話題株ピックアップ【夕刊】(3):岩崎電、ワットマン、ビイングHD
■岩崎電気 <6924> 1,468円 +77 円 (+5.5%) 本日終値
岩崎電気<6924>が急伸。同社はきょう、自社の製品に搭載している紫外線(UV)ランプの新型コロナウイルス不活化効果を評価する試験で高い有効性が確認できたと発表しており、これが材料視されたようだ。試験をしたのは、空気循環式紫外線清浄機「AIRLIA(エアーリア)」及び、紫外線殺菌装置「STERI-EYE(ステリアイ)」シリーズなどに搭載しているUVランプ。同社は今後、新型コロナに対する予防対策として、自社の紫外線光源を用いた空気殺菌、表面殺菌、水の殺菌により、安全で安心な空間と環境を提供するとしている。
■ワットマン <9927> 2,180円 +100 円 (+4.8%) 本日終値
ワットマン<9927>は3日ぶりに反発。23日の取引終了後、シナノ・グループ(長野県長野市)のトレーディングカードやゲームソフトの買取・販売を行うゲームステーション事業を来年2月1日付で譲受すると発表しており、これが好感された。ワットマンでは、総合リユース事業から特定商材を専門業態として切り出すスピンオフ戦略の一環として、ホビー商材を対象とする新業態の展開を進めており、神奈川県厚木市、横浜市港南区で店舗を展開する同事業を譲り受けることで、同社の中核市場である神奈川県にホビー商材専門店を速やかに出店するという。なお、同件による21年3月期業績への影響は軽微としている。
■ビイングHD <9145> 1,522円 +65 円 (+4.5%) 本日終値
ビーイングホールディングス<9145>が大幅反発。この日の午前中、オカムラ<7994>と共同で、オカムラが開発した物流倉庫での自律移動ロボット「ORV(Okamura Robot Vehicle)」カゴ車搬送タイプの実用化に向けた実証実験を開始したと発表しており、これが好感された。ビイングHDの大手ドラッグストアチェーンの商品を扱う北関東SCMセンター(群馬県前橋市)と白山第3センター(石川県白山市)の2拠点で試験的に導入し、実証実験を通して、「ORV」の使い勝手や運用ソフトなど、実用化に向けた検証を行うという。両社は、物流施設内オペレーションの更なる自動化・省人化により作業人員不足を補い、生産性の向上に貢献することを目指すとしている。
■CEホールディングス <4320> 582円 +22 円 (+3.9%) 本日終値
CEホールディングス<4320>が続伸。23日の取引終了後、電子カルテシステムを手掛ける子会社シーエスアイがイーエムシステムズ<4820>と、病院と保険薬局のEHR(電子健康記録)連携サービスの提供を開始すると発表しており、これを好感する買いが入った。EHR連携サービスはシーエスアイとEMシステムズのデータセンター間通信により、処方箋情報を保険薬局へ、調剤実施情報を病院へ提供し、病院・保険薬局の業務効率化につなげるという。21年1月から福岡県の大牟田天領病院と周辺保険薬局で運用を始める予定だ。
■岡本硝子 <7746> 212円 +6 円 (+2.9%) 本日終値
岡本硝子<7746>が高い。午後0時ごろ、同社が製造・販売を行う海洋探査機「江戸っ子1号」を用いた環境の観察など手法が、国際海底機構の環境調査指針で推奨されたと発表しており、これが好感された。国際海底機構(ISA)は、国際海洋法条約に基づき、いずれの国の管轄権も及ばない深海底及びその下の鉱物資源の管理を行う国際機関。また、深海底の鉱物資源の採掘者などに対して、海洋鉱物探査における環境影響調査の方法を指導する立場にあり、今回の指針への掲載で「江戸っ子1号」は、国際的にも環境影響調査の機材として認知されることになったという。これにより、深海底における資源探査などに際しての環境アセスメントなどで「江戸っ子1号」の使用の促進が、全世界的に期待されるとしている。
■セルシード <7776> 232円 +6 円 (+2.7%) 本日終値
セルシード<7776>が反発。23日の取引終了後、多指(趾)症(生まれつき指の数が5本より多い疾患)患者から採取した軟骨組織の提供などについて、国立成育医療研究センター(成育研)の倫理審査委員会から承認を取得し、商業利用可能な軟骨組織を入手できることになったと発表しており、これが好材料視された。今回、成育研の倫理委員会の承認を得たことで、同社は商業利用可能な軟骨細胞を安定して確保する道が開けることになり、同種軟骨細胞シートの治験及び製造販売承認に向けた研究開発の加速が期待されているようだ。なお、20年12月期業績への影響は軽微としている。
