話題株ピックアップ【昼刊】:村田製、SBG、エネチェンジ

注目
2020年12月28日 11時39分

■ユアテック <1934>  842円  +84 円 (+11.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位

ユアテック<1934>が続急伸で年初来高値を更新。マドを開けての大陽線で100円を超える上昇をみせ、800円台後半まで一気に水準を切り上げてきた。電気工事会社で4割強の株式を東北電力<9506>が保有し、売り上げ依存比率も高い。そのなか風力発電事業に注力するなど再生可能エネルギー分野への取り組みに特長があり、地球温暖化防止に向けた環境関連の一角として頭角を現してきた。足もとの業績も風力発電設備に関する受注が伸びており、21年3月期は営業利益段階で2ケタ増益を見込む。依然としてPERは12倍弱、PBR0.5倍と株価指標面から割安感が際立つ。

■三菱重工業 <7011>  3,046円  +144 円 (+5.0%)  11:30現在

三菱重工業<7011>が大幅に3日続伸。28日付の日本経済新聞は、同社が「石炭に代わり水素を利用して鉄を作る設備を欧州に建設する」と報じた。鉄鋼の製造工程で二酸化炭素(CO2)を大幅に削減するには水素製鉄法が有効であり、同社は100%出資する英国の製鉄設備会社を通じてオーストリアの鉄鋼大手、フェスト・アルピーネの製鉄所で水素製鉄の実証プラントを建設中で、2021年にも試運転を始めると伝えている。

■アスクル <2678>  3,755円  +145 円 (+4.0%)  11:30現在

アスクル<2678>が大幅高で3日ぶりに反発している。前週末25日の取引終了後に発表した12月度(11月21日~12月20日)の月次業績で、単体売上高が前年同月比4.3%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年に比べて、稼働日は平日が3日少なく、土曜日が2日多い曜日回りだったものの、主力のBtoBが同1.2%増となったことが牽引し、対計画比で好調に推移しているという。また、LOHACOは、大型販促の効果などで日用品や食品を中心に販売が増加し、同27.1%増となった。

■村田製作所 <6981>  9,105円  +201 円 (+2.3%)  11:30現在

村田製作所<6981>が4連騰で9000円台を回復。終値で9000円台をキープすれば今月3日以来約4週間ぶりとなる。セラミックコンデンサーで断トツの世界シェアを誇る。米アップルの「iPhone12」など今後5G対応スマートフォンの市場が急速に拡大するなか、新たなコンデンサー需要の獲得が期待されている。また、世界最小・最薄の車載向け積層セラミックコンデンサーの量産を始めており、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転車の普及局面で収益貢献が本格化する見込み。11月30日につけた上場来高値9293円の奪回をにらんでいる。

■ワークマン <7564>  8,670円  +160 円 (+1.9%)  11:30現在

ワークマン<7564>は3日ぶりに反発している。26日付の日本経済新聞朝刊で「2040年までに店舗数を現在の2倍強の2000店程度に増やす」と報じられており、大量出店に乗り出すとの観測が好材料視されているようだ。記事によると、毎年60店舗のぺースで出店するとしており、女性向けアウトドア衣料を扱う「#ワークマン女子」を重点展開するという。2000店舗を達成すると、業界最大規模のしまむら<8227>グループに並ぶアパレル最大手の一角に入ることになる見通しだ。

■アドバンテスト <6857>  7,510円  +130 円 (+1.8%)  11:30現在

アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>などが強い値動き。新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に加速するなか、実体経済への影響が懸念されているが、半導体市場はリモートワークの導入加速に伴う通信機器需要の拡大やデータセンターの増設需要が追い風となり、メモリー、ロジック市場ともに拡大が見込まれる状況にある。EUV向けをはじめ半導体メーカーの設備投資意欲も旺盛であり、半導体製造装置メーカーの収益環境は良好だ。前週の米国株市場では24日に半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が5日ぶりに反発に転じたことも買い安心感につながっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,809円  +117 円 (+1.5%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>が5日ぶりに反発。全体相場が超閑散商状のなか、東証1部上場企業のなかで2位以下を大きく引き離し、群を抜く売買代金をこなしている。前週は調整色を強めていたが、きょうは値ごろ感から短期回転を狙った個人投資家の商いが活発化している。海外投資家不在で先物などを絡めたインデックス売買の影響を受けにくく、個人も参戦しやすくなっているもよう。同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団が自社株買いの枠を従来計画から拡大したことを発表、これがアリババ集団の株価下支え材料になるとの思惑がソフトバンクGにポジティブ材料となっている。

■ハローズ <2742>  3,550円  +25 円 (+0.7%)  11:30現在

ハローズ<2742>が反発している。前週末25日の取引終了後、21年2月期の単独業績予想について、売上高を1484億円から1503億5000万円(前期比11.7%増)へ、営業利益を67億2000万円から70億6000万円(同33.5%増)へ、純利益を45億3000万円から48億1000万円(同35.7%増)へ上方修正したことが好感されている。新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛による生活者の購買行動の変化から、食料品を中心とした在宅用消費が増加したことに加えて、365日全店24時間営業の継続及び商品仕入れ対策などを行ったことが寄与する。なお、第3四半期累計(3~11月)決算は、売上高1137億1200万円(前年同期比14.3%増)、営業利益54億7000万円(同51.6%増)、純利益37億6100万円(同54.6%増)だった。

