話題株ピックアップ【夕刊】(3):日本製鉄、サイジニア、ドーン

注目
2020年12月23日 15時19分

■日本製鉄 <5401>  1,297.5円  -6.5 円 (-0.5%)  本日終値

日本製鉄<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株に売りが目立つ。英国での新型コロナウイルス変異種の感染拡大が続いていることで、世界40カ国・地域で入国制限などの規制の動きが強まっている。世界景気が再び低迷するとの見方が強まり、米国株市場同様に東京市場でも景気敏感セクターに売りがかさんでいる。鉄鋼株は米国での追加経済対策成立などで追い風も意識されるが、足もとは25日移動平均線近辺での攻防で下放れリスクが意識されている。年末で機関投資家も買いポジションを高めにくい。また、同様の背景で非鉄株にも利食い急ぎの動きがみられる。

■サイジニア <6031>  980円  +150 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値

サイジニア<6031>がストップ高。この日朝方、GoogleマイビジネスやYext(イエクスト)に登録済みの店舗情報をYahoo!プレイス形式に変換する「デクワス・マイプレイス」の提供を開始すると発表しており、これが好感された。同サービスはGoogleマイビジネスに登録されている多数の店舗情報を一括してYahoo!プレイスに入稿するためのツールで、FacebookやInstagram、TripAdvisorなどに掲載される企業情報を一元管理する「Yext」のデータフォーマットにも対応している。同サービスを利用することで、多数の店舗を運営する企業は、簡単にYahoo!プレイスに店舗情報をアップロードできるようになり、利用者の利便性向上に貢献する。

■ドーン <2303>  3,600円  +495 円 (+15.9%)  本日終値

ドーン<2303>が急騰。今月10日にストップ高に買われて以降、急騰を続け今週初の21日には3700円台まで買われ、株価は短期間で70%の急上昇を演じた。ただ、前日は先駆した材料株に利益確定の売り圧力が強まり、同社株もその流れに抗えず400円安と急反落をみせていた。しかし、きょうは改めて買い直される展開に。地理情報システムの開発販売及びクラウドサービスを展開するが、クラウド型緊急通報システム「NET119」や新たに開発した消防機関向け映像通報システム「Live119」が順調に伸びているほか、来期は警察向け「Live110」の本格採用が収益貢献する見込みにあり、これを材料視した買い攻勢が波状的に続いている。株式需給面では外資系証券経由の空売りが急増していたが、その手仕舞い買い戻しが株価に浮揚力を与えている。

■ジャパンエン <6016>  973円  +103 円 (+11.8%) 一時ストップ高   本日終値

ジャパンエンジンコーポレーション<6016>が一時ストップ高。22日、シンガポール農産物大手の建造船向け輸出エンジンを受注したと発表しており、これが好感された。シンガポールのウィルマー・インターナショナルの海運子会社ウィルマー・シップ・ホールディングスが、中国の蓬莱中柏京魯船業で建造するMR型プロダクトタンカー2隻向けの主機関として、ジャパンエンの6UEC50LSH-Eco-C2型機関2台を受注したという。また、同契約には追加2隻のオプション権がついているが、ウィルマー社からは既に1隻分のオプション権を行使するとの意向が示されており、更に1台を追加受注の見込みという。なお、21年末より順次納入の予定としている。

■フィット <1436>  1,214円  +103 円 (+9.3%)  本日終値

フィット<1436>が急伸。市場では、「営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)」関連株として注目されている。ソーラーシェリングは農地で作物を育てながら、その農地の上部で 太陽光発電を行う環境調和型ソーラープロジェクトのこと。農産物を生産しながら発電を行い二酸化炭素(CO2)排出の削減ができる。日本は大量の農産物を輸入しているが、長距離の農産物輸送は多くのCO2排出を伴い環境負荷を高めているという観点から、食料自給率の向上を求める動きも出ている。同社は、太陽光発電が標準の戸建て販売を手掛けており、ソーラーシェアリング設備の構築事業でも実績を持っている。

■ハニーズHD <2792>  1,011円  +69 円 (+7.3%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

ハニーズホールディングス<2792>は急反発。22日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(6~11月)連結業績について、営業利益が19億円から23億5600万円(前年同期比2.5%減)へ、純利益が11億5000万円から16億1100万円(同17.1%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響で、売上高は242億円から235億9900万円(同2.4%減)へやや下振れたものの、プロパー販売時期の売り上げが好調だったことや、収益性の高いEC売り上げが想定を上回ったことが寄与した。また、販管費が計画を下回ったことも利益押し上げに貢献した。

■モリテック スチール <5986>  458円  +27 円 (+6.3%)  本日終値

モリテック スチール<5986>が7日ぶり急反発。焼き入れ・板金加工の大手で自動車業界向けが全体の約7割を占めている。電気自動車(EV)向けケーブル自動巻き取り式充電スタンドを手掛けていることからEV関連の一角として市場でも注目度が高い。前日は米国株市場でアップルが2024年に自社開発電池を搭載したEV生産を目指していると伝わり大幅高に買われた。グローバルIT企業を巻き込んだ世界的なEVシフトの動きがEV周辺銘柄を刺激している。モリテックについてはきょう23日が信用規制の解除日にあたることで上値も軽くなっている。

■ダイキアクシス <4245>  1,141円  +67 円 (+6.2%)  本日終値

ダイキアクシス<4245>が大幅高で3日ぶりに反発。22日の取引終了後、インド工科大学と汚水処理分野に関して、実証実験と共同研究に関する契約を締結したと発表しており、これが好感された。インドでも近年、規制強化の対象となっている汚水処理分野において、同国では分散型汚水処理方法の確立がなされていないことから、同国水環境省から製品推奨を受けた同社インド工場製品に窒素処理を付加したものと、日本でも使用されている高度処理の2モデルを対象に実証試験を行うという。同社では、インド工科大学は国際的にもその研究水準の高さが認められていることから、今回の共同研究により、国内はもとより中東、アジア諸国、欧米などにおける今後の事業展開に大きなアドバンテージになると見込んでいる。

■三光合成 <7888>  341円  +15 円 (+4.6%)  本日終値

三光合成<7888>が急反発。きょう付けの日刊工業新聞で「富山県立大学工学部医薬品工学科の竹井敏教授、同学科学生の瀬戸美佑さんらの産学官グループは、純度約100%のコラーゲンを素材に1平方センチメートル当たり25万~100万本の高微細なマイクロニードルを基板上に試作することに成功した」と報じており、なかで「三光合成が金型の製造、富山県産業技術研究開発センターが成形物の評価で協力した」とあることが好材料視されたようだ。同マイクロニードルは、医薬品や化粧品に用いる経皮吸収型マイクロニードルで、既存のものに比べて小さく高密度化が可能という。皮膚に効率的に薬物を送るTDDS(経皮薬物送達)や化粧品への活用が期待でき、実用化への期待が三光合成の株高につながっているようだ。

■レカム <3323>  126円  +5 円 (+4.1%)  本日終値

レカム<3323>は大幅高。中小企業向けにオフィス用デジタル商品やネットセキュリティー機器などITソリューション事業を展開するが、ウイルス除菌装置なども手掛け、JTBグループ企業と提携して拡販を進めている。そうしたなか、22日取引終了後、米ウィスコンシン大学が実施した実証実験で、同社が販売するウイルス除去・除菌装置「ReSPR」によるアルミニウム表面上の新型コロナウイルスの不活化が確認されたことを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。

●ストップ高銘柄

カイゼン <4170>  1,570円  +300 円 (+23.6%) ストップ高   本日終値

いつも <7694>  3,820円  +700 円 (+22.4%) ストップ高   本日終値

極東産機 <6233>  711円  +100 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

大日光 <6635>  740円  +100 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値

ヤプリ <4168>  5,200円  +700 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値

など、8銘柄

●ストップ安銘柄

アクセルマーク <3624>  301円  -80 円 (-21.0%) ストップ安   本日終値

エスポア <3260>  577円  -150 円 (-20.6%) ストップ安   本日終値

WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値

以上、3銘柄

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