テックポイント Research Memo(7):車載機器メーカーによる新規の採用済案件、コロナ禍前に多数確保

特集
2020年9月16日 15時07分

■テックポイント・インク<6697>の今後の見通し

期初段階では、2020年12月期の売上高は前期比13.3%増の36,278千米ドル(3,974百万円※)、営業利益は同10.8%増の2,653千米ドル(290百万円※)と会社側は予想。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に拡大するなか、2020年5月11日付で2020年12月期の通期予想を未定に変更している。

※連結財務書類は米ドルで表示されており、円で表示している金額は、便宜上、2019年12月30日現在の三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値に基づき1米ドル109.56円で換算された金額

ただ、車載カメラシステム市場向け製品については、下期(第3四半期及び第4四半期)において例年同様の季節性要因による需要の増加が見込まれる。また、車載機器メーカーによる新規の採用済案件を新型コロナウイルスのパンデミック前に多数確保していることから、車載カメラシステム市場向け製品の下期売上は増加すると会社側は予想しているようだ。なお、車載機器メーカーによる新規採用案件は過去3年6ヶ月の間で獲得した250件以上の新規採用案件のうち、100件以上を直近6ヶ月である2020年12月期上期(第1四半期及び第2四半期)に獲得している。

一方、監視カメラシステム市場向け製品については、新型コロナウイルスの影響で北米、南米、中東、インドでの監視カメラシステムの完成品市場の冷え込みにより、下期の売上高は上期を下回る見込み。当然、コロナ禍の影響を受ける形で、全体としての下期売上については期初想定レベルには達しないものの、上期との比較では回復を見せるものと弊社では見ている※。

※第3四半期(単独)の売上高は、5.8~6.2百万米ドル程度となる可能性が高いこと、第4四半期(単独)の売上高は第3四半期(単独)を超えると見ていることを会社側も公表

なお、もともと2020年12月期の研究開発費などテープアウト費用は、第1四半期及び第3四半期に集中する計画だった点は押さえておく必要がある。第3四半期に計画どおりこれらが計上された場合、第3四半期(単独)の営業利益と純利益で損益均衡ないし若干の損失となる可能性はあるだろう。ただ、これらのコストは競争力強化・成長継続に向けたポジティブな投資であることは重ねて理解しておきたい。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

《ST》

提供:フィスコ

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