■日本電産 <6594>  12,895円  +25 円 (+0.2%)  11:30現在

日本電産<6594>が小幅ながら4日続伸、25日移動平均線をサポートラインに強力な上昇トレンドを継続中だ。精密モーターなどで世界トップの商品競争力を有するが、世界的な電気自動車(EV)シフトの動きに乗じ、EV向け駆動用モーターの需要拡大で商品需要を捉えている。業績は期中に増額修正し、21年3月期営業利益は前期比27%増を見込むが、一段の上振れも期待されるところ。複数の外資系証券から12月に入って同社の目標株価を引き上げる動きが相次いでおり、今月7日以来の1万3000円大台回復を果たした。

■あさひ <3333>  1,589円  -90 円 (-5.4%)  11:30現在  東証1部 下落率6位

あさひ<3333>が大幅続落している。前週末25日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2月21日~11月20日)単独決算が、売上高546億6700万円(前年同期比13.0%増)、営業利益68億8100万円(同50.9%増)、純利益48億4800万円(同54.9%増)となり、営業利益は通期予想を上回る大幅増益となったが、目先の材料出尽くし感から売られているようだ。自転車が社会的に「密」を避けて行動できる移動手段として注目され、通勤・通学などで活用機会が増えたことや、運動不足の解消など健康志向の高まりにより需要が増加したことが追い風となり、スポーツサイクルや電動アシスト自転車、子供用自転車などが伸長した。また、従来18円を予定していた期末一括配当予想を10円増額して28円にするとあわせて発表した。前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高660億円(前期比10.3%増)、営業利益60億円(同49.8%増)、純利益36億7300万円(同43.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■カゴメ <2811>  3,720円  -25 円 (-0.7%)  11:30現在

カゴメ<2811>は小幅安となっている。前週末25日取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を129億円から102億円(前期比27.6%減)に下方修正しており、これが上値を重くしている。コロナ禍における内食需要が引き続き堅調であったことなどにより、売上高は1814億円から1822億円(同0.7%増)に増額修正したものの、ポルトガル子会社が保有する固定資産の減損損失約30億円を計上する見込みとなったことが影響した。

■ENECHANGE <4169>  3,840円  +655 円 (+20.6%) 一時ストップ高   11:30現在

ENECHANGE<4169>が一時ストップ高に買われている。前週23日に東証マザーズ市場に新規上場した直近IPO銘柄だが、消費者向け電力・ガス切り替えプラットフォーム「エネチェンジ」を運営し、エネルギー関連会社向けクラウド型デジタルトランスフォーメーション(DX)サービス「EMAP」及び「SMAP」なども展開する。世界的な「脱炭素社会」への取り組みを背景とした新エネ関連株人気に乗り、上場初日は買い注文が殺到し値がつかない人気となった。上場2日目となる24日に公開価格600円の4倍にあたる2400円で初値を形成、更にその後も25日に値幅制限上限の503円高に買われ、きょうも連日のストップ高で気配値に張りつく異彩人気。現在の市場テーマに乗る銘柄として個人投資家をはじめとした短期値幅取り狙いの買いが勢いを増している。時価は既に公開価格の9.6倍となった。

■松尾電機 <6969>  548円  +36 円 (+7.0%)  11:30現在

松尾電機<6969>が急伸している。前週末25日の取引終了後、21年3月期の単独業績予想について、最終損益を5000万円の赤字から5000万円の黒字(前期1億9300万円の赤字)へ上方修正したことが好感されている。退職給付信託に拠出している事業会社1社の株式を売却したのに伴い、繰延税金負債の全額を取り崩し、第3四半期に法人税等調整額(益)として9900万円を計上したことが要因という。なお、売上高35億円(前期比4.3%減)、営業利益1億円(同3.9倍)の従来見通しを据え置いている。

■ケイティケイ <3035>  325円  +18 円 (+5.9%)  11:30現在

ケイティケイ<3035>が急反発している。前週末25日の取引終了後に発表した第1四半期(8月21日~11月20日)連結決算が、売上高40億3000万円(前年同期比3.8%減)、営業利益1億2800万円(同6.6%増)、純利益9500万円(同0.2%増)となり、上期計画の営業利益1億1100万円(同43.3%減)を上回って着地したことが好感されている。19年10月の消費税増税に伴う一時的な駆け込み需要の反動で売上高は減少したものの、製造コストと調達コストの削減を実現し、業務効率を向上させたことが利益を押し上げた。なお、21年8月期通期業績予想は、売上高165億9000万円(前期比0.4%減)、営業利益2億6900万円(同15.3%減)、純利益1億7700万円(同24.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■日工 <6306>  719円  +34 円 (+5.0%)  11:30現在

日工<6306>がカイ気配スタートで大幅に3日続伸している。前週末25日の取引終了後、21年3月末時点の株主から、株主優待制度を新設すると発表しており、これが好感されている。毎年3月31日時点で500株以上を1年以上保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じて1000~8000円分のクオカードを贈呈する。また、設定金額の範囲で「エアーショベル」(1本1000円分と換算)を選択することもできるとしている。

●ストップ高銘柄

グローバルダイニング <7625>  194円  +50 円 (+34.7%) ストップ高   11:30現在

ウィルソンW <9610>  377円  +80 円 (+26.9%) ストップ高買い気配   11:30現在

WTニッケル <1694>  2,815円  +500 円 (+21.6%) ストップ高買い気配   11:30現在

アーキテクツ <6085>  938円  +150 円 (+19.0%) ストップ高   11:30現在

シンシア <7782>  648円  +100 円 (+18.2%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、8銘柄

●ストップ安銘柄

メディシノバ・インク <4875>  456円  -100 円 (-18.0%) ストップ安   11:30現在

WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在

など、2銘柄

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