話題株ピックアップ【昼刊】:三菱重、レノバ、JR東日本
■エンプラス <6961> 2,546円 +349 円 (+15.9%) 11:30現在 東証1部 上昇率トップ
エンプラス<6961>が大幅高で5日ぶりに反発している。16日の取引終了後、上限を50万株(発行済み株数の4.19%)、または12億5000万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。取得期間は20年11月17日から21年3月31日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。同時に、11月30日付で500万株(発行済み株数の27.42%)の自社株を消却すると発表した。消却後の発行済み株数は1323万2897株となる予定だ。
■イオンファンタジー <4343> 2,433円 +214 円 (+9.6%) 11:30現在 東証1部 上昇率3位
イオンファンタジー<4343>が続急伸している。16日の取引終了後に発表した10月度の売上概況で、国内既存店売上高が前年同月比9.7%減となり、8月の同38.5%減、9月の同26.4%減に比べて減収率が縮小していることから、改善傾向が継続しているとの見方が強まっているようだ。新型コロナウイルスに対する高いレベルの防疫対策を実践していることなどが寄与し、来店客数がほぼ前年並みに回復。また、「鬼滅の刃」の展開強化を徹底した上で、限定のサンリオキャラクターや菓子メーカーとのタイアップ企画など人気商材を投入したプライズ部門が牽引役となったとしている。なお、11月足もとの状況も引き続き堅調に推移しているという。
■市光工業 <7244> 524円 +45 円 (+9.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率4位
市光工業<7244>が急伸。16日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を1100億円から1110億円(前期比16.6%減)へ、営業利益を10億円から15億円(同76.7%減)へ、純利益を4億円から11億円(同78.9%減)へ上方修正したことが好感されている。日本の自動車生産台数の減少幅が縮小するなど下げ止まりの傾向がみられ、足もとの収支状況が改善していることや、第3四半期に営業外収益に計上した投資有価証券売却益6億7500万円などを考慮したという。なお、第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高793億8800万円(前年同期比20.8%減)、営業利益4億5000万円(同91.8%減)、純利益3億2500万円(同91.5%減)だった。
■グリムス <3150> 2,316円 +155 円 (+7.2%) 11:30現在
グリムス<3150>が5連騰し年初来高値を更新している。16日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、11月24日付で東証2部から東証1部へ指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドによる買い需要を先取りする形で買いが入っている。同社は、電力需要家向けにエネルギー関連商材を販売するほか、電力小売も展開している。21年3月期連結業績予想は、売上高168億5300万円(前期比8.8%増)、経常利益23億1800万円(同6.9%増)を見込む。
■三菱重工業 <7011> 2,605.5円 +157.5 円 (+6.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率9位
三菱重工業<7011>が大幅続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「1千キロメートル離れた場所から複数のドローンをまとめて操作できるシステムを2021年度にも実用化する」と報じられており、これが好材料視されているようだ。記事によると、機体の安定飛行を可能にする防衛技術を民間向けに転用し、一般的な商用ドローンでは難しい高度な制御を実現したという。また、25年度までにはドローンで撮影したデータの解析サービスも始めるとあり、ドローンビジネスの拡大を促す技術として関心を集めている。
■レノバ <9519> 2,456円 +120 円 (+5.1%) 11:30現在
レノバ<9519>の上げ足が止まらない。目先筋の利益確定売りを吸収し5連騰、一時9%超の上昇で2549円まで上値を伸ばし、連日の上場来高値と気を吐いている。次期米大統領にバイデン氏が就任することが確実視されるなか、同氏はクリーンエネルギー関連に4年間で2兆ドルという過去最大規模のインフラ投資を行う計画を掲げており、この環境政策への取り組みが日米株式市場でも投資テーマとして浮上している。菅政権でも、地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」を視野に入れながら、2050年までに温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする目標を明示しており、関連銘柄に追い風となった。そのなか太陽光発電を中心に再生可能エネルギー事業に特化するレノバは、個人の短期資金だけでなく、一部ファンド系資金とみられる大口の買いも観測されている。
■JR東日本 <9020> 6,492円 +232 円 (+3.7%) 11:30現在
JR東日本<9020>がカイ気配スタートで大幅高となったほか、JR西日本<9021>、JR東海<9022>なども足並みを揃え水準を切り上げている。米国ではワクチン開発期待を背景に景気敏感セクターに買いが誘導されているが、東京市場もこの流れが波及している。そのなか、足もとの収益は厳しいものの、PBRなどから割安感があり、景気回復への期待を背景に業績が今後大底を離脱するとの思惑が電鉄セクターへの買いに反映されている。なお、きょうは東武鉄道<9001>、東急<9005>、京王電鉄<9008>などの私鉄株も総じて高い。
■ネクステージ <3186> 1,373円 +47 円 (+3.5%) 11:30現在
