話題株ピックアップ【夕刊】(3):関西電、エイチーム、ナトコ

注目
2020年12月7日 15時19分

■関西電力 <9503>  925.3円  -39.3 円 (-4.1%)  本日終値

関西電力<9503>は3日ぶりに反落。大阪地裁は4日、関西電力大飯原発3、4号機の原子炉設置許可の取り消しを命じる判決を下した。地方裁判所が、設置変更許可を取り消す初の事例となった。国は控訴する方向で検討している。この判決に関して、市場からは原子力発電所の司法リスク拡大が意識され、電力セクター全体にとってのネガティブ要因となる、との見方が出ていた。

■アルコニックス <3036>  1,393円  -43 円 (-3.0%)  本日終値

アルコニックス<3036>が安い。4日の取引終了後、連結子会社で不適切な会計処理が行われていたことが判明したと発表しており、これが嫌気された。連結子会社で銅管等伸銅品の販売を行うアルコニックス三伸で、従業員が複数年にわたり棚卸資産を架空計上し、利益を積み増すなどの不適切な会計処理が行われていたという。これに対して同社では、外部専門家を委員に含む特別調査員会を設置し、事実関係の調査と再発防水策の策定などに取り組むとしている。

■エイチーム <3662>  1,112円  +150 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

エイチーム<3662>がストップ高に買われ年初来高値を更新した。4日の取引終了後、第1四半期(8~10月)連結決算を発表しており、営業利益3億7800万円(前年同期比2.5倍)、純利益2億5800万円(同3.4倍)と大幅な増益となったことが好感された。結婚式場情報サイト「ハナユメ」が前下期に続き新型コロナウイルスの影響を受けたほか、既存ゲームアプリが減少傾向にあったことで、売上高は74億9300万円(同8.0%減)となった。ただ、自転車専門通販サイトを展開するEC事業で、「3密」を避ける外出手段として自転車需要が高く推移したほか、引き続きオペレーション効率の改善及び在庫管理の徹底、品揃えの見直しなどが奏功して大幅な増収増益となったことが業績に貢献した。なお、21年7月期通期業績予想は、売上高335億円(前期比5.5%増)、営業利益5億円(同60.7%減)、最終利益2億円(前期5億1900万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。

■ナトコ <4627>  1,294円  +160 円 (+14.1%)  本日終値

ナトコ<4627>は大幅続伸。前週末4日の取引終了後、集計中の20年10月期連結業績について、売上高が156億円から162億4700万円(前の期比8.2%減)へ、営業利益が10億6000万円から14億4100万円(同6.6%減)へ、純利益が7億円から10億2700万円(同5.0%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。塗料事業及びファインケミカル事業で国内外での受注が想定以上だったことに加えて、製造原価の低減や経費削減に努めたことが寄与した。

■山王 <3441>  1,636円  +135 円 (+9.0%)  本日終値

山王<3441>の上げ足加速、21.3%高の1820円まで急騰する場面があった。電子機器用デバイスの金メッキ加工を手掛けており、インフラ整備の進む高速通信規格5G基地局向け需要などを取り込んでいる。21年7月期は中国現地法人が連結から外れたことに伴う売上高の減少が利益面にも反映されるが、時価予想PERは依然として20倍前後にとどまり割高感が意識される水準にはない。信用買い残の整理も進んだことで株式需給面からは上値が軽い。また、新エネルギー関連の一角としてマークする動きもある。東京工業大学や産業技術総合研究所と共同研究を進めている電界メッキによる水素透過膜とその製造方法について今年4月に特許を取得しているが、コストを抑えた水素精製装置を製造するための有力技術として注目されている。

■アイ・オー・データ機器 <6916>  1,028円  +60 円 (+6.2%)  本日終値

アイ・オー・データ機器<6916>が大幅続伸。前週末4日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を40万株(発行済み株数の3.02%)、または5億円としており、取得期間は20年12月9日から21年3月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び株主還元策の一環として実施するとしている。

■ALBERT <3906>  6,650円  +110 円 (+1.7%)  本日終値

ALBERT<3906>が高い。ビッグデータ解析や自動運転分野などAI絡みの開発案件に強く、現在、需要が急増しているデータサイエンティストの育成で業界他社に先駆している。足もとの業績も好調でコロナ禍にもかかわらず20年12月期営業利益は前期比53%増の2億9000万円を見込むほか、21年12月期もビッグデータ解析などAI活用の案件が高水準で大幅な伸びが期待できる状況にある。

■フェニックスバイオ <6190>  617円  +10 円 (+1.7%)  本日終値

フェニックスバイオ<6190>が反発。前週末4日の取引終了後、国立成育医療研究センターとの共同研究の成果である先天性遺伝子疾患モデルキメラマウスのうち、「OTC遺伝子欠損ヒト肝細胞キメラマウス」の商業利用について、利用許諾契約を締結したと発表しており、これが好感された。同契約は、国立成育医療研究センターから提供された患者の肝細胞を移植したモデル動物を同社が作製し、これを商業利用に用いた場合、利用料を支払うもの。なお、同件が21年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■メディアシーク <4824>  684円  +100 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値

メディアシーク<4824>がストップ高。午前11時45分ごろに発表した第1四半期(8~10月)連結決算が、売上高6億3200万円(前年同期比22.2%増)、営業利益7100万円(同4.7倍)、純利益3200万円(同3.4倍)と大幅増益となり、営業利益が通期計画を上回って着地したことが好感された。法人事業で、RPAなど各種企業向けツール導入のほか、主に国内の法人クライアントに対するシステムコンサルティング業務による売り上げを計上したことが寄与した。また、コンシューマー事業で、スマートフォン向けアプリ「バーコードリーダー/アイコニット」が累計3200万ダウンロードを達成し、広告収入のほかスマホ向けゲームなど各種情報サービスによる売り上げを計上したことも貢献した。

●ストップ高銘柄

中央製作所 <6846>  1,344円  +300 円 (+28.7%) ストップ高   本日終値

新日本理化 <4406>  238円  +50 円 (+26.6%) ストップ高   本日終値

ハマイ <6497>  1,570円  +300 円 (+23.6%) ストップ高   本日終値

那須電機鉄工 <5922>  9,350円  +1,500 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値

など、9銘柄

●ストップ安銘柄

トミタ電機 <6898>  1,478円  -400 円 (-21.3%) ストップ安   本日終値

松尾電機 <6969>  632円  -150 円 (-19.2%) ストップ安   本日終値

エヌ・ピー・シー <6255>  824円  -150 円 (-15.4%) ストップ安   本日終値

など、4銘柄

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