「量子コンピューター」が12位にランク、次世代技術を巡る動きが活発化<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「量子コンピューター」が12位となっている。
次世代の高速計算機として期待されている量子コンピューターを巡る企業の取り組みが活発化している。フィックスターズ<3687>は21日、量子コンピューターの技術を活用したアプリケーションの開発者向けに開発プラットフォームの提供を開始したと発表。東芝<6502>は19日、20年度第4四半期から国内外で量子暗号通信システムのプラットフォーム提供及びシステムインテグレーション事業を順次開始することを明らかにした。
また、日立製作所<6501>は19日から量子コンピューターを疑似的に再現し、大規模で複雑な組み合わせの最適化問題を高速に解くことができる自社のCMOSアニーリングを活用した「勤務シフト最適化ソリューション」の提供を開始。同日には凸版印刷<7911>が情報通信研究機構(NICT)などと共同で量子セキュアクラウド技術の確立に向けて始動すると発表したほか、富士通<6702>は13日に理化学研究所などと量子コンピューティングの実現に向けた共同研究をスタートすることを公表している。
こうした動きの背景には、将来の経済や社会に変革をもたらす技術として世界的に注目されていることが挙げられる。21年度予算の概算要求で経済産業省が「AIチップ開発の推進/次世代コンピューティング等の技術開発事業」に136億9000万円(20年度当初予算は114億7000万円)を計上するなど政府も積極的な姿勢をみせており、量子関連銘柄からは目が離せない。