ネクステージ<3186>が大幅高。16日の取引終了後、20年11月期の連結業績予想について、営業利益を30億円から65億円(前期比6.8%増)へ、純利益を18億5000万円から44億円(同3.3%増)へ上方修正し、営業減益予想から一転して増益予想としたことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の拡大で中古車小売市場は想定を大きく上回る影響を受け、売上高は2450億円から2400億円(同9.5%増)へ下方修正したが、第3四半期において固定費の削減とともに生産性の向上を図ったことで、一定の利益を確保することができたという。同時に、従来6円を予定していた期末一括配当を1円増額して7円にすると発表しており、これも好材料視されている。前期実績に対しては1円の増配になる予定だ。
■日本航空 <9201> 1,996円 +58 円 (+3.0%) 11:30現在
JAL<9201>に寄り付き大口の買い注文が入りカイ気配スタートとなり、2000円大台に復帰したほか、同様にANAホールディングス<9202>も上値指向の強い展開となっている。ここ米国で新型コロナワクチン開発期待が高まっていることで経済活動正常化が早まるとの思惑が浮上しており、コロナ禍で業績低迷を強いられている空運業界にも強い追い風として意識され始めている。また、前日には国際オリンピック委員会のバッハ会長が、来年予定される東京五輪について「(無観客ではなく)スタジアムに観客を入れることに確信が持てた」と発言したことも伝わり、旅客需要の回復を想起させるものとしてポジティブ材料視されている。
■国際石油開発帝石 <1605> 564円 +16 円 (+2.9%) 11:30現在
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>といった資源開発関連株やNEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN<2038>など原油市況に連動するETNが買い優勢の展開となっている。米国では製薬大手ファイザーに続き、バイオ医薬品のモデルナがコロナワクチンの最終治験で94.5%の有効性を得られたと発表するなど、ワクチン開発への期待が一段と高まったことから株式市場はリスク選好の流れが強い。特に、ワクチン開発により経済活動の正常化が早まるとの見通しで景気敏感株への買いを誘導しており、原油市況も経済回復期待を背景とした需要拡大の思惑から上昇基調を強めている。前日のWTI原油先物価格は1ドル21セント高の1バレル=41ドル34セントと3日ぶり急反発した。これに歩調を合わせ米国株市場ではシェブロンが7%超の上昇、エクソンモービルも6%近く株価を切り上げるなどエネルギー関連株が値を飛ばしており、その地合いが東京市場にも波及している。
■三菱UFJ <8306> 474.4円 +13.3 円 (+2.9%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など大手生保株が軒並み上値指向を強めている。米国ではワクチン開発期待を背景とした景気回復への思惑から長期金利が上昇傾向にある。米10年債利回りは前日終値ベースで0.9%台に再浮上1%ラインを意識する局面に入っている。米国株市場では10年債利回りの上昇による運用環境の改善が見込まれる大手銀行株が一斉高に買われており、東京市場にもこの地合いが波及する形となっている。
■ローツェ <6323> 5,420円 +100 円 (+1.9%) 11:30現在
ローツェ<6323>が5連騰と上値指向を鮮明としている。ここ、東京エレクトロン<8035>を筆頭に半導体製造装置関連株に再び投資マネーが流入しているが、同社はその出遅れの一角として資金が集まり始めた。半導体向けなど中心にウエハー・ガラス基板搬送装置を製造しており、5G関連やデータセンター向け半導体需要の拡大や、加速する半導体微細化投資の流れを背景として収益環境に追い風が意識されている。10月下旬には英国屈指の資産運用会社シュローダー・インベストメント・マネジメントが同社株の大量保有を開示、投資一任契約及び投資信託などによる投資としているが機関投資家からの注目度も高いことをうかがわせる。注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。
■ベルーナ <9997> 908円 +14 円 (+1.6%) 11:30現在
ベルーナ<9997>が3日続伸している。16日の取引終了後に発表した10月度の月次売上高が前年同月比33.2%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されている。巣ごもり需要の獲得などで衣料品と家具・雑貨などがともに前年を上回った総合通販事業が同42.8%増となったほか、グルメ、ワイン、リフレなどが前年を上回った専門通販事業も同41.6%増となった。また、封入・同梱サービス、通販代行サービスがともに前年を上回ったソリューション事業も同16.5%増と2ケタ伸びた。
■新都ホールディングス <2776> 110円 +24 円 (+27.9%) 11:30現在
新都ホールディングス<2776>が大幅高となっている。同社は16日、医用画像情報管理や在宅医療システムなどの開発販売を手掛けるView Send ICT(東京都豊島区)と業務提携に関する基本契約を結んだと発表。これが材料視されているようだ。この契約は、業務提携を前提としたフレームワークで、具体的な提携分野としては同社が今後推進していく予定の中華圏をターゲットとする遠隔医療、健康診断の斡旋、健康管理顧問、病院や専門医の紹介などに関連する事業を中核とする方針。なお、両社の具体的な権利及び義務については今後締結する契約で詳細に定めるとしている。
■クレアホールディングス <1757> 88円 +16 円 (+22.2%) 11:30現在
16日に決算を発表。「上期最終が赤字縮小で着地・7-9月期も赤字縮小」が好感された。
クレアホールディングス <1757> [東証2] が11月16日大引け後(15:30)に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終損益は2.4億円の赤字(前年同期は2.7億円の赤字)に赤字幅が縮小した。
●ストップ高銘柄
常磐開発 <1782> 7,930円 +1,000 円 (+14.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
テイン <7217> 799円 +100 円 (+14.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
スカラ <4845> 770円 -150 円 (-16.3%) ストップ安 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース