不安定な中で政策関連とされる銘柄への資金流入が継続【クロージング】

市況
2020年9月24日 16時33分

24日の日経平均は続落。258.67円安の23087.82円(出来高概算12億4782万株)で取引を終えた。テクノロジー株の不安定な値動きが続く米国株安の流れを受けて売りが先行した。寄り付き直後に23100円を下回った日経平均は、前場半ばには23234.72円と下げ幅を縮める場面もみられるなど、相対的な底堅さが意識された。

しかし、グローベックスの米株先物が弱い動きをみせていたほか、アジア市場の弱い動きが重荷となり、後場半ばにかけて再び弱含みの展開となり、一時23039.48円まで下げ幅を広げる場面もみられていた。前引けのTOPIXは0.5%超の下落だったこともあり、後場は日銀のETF買い入れへの思惑もあったが、これに向かう形から先物主導で売られる格好となった。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1600を超えており、全体の8割近くを占めている。セクターでは、精密機器が小幅に上昇した他は32業種が下落しており、鉄鋼、非鉄金属、鉱業、輸送用機器、ゴム製品、不動産、証券、水産農林、情報通信が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>、TDK<6762>、エムスリー<2413>、ファナック<6954>が軟調。一方で、東エレク<8035>、オリンパス<7733>が下支えとなった。

日経平均は節目の23000円は辛うじてキープしているが、チャート形状では支持線として意識されている25日線を割り込んできている。これまで短期間での戻りによって支持線として機能していたこともあり、明日の動向が注目されることになりそうだ。米テクノロジー株の不安定な値動きが続くようだと、週末要因もあって押し目買いの動きも手控えさせるほか、マザーズ銘柄の一角が後場に入って利益確定の流れが強まったこともやや神経質にさせそうである。一方で、政策関連とされる金融システム銘柄などへの資金流入が継続しており、菅政権に関連した銘柄へは押し目買い意欲も強そうである。

米国やアジア株の不安定な状況が重荷となりそうだが、日本にはGAFAなどのようなクオリティ株はなく、海外勢によるロングポジションは積み上がっていないとみられる。反対に海外勢は売り越し基調にあったこともあり、相対的な底堅さは意識されるほか、リスク回避のなかで売り越し基調だった日本株の比率を修正させる動きも出てくる可能性がありそうだ。

《CN》

提供:フィスコ

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