話題株ピックアップ【夕刊】(2):ホープ、ANAHD、ビジョナリー

注目
2020年12月15日 15時17分

■ホープ <6195>  5,030円  -630 円 (-11.1%)  本日終値

ホープ<6195>は大幅反落。14日の取引終了後、第2四半期累計(7~12月)単独業績予想について、営業利益を2億5000万~4億9000万円から9億~9億5000万円(前年同期4000万円の赤字)へ上方修正し、これを受けて朝方は高く始まったものの、その後は目先の材料出尽くし感から利益確定売りに押された。売上高は従来予想の140億円に対して139億7000万円(前年同期比2.9倍)とやや下方修正したものの、従来見込んでいたエネルギー事業の売上原価に対して、主に新型コロナウイルス感染症に起因する電力の市場調達価格の低下が想定以上に顕著であることが上方修正の要因としている。

■ANAホールディングス <9202>  2,275.5円  -194 円 (-7.9%)  本日終値

ANAホールディングス<9202>が急落したほか、JAL<9201>も大きく売り優勢となるなど空運株への売りが目立つ。新型コロナウイルスの影響で世界的に空運業界は厳しい収益環境に見舞われているが、ここにきて新型コロナの感染拡大ペースが再び加速しており、これが株価にもネガティブ材料となった。目先的には菅政権が「Go To トラベル」の一斉停止を決めたことも逆風を強めた。なお、ANAは11月27日に発表した公募増資について、きょう15日が受け渡し日となっている。

■クミアイ化学工業 <4996>  993円  -70 円 (-6.6%)  本日終値

14日に決算を発表。「今期経常は7%減益、前期配当を1円増額・今期も12円継続へ」が嫌気された。

クミアイ化学工業 <4996> が12月14日大引け後(15:00)に決算を発表。20年10月期の連結経常利益は前の期比1.9%増の99.1億円になったが、21年10月期は前期比7.2%減の92億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を11円→12円(前の期は11円)に増額し、今期も12円を継続する方針とした。

⇒⇒クミアイ化学工業の詳しい業績推移表を見る

■日本金属 <5491>  1,373円  +300 円 (+28.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

日本金属<5491>はストップ高。この日朝方、新開発した「マグネシウム合金二次電池負極用新合金」のサンプルを、21年1月に企業や研究機関の開発者向けに試験提供すると発表しており、これが好感された。マグネシウム二次電池は、「リチウムやコバルトに代表される二次電池用金属資源の枯渇問題がない」「リチウムイオン電池で問題となっているデンドライト成長による発火の危険性が低い」などの特徴を持つ電池。現在、実用化に向けた開発が進められているが、従来は主に正極や電解液の開発に力が注がれ、実用的な性能を持った正極材料、セパレーターなどと負極材料とを組み合わせた二次電池としての評価は実施されていなかった。今回の負極材サンプルの試験提供を行うことで、マグネシウム合金二次電池の製品化が加速されることが期待されている。

■ブラス <2424>  465円  +80 円 (+20.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位

ブラス<2424>がストップ高。14日の取引終了後、未定としていた21年7月期単独業績予想を発表しており、売上高101億1500万円(前期比26.6%増)、営業利益4億5000万円(前期9億8900万円の赤字)、最終利益3億7700万円(同11億8300万円の赤字)と黒字転換を見込んでいることが好感された。前期に続き、今期第1四半期も延期が多数発生し、第2四半期も一定数の延期が発生する見込みながら、前期から延期となった957件のほとんどが今期での実施となるほか、直近の10月単月前年比較で新規来館数は前年比83%、受注件数は同92%まで回復しており、第2四半期以降は業績が回復基調に向かうと予想している。同時に発表した第1四半期(8~10月)決算は、売上高16億4500万円(前年同期比44.7%減)、営業損益2億9500万円の赤字(前年同期3億3400万円の黒字)、最終損益1億6500万円の赤字(同2億1700万円の黒字)だった。

■日本ハウス <1873>  286円  +43 円 (+17.7%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

日本ハウスホールディングス<1873>は急反発。14日の取引終了後、上限を1000万株(発行済み株数の21.76%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は20年12月15日から21年12月14日までで、資本効率の向上と株主への利益還元が目的としている。

■極東産機 <6233>  1,034円  +150 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

極東産機<6233>が連日の急騰、株価はきょうで5日連続ストップ高でカイ気配に張りつくという異彩人気となっている。同社は内装施工機や2次電池製造装置などの産業機械メーカーで、世界的な電気自動車(EV)シフトから派生した電池関連株人気に乗るほか、太陽光発電システム事業も展開しており、再生可能エネルギーのテーマでも人気素地を持つ。信用買い残が枯れた状態で足の軽さに着目した短期資金が攻勢をかけている。株式需給面では品薄状態にあり、動意直後からカイ気配推移する時間帯が長い。

■ビジョナリー <9263>  419円  +45 円 (+12.0%)  本日終値

ビジョナリーホールディングス<9263>が急伸。14日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(5~10月)連結業績について、営業損益が3億1400万円の赤字から4億7100万円の黒字(前年同期比3.9倍)へ、最終損益が4億6500万円の赤字から3億8300万円の黒字(同22.5倍)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は従来予想の136億1400万円から131億6300万円(同8.2%減)へ下振れたものの、リモート環境の整備などによる徹底した各種経費の抑制や、店舗の生産性を考慮した効率運営による人件費削減などの自助努力に加えて、営業外収益で雇用調整助成金の受給があったことなどが寄与した。

■MSOL <7033>  1,675円  +175 円 (+11.7%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

マネジメントソリューションズ<7033>が大幅に3日続伸。同社は14日取引終了後に、21年10月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比4.2倍の8億5000万円としていることが好感されているようだ。売上高は同40.0%増の73億2000万円を見込む。デジタルトランスフォーメーション(DX)などの社内改革ニーズを追い風にプロジェクトマネジメント支援に対する需要が堅調に推移するなか、新規顧客開拓を積極的に進めることにより業容の拡大を続ける方針。また、本社移転などに伴う販管費の増加で前期の営業益が大幅減となった反動もあり、営業利益はV字回復するとみている。なお、20年10月期通期の連結決算は、売上高が前の期比34.2%増の52億2800万円、営業利益が同55.0%減の2億200万円で着地した。

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