【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ スガノミクス改革に乗れ!
「スガノミクス改革に乗れ!」
●菅政権1カ月の評価、北浜基準では120点!
菅政権が誕生して早くも1ヵ月になる。新政権が誕生した場合、米国の例に倣うなら100日間は特に批判することなく、動向を見守ることがエチケットになる。
しかし、日本ではそうはいかない。何かにつけせっかちな国なので、100日(3ヵ月超)も待っていられないのが実際だ。特に株式投資をしている立場からは、1週ごとに成果を問いたいくらいだ。
そこで、この1ヵ月間の菅政権の「働き具合」はどんな評価になるか。誰もが納得する基準はないので私の独断となるが、100点満点で120点は付けてよい。
誕生前から菅首相は、「早く仕事をしたい」と述べていたが、就任とともに仕事に着手、早くも成果を上げ始めている。携帯電話料金の引き下げには、すでに大手通信3社が渋々ながらも従う意向を示しているし、 オンライン診療も恒久化の方向が決まった。印鑑の電子サイン化もすでに決まったようなものだし、不妊治療の保険適用も決まった。
正直、過去の新政権誕生時でこれほどの短期間に次々と改革が進んだことがあっただろうか。小泉政権、安倍政権も改革に熱心ではあったが、時間をかけて取り組み、成果を上げていた。
ところが、菅政権のやり方はこれまでとはまったく異なっている。同時進行になっている。それは、菅首相の頭の中がデジタル脳になっていることになる。デジタルでは、同時に色々なことをこなせるのだ。
たとえば私の場合、事務所のテレビをつけっぱなしにしながら原稿を書いている。もちろん、電話がかかってくればそれも受ける、メールもすぐに返すという具合だが、菅首相は政策に関わるレベルの重要な業務をあれこれとこなしてしまえるのだ。
首相は各大臣に仕事の指示書を渡して同時進行でこなすシステムを採用しており、私などよりもっと効率的な働き方をしているようで、今後も着実に成果を上げていくと見てよい。
当然、投資は「スガノミクス改革に乗れ」となる。
●医療改革の先兵となる遠隔医療・オンライン診療関連に注目
具体的な投資対象銘柄は、まずは医療分野の改革を外堀から進める可能性を秘めた 遠隔医療やオンライン診療関連株がある。遠隔医療では医療機関・製薬会社向けに医療・医薬品情報を提供するメディカル・データ・ビジョン <3902> に注目だ。病院向けオンライン診療支援サービスを展開中だからだ。
遠隔医療は精度の高い画像提供が求められる。この点で注目なのは、Web会議に強いブイキューブ <3681> になる。
健康保険組合の医療データを加工し、製薬・保険会社などに提供しているJMDC <4483> [東証M]は、遠隔医療の支援サービスにも強いことで知られている。株価は高値圏ながら、なお伸び余地ありと見る。
オンライン診療といえば、代表格はメドレー <4480> [東証M]になる。ただ、株価の値動きが荒すぎて手掛けづらいというリスクがあるが、それを覚悟の上ならさらなる高値がありそうだ(何しろPERが497倍だ)。
遠隔医療やオンライン診療を離れると、年末に向けて利用増が必至と見てよいゲーム分野では「三国志シリーズ」に強いコーエーテクモホールディングス <3635> 、そして熱烈な競馬ファンに支えられている東京都競馬 <9672> 、これらが魅力的だ。特に東競馬は在宅投票システムの利用増が続き、収益の着実増が見込める。
2020年10月16日 記
株探ニュース