話題株ピックアップ【昼刊】:NTTドコモ、しまむら、神戸物産

注目
2020年9月29日 11時40分

■NTTドコモ <9437>  3,213円  +438 円 (+15.8%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率2位

NTTドコモ<9437>がストップ高カイ気配。複数のメディアを通じてNTT<9432>がTOBで同社株を取得し、完全子会社にする方針が伝わったことで、これが株価を押し上げる形となっており、きょうの東京市場でも同社株の上値を見込んだ投資資金が一気に流入する格好となっている。現在NTTはドコモ株式を64%保有しているが、残りの30%強の株式を取得するのに必要な資金は4兆円を上回ると試算されている。完全子会社化によってグループを一体化させ、次世代通信規格「5G」など成長分野への展開力を強める狙い。両社の時価総額は前日終値時点でNTT、NTTドコモいずれも9兆円弱でほぼ並んでいる。単純に合計すると約18兆円の規模となり、東証1部上場企業の中でソフトバンクグループ<9984>を抜いて、トヨタ自動車<7203>に次ぐ2位に浮上する。なお、NTTとNTTドコモは今回の件について、きょうの取締役会で決定した場合に速やかに公表すると発表している。

■田岡化学工業 <4113>  12,880円  +1,560 円 (+13.8%)  11:30現在

田岡化学工業<4113>が急反発。28日の取引終了後、21年3月期上期(4~9月)の連結経常利益を従来予想の14億円(前年同期比61.5%増)から17億円(同96.1%増)へ21.4%上方修正すると発表。従来の2期ぶりの上期の過去最高益予想を更に上乗せする格好となり、これが好材料視されている。ゴム薬品と可塑剤が減収となる一方、樹脂原料の販売が大きく伸び、売上高が計画を14.8%も上回ることが寄与。効率的な生産による原価低減も利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の上期配当を従来計画の60円から70円(前年同期は60円)に増額したことも好感されている。なお、通期の連結経常利益は従来予想の28億円(前期は27億1000万円)を据え置いた。

■しまむら <8227>  10,520円  +940 円 (+9.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

しまむら<8227>が急反騰し年初来高値を更新している。28日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を5192億6000万円から5286億6300万円(前期比1.3%増)へ、営業利益を234億500万円から308億8900万円(同34.4%増)へ、純利益を148億6800万円から192億600万円(同46.3%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において6月の気温上昇や1人10万円の給付金、巣ごもり需要への対応、商品力と販売力の改善効果などにより客数が増加し売上高が回復したことなどが要因としている。また、広告宣伝費を中心に販管費を抑制できたことも寄与した。同時に発表した第2四半期累計(2月21日~8月20日)決算は、売上高2542億5300万円(前期比3.8%減)、営業利益159億7600万円(同11.3%増)、純利益105億2500万円(同9.5%増)だった。また、10月1日に初の自社ECサイト「しまむらオンラインストア」を開設すると発表したことも好材料視されている。「バースデイ」や「アベイル」なども来年以降開設する予定で、中期的には全社売上高に占めるEC事業の売上高比率を5%程度までに成長させる。なお、オンラインストアの開設による業績への影響は業績予想に織り込み済みとしている。

■武蔵精密工業 <7220>  1,083円  +65 円 (+6.4%)  11:30現在

武蔵精密工業<7220>が大幅に3日続伸。SMBC日興証券は28日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は1600円とした。自動車の電動化が進展するなか、同社は中長期的に恩恵を大きく受ける可能性があるギヤメーカーとして注目している。ギヤをグローバルで供給できるメーカーは少なく、同社の受注機会は拡大していくと予想。ホンダ<7267>系の部品サプライヤーだが、系列の垣根をこえて、今後の飛躍的な業績成長が期待できるとみている。

