来週の株式相場に向けて=年内最後のビッグイベント満載、FOMCなど注目
来週は、米国などがクリスマス休暇に入る前の最後の週ということもあり、ビッグイベントが満載。日経平均株価は一段の上値を試せるかが焦点となる。日経平均株価の予想レンジは2万6400~2万7100円。2万7000円台乗せがあれば、ザラ場ベースでは91年4月以来となる。
来週は15~16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、17~18日に日銀金融政策決定会合が予定されている。また、14日に12月日銀短観が発表され、16日に米11月小売売上高、17日に米11月住宅着工件数などが公表される。
なかでも、FOMCへの関心が高い。緩和のフォワードガイダンス(政策指針)強化にとどまらず、量的緩和の拡充が発表されるかがポイントで「米国債の買い入れ金額の増額などの発表があれば、市場は好感する」(アナリスト)との見方が多い。
更に、市場関係者が注目しているのが米追加経済対策の動向だ。年内に追加経済対策の合意があるかが焦点だが、「足もとで米国の雇用関係の経済指標は弱含みが目立つ。カンフル剤を打つ意味でも、近く追加経済対策の合意はあるのではないか」(市場関係者)との観測も出ている。FOMCや米追加経済対策絡みで好材料が出れば、日経平均株価は2万7000円が視野に入りそうだ。たとえ空振りに終わっても、海外勢を中心とする買い戻しで下値は限定的とみられている。
来週は14日に神戸物産<3038>の決算が発表される。また、15日のスタメン<4019>、ビーイングホールディングス<9145>を皮切りに12月IPOがスタートする。16日のバルミューダ<6612>やローランド<7944>、17日のかっこ<4166>などの動向が注目されている。(岡里英幸)