことで主力輸出株にリスク回避の売り圧力が強まっているほか、足もと外国為替市場でリスク回避のドル安・円高が進行、1ドル=106円台を割り込んでおり、これによる輸出採算悪化への懸念が買いを手控えさせている。ただ、トヨタの21年3月期想定為替レートは1ドル=105円と厳しめにみており、現状はまだ為替デメリットによる下方修正圧力は働いていない。

■ケーヨー <8168>  797円 (-14円、-1.7%)

ケーヨー <8168> が5日続落。8日の取引終了後、収益の改善が見込めない3店舗の閉鎖と、活用する見込みのない所有地の一部売却により、上期(3-8月)に特別損失と営業費用を計上すると発表しており、これが嫌気された。特別損失として約3億7600万円、営業費用として約5700万円を計上する見込みという。なお、21年2月期通期業績予想についてはその他の要因も含めて精査中としている。

※9日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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