■GAテクノ <3491>  8,840円  +310 円 (+3.6%)  11:30現在

GA technologies<3491>が4日ぶりに反発している。午前11時ごろ、仲介で扱っている中古マンションにおいて、パソコンやスマートフォンからYouTubeで内見が行える「RENOSY(リノシー)ルームツアー」サービスを開始したと発表しており、これが好感されている。今回のサービス開始は、オンラインでの住まい探しの方法をより多様化し、多くの人に気軽な不動産体験を提供するのが狙い。既に第1弾として20年8月に公開した「パークホームズ駒沢ザレジデンス」は月間約1700回再生されているといい、日本不動産への関心が高い中国でも同コンテンツを中国メディアで公開したところ約1万5000回再生されたとしている。

■神戸物産 <3038>  5,820円  +160 円 (+2.8%)  11:30現在

神戸物産<3038>が反発している。28日の取引終了後に発表した8月度単独業績で、売上高が前年同月比12.1%増、営業利益が同10.0%増と増収増益を持続していることが好感されている。テレワークの定着化など在宅時間の増加などにより、内食需要の高い状態が続いていることを背景に、「冷凍ブルーベリー」「揚げなす乱切り」などの冷凍果物や冷凍野菜が好調だったほか、国内グループ工場で製造している「徳用ウインナー」「ポテトサラダ」なども売り上げ増に貢献したという。

■東京エレクトロン <8035>  27,580円  +555 円 (+2.1%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株は総じて強弱感が対立し、前日終値近辺で売り買いを交錯させている。米中摩擦の先鋭化で米国が中国ハイテク企業に対する取引規制を強めており、これが半導体関連全般に懸念材料となっており、前日の東京市場では主力どころを中心に売りに押される銘柄が目立った。ただ、前日の米国株市場では半導体セクターが全面高に買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も2.7%高と大幅高で3日続伸、この流れを受けて東京市場でも買い戻しの動きが観測される。東エレクは前日こそ8日ぶりに下落に転じたとはいえ、目先5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現するなどテクカル的には買い場を示唆している。

■平和堂 <8276>  2,335円  +38 円 (+1.7%)  11:30現在

平和堂<8276>が4日続伸し、連日の年初来高値更新となっている。28日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を4290億円から4340億円(前期比0.1%増)へ、営業利益を105億円から124億円(同18.5%増)へ、純利益を63億円から66億円(同8.2%増)へ上方修正したことが好感されている。新型コロナウイルス感染症拡大を受けた巣ごもり消費の影響で食品・日用品を中心に売上高・利益を押し上げたという。

■ハローズ <2742>  4,350円  -405 円 (-8.5%)  11:30現在  東証1部 下落率8位

ハローズ<2742>は大幅反落している。28日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3~8月)単独決算は、売上高766億5100万円(前年同期比15.5%増)、営業利益38億7400万円(同55.9%増)、純利益26億8600万円(同61.5%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。食料品を中心とした在宅用消費が増加し、既存店売上高が好調に推移したことに加えて、4月に徳島県小松島市へ大林店及び7月に香川県三木町へ三木店を売り場面積600坪型24時間営業の店舗として新規出店したことが牽引した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1484億円(前期比10.2%増)、営業利益67億2000万円(同27.0%増)、純利益45億3000万円(同27.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■あさひ <3333>  1,787円  -88 円 (-4.7%)  11:30現在

あさひ<3333>が反落している。28日の取引終了後、21年2月期の単独業績予想について、売上高を627億円から660億円(前期比10.3%増)へ、営業利益を43億6000万円から60億円(同49.8%増)へ、純利益を28億7500万円から36億7300万円(同43.5%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。上期において、新型コロナウイルス感染拡大を背景にした、「密」を避けるための社会的行動を受け、移動手段としての自転車需要が高まったことに加えて、足もとの状況が好調であることが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(2月21日~8月20日)決算は、売上高391億4300万円(前年同期比15.0%増)、営業利益60億8400万円(同60.3%増)、純利益42億1100万円(同60.8%増)だった。

■KDDI <9433>  2,678.5円  -101.5 円 (-3.7%)  11:30現在

KDDI<9433>が反落し年初来安値を更新、ソフトバンク<9434>も4日続落でこちらは上場来安値更新となった。両銘柄とも配当権利落ちに伴う下げが反映されているが、権利落ち分を超える下げになっている。これについて市場では「NTTドコモ<9437>に対するTOBの動きが明らかとなるなか同社株は人気となっているが、この背景には菅首相が打ち出す携帯料金の引き下げ圧力があり、これに対応した動きというのがメインテーマとみられている。機動的な値下げを行うための下準備といえ、通信メガキャリア3社にとって基本的に収益環境に逆風となる」(国内ネット証券アナリスト)という見方が示されており、軟調な株価に反映されている。

■壱番屋 <7630>  5,710円  -40 円 (-0.7%)  11:30現在

壱番屋<7630>は冴えない動き。28日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3~8月)連結業績について、営業利益が9億4000万円から10億7000万円(前年同期比64.3%減)へ、最終利益が4億1000万円から6億7800万円(同64.5%減)へ上振れて着地したようだと発表したが、市場の反応は限定的のようだ。国内既存店売上高が想定を下回ったことから、売上高は215億円から214億6000万円(同16.4%減)へやや下振れて着地したものの、中国や米国などの海外子会社の既存店売上高が想定を上回ったことが牽引した。

■ニーズウェル <3992>  965円  +66 円 (+7.3%)  11:30現在

ニーズウェル<3992>が3連騰、一時6%強の上昇で968円まで上値を伸ばし上場時の2017年9月以来約3年ぶりの高値圏に浮上、4ケタ大台乗せから上場来高値1003円(分割後修正値)更新も視界に入れている。独立系システムインテグレーターで金融業界を顧客対象とした基幹系業務システム開発で優位性を持つ。菅首相が言及した地銀再編の思惑を背景にビジネスチャンスが拡大するとの見方が株高の原動力となっている。RPAとAI技術を融合させたソリューションやサイバーセキュリティーなどのソリューションにも定評があり、官民を挙げてのデジタルトランスフォーメーション(DX)での活躍余地も意識されている。

■HPCシステムズ <6597>  2,506円  +137 円 (+5.8%)  11:30現在

HPCシステムズ<6597>が続伸、前日は一時7%強の急伸をみせた後伸び悩んだが、きょう改めて買い直されている。科学技術用の高性能計算システムなどを開発し人工知能(AI)分野に傾注している。また、量子コンピューターのアプリケーションを開発する専業ベンチャーと業務提携し、量子化学計算領域の技術開発にも経営資源を注ぐ。28日取引終了後、自社製品がライフコーポレーション<8194>のスーパーマーケット「ライフ」各店舗の業務用タブレット端末として採用されることになったと発表、これを材料視する形で物色人気が再燃している。

■アイ・ピー・エス <4390>  2,217円  +109 円 (+5.2%)  11:30現在

アイ・ピー・エス<4390>が大幅高で5日ぶりに反発している。28日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を51億5000万円から34億円(前年同期比7.6%増)へ、営業利益を11億5000万円から5億8000万円(同6.2%増)へ、最終利益を7億5000万円から3億3500万円(同6.0%増)へ下方修正したが、アク抜け感から買いが入っているようだ。第2四半期に提供開始を予定していた海底ケーブルシステムC2Cによる国際通信回線について、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う物流や人の移動の制限などの影響を受けて、開通時期が想定以上に遅延。そのためマニラ-香港間は開通し、国際通信回線の提供を開始した一方、マニラ-シンガポール間は調整に時間が掛かり、結果として両区間を一括して提供することが求められている顧客に対する引き渡し時期が遅れていることが要因としている。ただ、同国際通信回線の提供による売上高・利益の計上は第3四半期に行えるとしており、21年3月期通期業績予想は従来見通しを据え置いている。

●ストップ高銘柄

キャリアリンク <6070>  1,675円  +300 円 (+21.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

JTOWER <4485>  5,640円  +700 円 (+14.2%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

Nuts <7612>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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