■MRT <6034> 1,515円 +29 円 (+2.0%) 本日終値
MRT<6034>が続伸している。23日の取引終了後、医師求人情報データベース「楽採」を全国2500以上の医療機関に向けて展開するMHA(東京都港区)と、医療機関が持つ求人情報の連携に関して業務提携契約を締結したと発表しており、これが好材料視されている。今回の提携により、「楽採」に登録された求人情報だけではなく、MHAが独自に収集している非公開の求人情報を合わせたスポット求人の依頼・管理を全て、MRTの医療機関向け採用代行サービス「Re:ray」で行うことになり、医療機関のスポット紹介にかかる窓口がMRTに一本化されることになる。これにより、MHAは医療機関のスポットをはじめとする幅広い雇用形態の医療機関ニーズに応えることが可能となるほか、MRTはより充実した求人情報を「Re:ray」を通じて医師・医療従事者へ提供することができるようになるとしている。
■ハウスコム <3275> 1,316円 +17 円 (+1.3%) 本日終値
ハウスコム<3275>は高い。23日の取引終了後、不動産仲介事業などを展開する宅都ホールディングス(大阪府大阪市)と業務提携契約を締結するほか、宅都ホールディングスの子会社の宅都の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好感されている。宅都HDは、関西圏に不動産賃貸仲介店舗23店舗などを構え、年間仲介件数1万件の宅都を子会社に持つほか、3万戸以上の管理物件を受託する不動産管理会社などを有する企業。宅都HDとの業務提携は、不動産賃貸仲介及び管理物件における相互の顧客紹介や不動産テックにおける新分野の拡大を図るのが目的。また宅都の子会社化は、ハウスコムがグループとしての店舗網の拡大と、関西圏の事業の礎を得るのが狙いという。取得価額は10億4300万円。なお、同取得及び業務提携に伴う業績への影響は精査中としている。
■アプリックス <3727> 218円 +2 円 (+0.9%) 本日終値
アプリックス<3727>が続伸。23日の取引終了後、クラウドサービスを手掛けるNeutrix Cloud Japan(東京都千代田、以下NCJ)とマルチクラウド接続ストレージサービス事業で協業を開始すると発表しており、これを好感する買いが入った。NCJが提供する「Neutrix Cloud」は、PB(ペタバイト)クラスのデータまで容易に拡大でき、かつアマゾン ウェブ サービス、Microsoft Azure、Google Cloud Platformとも接続することが可能なマルチクラウドストレージサービス。同社はNCJの国内販売代理店として21年4月から「Neutrix Cloud」の提供を開始するとしている。
■NaITO <7624> 162円 -11 円 (-6.4%) 本日終値
NaITO<7624>が大幅反落。23日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高288億9600万円(前年同期比18.3%減)、営業利益8100万円(同88.9%減)、純利益1億6500万円(同72.0%減)と大幅減益となったことが嫌気された。上期に、新型コロナウイルスの感染防止対策によるセールスの訪問自粛や展示会・セミナー開催の中止などで、十分な営業活動を行えなかったことが響き、切削工具、計測、産業機器・工作機械などの各商品分野が減収となった。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高376億円(前期比19.1%減)、営業利益1億1000万円(同86.9%減)、純利益1億9000万円(同72.3%減)の従来見通しを据え置いている。
●ストップ高銘柄
ウィルソンW <9610> 217円 +50 円 (+29.9%) ストップ高 本日終値
三光産業 <7922> 414円 +80 円 (+24.0%) ストップ高 本日終値
大日光 <6635> 890円 +150 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
ココペリ <4167> 5,000円 +700 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
サイジニア <6031> 1,130円 +150 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース