【杉村富生の短期相場観測】 ─ 日経平均株価、NYダウともに6割の急騰!
「日経平均株価、NYダウともに6割の急騰!」
●個別物色機運は極めて旺盛!
インデックス(日経平均、NYダウなど)はやや波乱含みの展開となっている。11~12月特有の動きである。日経平均株価は3月19日の1万6358円を安値に、11月12日には2万5587円まで上昇した。同様に、NYダウ平均は1万8213ドル(3月23日)→2万9933ドル(11月9日)と急騰している(いずれもザラバベース)。
この間の上昇率は日経平均が56.4%、NYダウが64.3%に達する。株式投資は仕掛けのタイミングが“命”とはいえ、それを間違わなければ非常に有利な投資商品である。すなわち、愚直に安いところ(とき)を買って、高いところ(とき)を売る(長期・逆張り)。もちろん、言うは易し、行うは難しだが……。
足もとの相場は大幅高の反動(自律調整)に加え、新型コロナウイルスの感染拡大(パンデミック=世界的大流行の第3波)による景気回復の失速を気にしている。まあ、それはやむを得ない。それに、物色傾向の変化(先駆株には利食い売り)もある。これが気迷い感を増幅させている。ただ、個別物色機運は極めて旺盛である。
さらに、現在はニューノーマル(新常態)時代と言われている。すなわち、低金利、低物価、低成長の「3低」が継続する。景気の先行きは不透明だが、企業業績は好調だ。そこに、ジャブジャブの流動性が供給されている。株式投資には絶好の環境ではないか。
●越年資金確保銘柄はこれだッ?
物色面ではまず、仕手ファンドが介入、思惑妙味、かつ大商いのアンジェス <4563> [東証M]、新型コロナワクチン貯蔵容器のツインバード工業 <6897> [東証2]、不二硝子 <5212> [JQ]が狙い目だろう。すでに、急騰(その後は急落)しているが、越年資金確保を目指し、割り切っての参戦が有効だろう。
このほか、電気絶縁用セパレータ専業のニッポン高度紙工業 <3891> [JQ]、日用品のテレビ、ネット通販のコパ・コーポレーション <7689> [東証M]には好業績に加え、チャート妙味が指摘されている。さらに、SEMITEC <6626> [JQ]、グレイステクノロジー <6541> 、ヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [東証2]は値幅取りが狙える。
一方、外部環境では為替(円相場)、新型コロナ、アメリカ連邦議会選挙(上院=定員100人)、衆院解散・総選挙の行方などが焦点となろう。特に、連邦議会選挙だ。米上院は現在、共和党が50、民主党が48議席を確定させている。残り2議席(ジョージア州)は来年1月に決戦投票が行われる。
この勝敗は今後の政局、経済運営に大きな影響を与える。民主党が2議席を獲得した場合、50対50になり、最終決断はハリス上院議長(副大統領)に委ねられる。実質「トリプルブルー」の状態に陥る。民主党は暴走する可能性がある。ウォール街が望んでいるのは共和党が最終的に51議席を確保することだろう。
2020年11月13日 記
株探ニュース