話題株ピックアップ【夕刊】(1):トプコン、ワコム、デジアーツ

注目
2020年11月2日 15時14分

■トプコン <7732>  1,209円  +174 円 (+16.8%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

トプコン<7732>がマドを開けて買われ一時20%を超える上昇で異彩を放った。同社が前週末10月30日取引終了後に発表した20年4~9月期決算発表は営業損益が7億6800万円の赤字だった。ただ、今期業績が苦戦している状況は株価に織り込みが進んでおり、今回の上期決算については事前の市場コンセンサスを上回った。4~6月期時点では23億2200万円の赤字であり、損失幅が大幅に縮小したことを評価して株価は6日ぶりに満を持して急反発に転じる形となった。信用買い残もここ3カ月間で整理が進んでいた。直近信用倍率は1.5倍で株式需給面からも上値に重さがない。

■ワコム <6727>  784円  +100 円 (+14.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

ワコム<6727>がストップ高、一気に8月24日につけた年初来高値736円を奪回した。同社は前週末10月30日取引終了後に21年3月期業績予想の大幅上方修正を発表、売上高は従来予想の下限890億円から990億円(前期比12%増)に100億円も上乗せされ、営業利益も同56億円から90億円(同62%増)に大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなった。営業利益は前期実績から6割超の急伸で14年3月期以来、7期ぶりの過去最高利益更新となる見通し。コロナ禍でIoTによる情報ネットワーク需要が拡大しており、同社のディスプレー製品及びペンタブレット製品も売り上げが大きく伸びて全体業績を押し上げている。

■アプラスフィナンシャル <8589>  84円  +10 円 (+13.5%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

30日に業績修正を発表。「非開示だった今期経常は2.1倍増で8期ぶり最高益更新へ」が好感された。

アプラスフィナンシャル <8589> が10月30日大引け後(16:00)に非開示だった業績見通しを発表。21年3月期の業績予想は連結経常利益が前期比2.1倍の94億円を見込み、8期ぶりに過去最高益を更新する見通しと発表した。

⇒⇒アプラスフィナンシャルの詳しい業績推移表を見る

■デジタルアーツ <2326>  8,250円  +880 円 (+11.9%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

デジタルアーツ<2326>が急反発。10月30日の取引終了後に発表した21年3月期上期(4~9月)の連結決算は、売上高31億100万円(前年同期比12.2%増)、経常利益13億1600万円(同20.5%増)と2ケタ増収増益を達成しており、これを好感する買いが入ったようだ。多様化するサイバー攻撃被害が相次いでいることを背景としてセキュリティー製品に対する需要が拡大するなか、企業向けを中心にWebとメールのセキュリティー対策ソフトやクラウドサービスの販売が伸びた。公共向けではGIGAスクール構想において、教育委員会から「i-FILTER」シリーズの案件の受注も進行し始めたという。

■ワコールHD <3591>  2,103円  +211 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

ワコールホールディングス<3591>が急騰。10月30日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、営業損益を50億円の赤字から10億円の赤字(前期66億3200万円の黒字)へ、最終損益を37億円の赤字から5億円の赤字(同34億7200万円の黒字)へ、上方修正したことが好感された。売上高は1580億円から1560億円(前期比16.5%減)へ下方修正したが、上期において、ECで高い成長を維持できたことに加えて、グループ各社で経費削減に努めたことが奏功。また有価証券・投資評価損益(純額)の評価益を取り込んだことも寄与した。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高731億5500万円(前年同期比27.9%減)、営業利益12億7600万円(同86.6%減)、最終利益17億8200万円(同73.3%減)と大幅減益で着地したが、売上高705億円、営業損益32億円の赤字を大きく上振れ、営業赤字予想から一転して黒字で着地した。

■日本通運 <9062>  6,450円  +600 円 (+10.3%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

日本通運<9062>がマドを開けて急反発。10月30日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益が590億円(前期比2.7%増)になりそうだと発表。従来予想の490億円(同14.7%減)から一転して2.7%増益見通しとなったことが好材料視された。国内貨物の荷動きは想定以上に低調な一方、国際貨物の輸送需要が伸長していることに加え、コスト削減の進展などが利益を押し上げる。なお、同時に発表した21年3月期上期(4~9月)の同利益は前年同期比26.7%減の240億8000万円だった。

■タケエイ <2151>  1,122円  +101 円 (+9.9%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

タケエイ<2151>が急反発。同社は10月30日取引終了後に、21年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比22.0%増の17億5000万円となり、従来予想の10億円から上振れ着地した。売上高は同10.9%増の196億7800万円(従来予想は183億3000万円)となった。各中間処理工場で安定稼働を継続し、有価物の分選別など原価削減の取り組みを一層強化したほか、福島県内で参画している東日本大震災復興プロジェクトが好調に推移したことが主な要因。また、東北地方3発電所や、第2四半期から連結業績に含めた市原クリーン電力が順調に稼働したことも寄与した。あわせて通期業績予想を修正。売上高見通しは新型コロナウイルスの影響を考慮して前期比8.7%増の410億円で据え置いたが、営業利益見通しは同12.2%増の37億円(従来予想は34億円)に引き上げている。

■アイティメディア <2148>  2,640円  +227 円 (+9.4%)  本日終値

アイティメディア<2148>が3日ぶりに大きく切り返しに転じた。同社はIT系などを中心としたニュースサイト運営を主力展開するが、最近は「ねとらぼ」をはじめとした非IT系メディア育成にも力を注ぎ業績は高成長路線を走っている。前週末10月30日取引終了後、21年3月期業績予想の上方修正を発表、売上高は従来予想の58億8800万円から63億8000万円(前期比21%増)に、最終利益は9億5000万円から11億2000万円(同44%増)に大幅増額しており、これを評価する形で投資資金の流入が加速した。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に展示会やイベントをオンラインで行うデジタルイベント関連の収益が想定を上回る伸びを示し、業績に反映されている。

■マキタ <6586>  4,980円  +380 円 (+8.3%)  本日終値

マキタ<6586>が急反発。10月30日の取引終了後、21年3月期の連結税引き前利益が675億円(前期比2.3%増)になりそうだと発表。従来予想の530億円(同19.7%減)から一転して増益見通しとなり、これを好感する買いが入った。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)の同利益は前年同期比11.0%増の382億7300万円だった。新型コロナウイルスの影響を受けた営業活動の制限や為替による海外売上高の目減りなどはあったものの、外出自粛による巣ごもり需要や経済活動の再開による工具需要の拡大を背景に、2ケタ増収増益を達成した。好調な上期業績を踏まえて通期予想の上方修正に踏み切ったとしている。

■テイ・エス テック <7313>  3,100円  +225 円 (+7.8%)  本日終値

テイ・エス テック<7313>が急反発。同社は10月30日取引終了後に、21年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比43.8%減の99億8500万円となり、従来予想の83億円から上振れ着地した。売上収益は同18.4%減の1564億5700万円(従来予想は1520億円)となった。中国をはじめ各国で四輪車用シートの生産台数が想定を上回ったほか、利益面では諸経費の抑制に努めたことが寄与した。あわせて通期業績予想を修正。売上収益見通しは前期比1.4%減の3545億円(従来予想は3500億円)、営業利益見通しは同10.2%増の290億円(従来予想は260億円)に引き上げている。

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