欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、ECB追加緩和への思惑でドル買戻し

通貨
2020年12月7日 17時25分

7日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。前週末に発表された米雇用統計は予想外に低調で、ドルは買いづらい。ただ、今週開催の欧州中銀(ECB)理事会での追加緩和に思惑が広がり、ユーロ買い・ドル売りは後退しよう。

4日の米11月雇用統計のうち非農業部門雇用者数は予想外に悪化し、米国経済の回復の遅れが嫌気された。新型コロナウイルスのワクチンの普及が見込まれるなか、遅行指数の雇用関連指標に株式市場への反応は限定的となったものの、米長期金利の上昇を手がかりにユーロ買い・ドル売りに振れた。週明けアジア市場も序盤は欧州通貨買い・ドル売りの流れを引き継いだ。ただ、欧米株式先物の軟調地合いを受けアジア株も弱含み、安全通貨のドルや円が小幅に買われドル・円は安値圏で下げ渋った。

この後の海外市場でも欧州通貨の値動きが手がかりになりやすい。10日のECB理事会では政策金利は据え置きの公算だが、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)や条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の規模拡大など追加緩和が確実視されている。また、当局者からはユーロ高けん制発言が見込まれ、理事会に向けユーロ買いは後退しそうだ。一方、米追加経済対策に関し与野党はある程度の妥協が予想される。ただ、現時点で早期の実施は見込めず、株安に振れればリスクオフのドル買いが続くとみる。

【今日の欧米市場の予定】

・05:00 米・10月消費者信用残高(予想:+180億ドル、9月:+162.14億ドル)

《FA》

提供:フィスコ

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