話題株ピックアップ【夕刊】(2):SBG、ANA、不二精機
■アドヴァン <7463> 1,301円 +7 円 (+0.5%) 本日終値
アドヴァン<7463>が反発。前週末27日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。上限を23万株(発行済み株数の0.57%)または3億円としており、取得期間は20年11月30日から12月22日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするためとしている。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,272円 +22 円 (+0.3%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が全上場企業のなかで断トツの売買代金をこなし6連騰と気を吐いた。一時162円高の7412円まで上値を伸ばし、10月13日以来1カ月半ぶりに年初来高値を更新した。日経平均は、きょうは目先筋の利益確定売りに上値が重くなったが、同社株はここ最近の日経平均の上昇局面で先物を絡めたインデックス買い需要を背景に水準を切り上げてきた。また、株価の刺激材料として新たに注目を集めたのは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じた投資先でビジネス対話アプリを手掛ける米スラック・テクノロジーズの株価が急騰したこと。顧客管理のクラウドサービスを展開する米セールフォース・ドットコムがスラックと買収交渉をしていると報じられ、これがマーケットの話題となった。
■クスリアオキ <3549> 8,700円 -210 円 (-2.4%) 本日終値
クスリのアオキホールディングス<3549>が反落。前週末27日の取引終了後に発表した11月度(10月21日~11月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比4.6%減と4カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。客単価は同7.6%増と好調だったものの、客数が同11.4%減と大きく落ち込んだ。
■ゲオホールディングス <2681> 1,269円 -14 円 (-1.1%) 本日終値
ゲオホールディングス<2681>は続落。前週末27日の取引終了後、12月31日付で153万536株(発行済み株数の3.48%)の自社株を消却すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。なお、消却後の発行済み株数は4239万9452株となる予定だ。
■ANAホールディングス <9202> 2,517.5円 -22.5 円 (-0.9%) 本日終値
ANAホールディングス<9202>は底型さ発揮。11月中旬以降売りに押される展開となっていたが、下値模索の動きが続いた。同社は新型コロナウイルスの感染拡大による影響で経営悪化に見舞われており、財務体質を改善させる必要性に迫られている。そうしたなか、前週末27日取引終了後に公募増資などで3320億円あまりを調達することを発表した。これを受け、株式需給関係の悪化を警戒する売りが株価の押し下げ要因となった。ただ一方で、増資による経営改善効果を見込み、下値では押し目買いも観測。直近信用倍率は0.4倍台と大幅に売り長であり、空売りの買い戻しも誘導し底堅さを発揮した。
■不二精機 <6400> 619円 +100 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値
不二精機<6400>が続急騰、前週末にストップ高に買われる人気となっていたが、きょうも寄り付きから大量の買い注文を集め、値幅制限いっぱいに買われた。医療機器用精密金型で実績が高く、現在の世界株高の背景にある新型コロナウイルスのワクチン開発に絡み、同社には注射器などをはじめワクチン特需が見込まれるとの思惑が投資資金攻勢の根拠となった。多分にマネーゲーム的要素は強いものの信用売り残も積み上がっていることで、需給相場の様相にある。
■池上通信機 <6771> 949円 +150 円 (+18.8%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
池上通信機<6771>がストップ高まで買われた。同社はきょう、世界最速(最大70万錠/時)の処理能力を持つ錠剤検査装置「TIE-10000」を新たに開発したと発表。12月から製薬業界を中心に販売を開始すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。近年、超高齢化社会の進行と、ジェネリック医薬品の使用促進による医薬品生産量の急速な増加を背景に、より高速で高精度な医薬品検査を行い、品質を担保する検査装置に対するニーズが高まっている。TIE-10000は、大量の錠剤を安定的に供給し、高い精度で均等に錠剤を整列する供給・整列部と、水平ベルト搬送方式を採用したことにより、世界最速の処理能力を実現。搬送速度は、錠剤の特性に合わせて設定できる可変式のため、衝撃に弱いOD錠(口腔内崩壊錠)や転がりやすい錠剤には、その特性に最適な搬送速度に設定することで、安定した搬送が可能だという。
■DMP <3652> 3,330円 +503 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>がストップ高。同社はきょう、米エヌビディアのパートナープログラム「NVIDIA Partner Network(NPN)」に参画したと発表。これにより、自動・自律化に関わる人工知能(AI)ビジネスを更に加速・強化するとしており、今後の展開が期待されたようだ。NPNへの参画により、DMPが次世代自動運転や自律運転向けに開発するローコストかつ高精度なSLAM(自己位置推定と環境地図作成を同時に行うことで、ロボットなど移動体の自動化、自律化を実現するうえで欠かせない技術)を含むソフトウエアをエヌビディア及びその代理店のネットワークを通じて提供することが可能になるという。
■ダイキアクシス <4245> 1,047円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
ダイキアクシス<4245>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社はきょう、子会社のダイキアクシスインディアがインドの水環境省からインド製浄化槽に対する推奨認可を取得したと発表。これが材料視されたようだ。今回の認可取得で、同社はインドでの分散型汚水処理で浄化槽を全面に押し出した地方政府の入札案件を増やすことができるほか、民間向けにもアピールすることが可能になるという。なお、分散型汚水処理に対するインド中央政府による推奨認可の第1号になるとしている。
■アルファクス <3814> 1,080円 +150 円 (+16.1%) ストップ高 本日終値
アルファクス・フード・システム<3814>がストップ高の1080円に買われた。前週末27日の取引終了後、23年9月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、最終年度に営業利益8億8000万円(20年9月期は5億800万円の赤字)を目指すとしたことから、意欲的な中計との評価から買われたようだ。主力製品で、引き合いの多いASP/パッケージシステム「自動発注システム」の拡販のため、今後名古屋、沖縄営業所の開設を予定しており、北海道、関東、中京、関西、中四国、九州・沖縄と基盤を整える方針。また、エネルギー事業では建設デベロッパーなどからの紹介を中心とした代理店拡充施策を推進し、導入店舗数の拡大を目指すとしている。
株探ニュース