明日の株式相場戦略=菅首相誕生へ、新内閣の陣容を注視

市況
2020年9月15日 17時52分

15日の東京市場は日経平均株価が104円安と4日ぶりに反落した。前日に約7カ月ぶりの高値圏に上昇していたほか、前日の騰落レシオが125%とやや警戒水準に上昇しており、この日は一服となった格好だ。

焦点は、明日からの臨時国会で誕生する菅新政権の行方だ。特に、新内閣の顔ぶれは政権の性格をみるうえで要注目だろう。自民党総裁選では圧勝した菅氏だが、主要派閥が相乗りした結果のもの。しかし、一年以内に再び総裁選が実施されるために、党内の支持を維持できなければ短期政権で終わる懸念は残る。短期政権の公算が高まれば規制改革は力不足となり、海外投資家の信頼も得られないだろう。

市場関係者からは「組閣で派閥の均衡に気を使えば、政権は安定するかもしれないが、改革の進展や世論の支持を得ることができるか不明となる。逆に思い切った人事を行えば、改革への期待は高まるが政権は不安定化するかもしれない」(ストラテジスト)との見方も出ている。新内閣の陣容に対する評価が株式市場を左右しそうだ。

また、明晩には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される。ゼロ金利長期化に向けた方策が話し合われている、との観測も出ており一段の円高進行があるかが注視されている。NTTドコモ<9437>やKDDI<9433>といった通信株、それにJR東海<9022>など電鉄株の動向は依然として相場のセンチメントを左右するとみられる。また、モダリス<4883>やSun Asterisk<4053>といった直近IPO銘柄の人気は続きそうだ。

今晩は米8月鉱工業生産が発表される。また、米アップルがオンラインイベントを開催する。アップルウォッチのほか、新型iPhoneの発表があるのかどうかも注目されている。国内では明日から明後日にかけて、日銀金融政策決定会合が開催される。

(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

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