欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、欧州のコロナまん延でドル買い継続

通貨
2020年11月2日 17時25分

2日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。欧州での新型コロナウイルスまん延が深刻化するなか、欧州通貨売り・円買いに振れやすい見通し。ただ、接戦が予想される米大統領選を前に、安全通貨のドルは対円でも下げづらいだろう。

欧州の主要国でのコロナまん延で前週末は域内経済の回復鈍化を警戒したユーロ売りが強まり、1カ月ぶりの安値圏となる1.1640ドル付近に軟化。ドル・円はその影響でやや押し上げられ、104円70銭台に浮上した。週明けアジア市場はその流れを受け継ぎ、ユーロ売りは継続。また、英国での都市封鎖(ロックダウン)の長期化観測でポンドも弱く、欧州通貨売りは鮮明に。米10年債利回りの高水準でドル買いに振れやすいなか、日経平均株価の強含みや中国財新製造業PMIの堅調な内容で、ドル・円は底堅さが増しているようだ。

この後の海外市場では、引き続き欧州通貨にらみとなろう。域内の主要国による制限措置の強化で、経済の一段の減速を警戒したユーロ売り、ポンド売りが見込まれる。一方、明日の米大統領選は民主党のバイデン候補の勝利がメーンシナリオだが、共和党のトランプ大統領の巻き返しも報じられる。「決め打ちはできない」(短期筋)ため、リスク回避の円買いは根強いが、安全通貨のドルも売りづらい。ユーロ・円がクロス円の下げを主導しドル・円を下押しするものの、ドル選好地合いは継続し対円では104円台で下値の堅い展開とみる。

【今日の欧米市場の予定】

・17:55 独・10月製造業PMI改定値(予想:58.0、速報値:58.0)

・18:00 ユーロ圏・10月製造業PMI改定値(予想:54.4、速報値:54.4)

・18:30 英・10月製造業PMI改定値(予想:53.3、速報値:53.3)

・23:45 米・10月製造業PMI改定値(速報値:53.3)

・24:00 米・10月ISM製造業景況指数(予想:55.6、9月:55.4)

・24:00 米・9月建設支出(前月比予想:+1.0%、8月:+1.4%)

(米国は1日から冬時間に移行)

《FA》

提供:フィスコ

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