話題株ピックアップ【夕刊】(1):直近IPO銘柄、日本オラクル、野村総研

注目
2020年12月23日 15時13分

■ウェルスナビ <7342>  2,337円  +400 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値

直近IPO銘柄に買い人気が集中。22日に東証マザーズに新規上場し上場2日目を迎えたウェルスナビ<7342>やヤプリ<4168>、それにKaizen Platform<4170>がそろってストップ高と急騰。21日に同市場に上場したいつも<7694>も急伸している。年末が近づき海外投資家はクリスマス休暇に入りつつあり市場は手掛かり材料難となるなか、新鮮味があり需給関係も良好で高成長が期待できる直近IPO銘柄に対する買いが集中している。特に、ウェルスナビは売買代金が全銘柄中の上位に顔を出すなど人気化している。同社は、資産運用を全自動化したロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供。知名度も高く、今後の成長を期待した買いが流入しているようだ。ヤプリも売買代金上位となっている。同社はプログラミング言語を使わない「ノーコード」と呼ばれる専門言語不要のアプリ開発システムを提供している。また、Kaizenは企業のウェブサイトの改善などを手掛けており、いつもはEC総合支援を行っている。

■日本オラクル <4716>  12,830円  +1,130 円 (+9.7%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

日本オラクル<4716>は3日ぶりに反発。22日取引終了後に発表した第2四半期累計(6~11月)単独決算が、売上高1002億4600万円(前年同期比2.8%増)、営業利益330億6700万円(同10.0%増)、純利益228億7400万円(同10.0%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。大型から中堅、小規模にわたるさまざまな案件を引き続き獲得し、主力のクラウド&ライセンス事業が好調に推移したことが業績を牽引した。また、19年5月に開設した東京地区データセンターと20年2月に新設した大阪地区データセンターの利用量が順調に増加したことや、ライセンスサポートが高い契約更新率を維持し、新規保守契約も高水準を堅持したことも寄与した。なお、21年5月期通期業績予想は0.0~3.0%増収、一株利益370~385円の従来見通しを据え置いている。

■LITALICO <6187>  4,000円  +255 円 (+6.8%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

LITALICO<6187>が5連騰で新高値。水戸証券は22日、同社株のレーティングを新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は4700円に設定した。同社は障害者就労支援や発達障害児教育などを手掛ける。19年6月1日時点での民間企業の障害者雇用者数は16年連続で過去最高を更新しているが、障害者の労働可能人口に対する就労割合は14%台にとどまる。また、21年3月に障害者の法定雇用率が民間企業では2.2%から2.3%に引き上げられる予定だが、19年における法定雇用率達成企業は48%と半数に達しておらず、今後も就労支援ニーズは高まっていくとみている。21年3月期の連結営業利益は12億円から14億円に上方修正されたが、同証券では保守的とみており18億5000万円への再増額を予想している。

■SHOEI <7839>  3,935円  +250 円 (+6.8%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

SHOEI<7839>が急伸。SMBC日興証券は22日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は4900円に設定した。同社は「SHOEI」ブランドで高級ヘルメットを製造している。(1)中国市場が急速に伸長し21年9月期の中国売上高は前期比2.2倍が見込めること(2)先進国ではリターンライダーが増加し、二輪車が見直され始めていること(3)IR体制を強化し、10月に実質的な専門部署を立ち上げたこと――の3点を評価。21年9月期の連結営業利益は58億円(会社計画51億9000万円)、22年9月期の同利益は67億円を予想している。

■自律制御システム研究所 <6232>  3,010円  +166 円 (+5.8%)  本日終値

自律制御システム研究所<6232>が大幅高に買われた。経済産業省、厚生労働省、総務省などがデジタル技術を使った「スマート保安」を重視するなか、ドローンを活用した検査体制の確立を急ぐ構えにあり、産業向けドローン専業の同社に物色の矛先が向いている。また、米中摩擦が意識されるなか、トランプ米政権はバイデン政権へのバトンタッチを前にして中国との対峙姿勢を強めており、ドローンの世界最大手DJIを輸出禁止措置の対象に加えるなど注目を集めている。ここ株式市場では防衛関連株が動意づくなど有事モードの地合いにあったが、ドローンもその延長線上に乗るテーマとして、関連株を刺激している。

■野村総合研究所 <4307>  3,630円  +170 円 (+4.9%)  本日終値

野村総合研究所<4307>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「2020年10~12月期の連結業績は、営業利益が前年同期比9%増の230億円程度になりそうだ」と報じられており、同期間で5年連続で最高益更新見通しとの観測が好感された。記事によると、株式市場が活況で証券会社からの取引関係のシステム利用料収入が伸びたほか、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)に伴う案件も好調だったという。なお、決算発表は1月27日に予定している。

■ネットワンシステムズ <7518>  3,675円  +160 円 (+4.6%)  本日終値

ネットワンシステムズ<7518>が6日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で、投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を6700円から6800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、拡大するクラウド基盤やセキュリティー対策の需要取り込みと収益性向上に伴う利益成長を評価。また、GIGAスクール構想などPUB(公共)を中心とする増収効果に加え、各種取り組みを通じた利益改善効果も大きいと予想。21年3月期営業利益予想を200億円(前期比21%増)と会社計画の170億円を上回ると見込むほか、22年3月期も同235億円と中期経営計画の210億円を上回ると予想している。

■サイボウズ <4776>  2,596円  +100 円 (+4.0%)  本日終値

サイボウズ<4776>が反発。22日の取引終了後、11月度月次業績を発表しており、売上高は前年同月比16%増の14億700万円、営業利益は同74%増の3億8300万円と大幅な増益となったことが好感された。クラウド関連事業の売上高が同26%増の10億8200万円と伸長したことが寄与した。なお、11月までの累計営業利益は前年同期比30%増の29億900万円となり、20年12月期通期業績予想の営業利益21億5700万円を上回ったが、これは11~12月に開催する広告イベントの費用や、業績連動型の賞与などを12月に計上する予定であるなど今後発生する費用を織り込んでいるためという。

■大阪有機化学工業 <4187>  3,060円  +111 円 (+3.8%)  本日終値

大阪有機化学工業<4187>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は22日、同社株のレーティングを新規「バイ」でカバレッジを開始した。目標株価は3700円とした。半導体の先端プロセス用フォトレジスト材料の需要拡大による中長期的な成長をエクイティストーリーとしている。世界シェア60%以上のArFフォトレジスト用モノマーは先端ロジックやメモリー、PM(パワーマネジメント)ICなど半導体デバイス向け需要拡大の恩恵を享受すると予想。EUVフォトレジスト用材料でも今後本格的な業績寄与が始まり、電子材料部門が同社の成長をけん引すると予想している。

■マクアケ <4479>  8,150円  +220 円 (+2.8%)  本日終値

マクアケ<4479>が4日ぶりに反発している。22日の取引終了後、ソフトウェアの開発やWebサイト・アプリケーションの開発などを行うジシバリ(東京都渋谷区)の全株式を21年1月29日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好感されている。ジシバリを取り込むことで、事業成長に必要な各種システムの強化を図るとともに、持続的な企業成長とリスクの分散を図るのが狙い。取得価額は非開示。完全子会社化後、マクアケはジシバリを吸収合併する。なお、21年9月期業績への影響は軽微としている。

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