話題株ピックアップ【夕刊】(1):マクアケ、電通グループ、パナソニック
■マクアケ <4479> 9,490円 +1,280 円 (+15.6%) 本日終値
マクアケ<4479>が大幅続伸。20日に米国の世界最大級のクラウドファンディング(CF)運営会社の「Indiegogo(インディゴーゴー)」と業務提携すると発表したことを好感する買いが引き続き流入した。この提携では、相互の顧客を融通する。欧米でのビジネス展開を希望する「Makuake」のプロジェクト実行者にインディゴーゴーを紹介する。また、インディゴーゴーで成功した事業者をMakuakeに紹介してもらい、日本市場への参入をサポートする。世界最大級のCF企業との提携で、同社の今後のグローバル展開への期待が強まっている。
■アバント <3836> 1,256円 +114 円 (+10.0%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
アバント<3836>が大幅反発。20日の取引終了後、財務分析テクノロジーに強みを持つ英国のソフトウェア会社メタプラクシスと資本・業務提携すると発表しており、これを好感する買いが入った。提携を通じ、同社はメタプラクシスが提供する財務情報計画・分析・可視化を支援するBIツール「Metapraxis Empower」(エンパワー)の日本語化を進め、日本における独占販売権を獲得するという。エンパワーは欧米市場で数多くの優良企業に採用されており、国内でのニーズ獲得を狙う。なお、資本面ではメタプラクシスの株式を取得し、同社を持ち分法関連会社化する予定としている。
■住友林業 <1911> 2,110円 +133 円 (+6.7%) 本日終値
住友林業<1911>が大幅高で4日ぶり急反発。住宅・建築や不動産事業を展開するが、米国を中心に海外でも実績が高い。米国ではコロナ禍にあっても住宅需要は旺盛で、昨年11月まで直近3カ月の住宅着工件数は3カ月連続の増加となり、しかも11月については154万7000戸(季節調整済み、年率換算)とコロナショックで世界が揺らぐ前の昨年2月以来9カ月ぶりの水準だった。そしてきょう日本時間夜に12月の住宅着工件数が発表される見通しで、これも156万戸前後と堅調な推移が見込まれている。同社株は堅調な米国の住宅市況を背景に機関投資家とみられる押し目買いを呼び込んでいる。
■フィックスターズ <3687> 1,037円 +57 円 (+5.8%) 本日終値
フィックスターズ<3687>がマドを開けて買われ4連騰、昨年12月18日以来となる4ケタ大台に復帰した。顧客企業のシステムを高速化するソフトを開発し、金融業界や自動車業界を中心に抜群のリピートオーダー率を誇る。また、量子コンピューター分野への展開でも先駆し、同分野の最有力ベンチャーであるカナダのDウェーブ社とは協業体制にある。量子コンピューターは米中で開発競争が先鋭化しており、日本国内でもデンソー<6902>やリクルートホールディングス<6098>などこれを採り入れる動きが目立っている。フィックスターズはその関連最右翼として再びマーケットの注目が集まり始めた。
■電通グループ <4324> 3,200円 +160 円 (+5.3%) 本日終値
電通グループ<4324>が急反発。20日取引終了後に日本経済新聞電子版で「電通グループは東京都港区の本社ビルを売却する検討に入った」と報じられており、これが材料視された。記事によると、売却額は国内最大級の3000億円規模になるとみられるという。コロナ禍で足もとの収益は悪化しており、財務基盤の強化への期待が高まっているようだ。なお、同社は報道を受けて、「電通本社ビル」の売却を検討していることは事実とコメントし、今後、開示すべきことが生じた場合には、速やかに公表するとしている。
■パナソニック <6752> 1,404円 +66.5 円 (+5.0%) 本日終値
パナソニック<6752>が大幅高で4日続伸となり、連日で昨年来高値を更新している。21日付の日本経済新聞朝刊で「パナソニックは新型コロナウイルスのワクチン輸送・保管向けの保冷容器を開発した」と報じられており、これを好感する買いが入ったようだ。記事によると、開発した保冷容器はドライアイスを使ってセ氏マイナス70度以下を18日間保持でき、低温管理が必要な米ファイザー製のワクチンにも対応するという。3月までに製薬会社や物流会社に試験提供し、今春中の販売を目指すとしている。
■三菱ケミHD <4188> 702円 +33 円 (+4.9%) 本日終値
三菱ケミカルホールディングス<4188>が大幅続伸。傘下の三菱ケミカルは20日、北里研究所との共同研究で、グループの大阪化成が製造・販売する水性剤「マルカサイドAV」で加工した生地に、新型コロナウイルスの不活化効果があることを確認したと発表。引き続き共同研究を進め、医療機関で使用される防護服や白衣、カーテンなどへの用途展開を図るとしており、これが材料視されたようだ。
■ラクーンHD <3031> 1,796円 +72 円 (+4.2%) 本日終値
ラクーンホールディングス<3031>が大幅反発。きょう11時ごろ、連結子会社のラクーンフィナンシャルが浜銀ファイナンス(神奈川県横浜市)と顧客紹介で業務提携したと発表しており、これを好感する買いが入った。提携を通じ、取引先の支払い遅延や倒産による売掛金の未回収を解決するオンライン完結型の売掛保証「URIHO(ウリホ)」を浜銀ファイナンスの顧客に提供するという。URIHOは主に中小企業を対象に売掛債権を保証するフィンテックサービスで、直近では東京信用金庫や足利銀行と業務提携するなど、販売チャネルを広げている。
■キヤノンMJ <8060> 2,382円 +91 円 (+4.0%) 本日終値
キヤノンマーケティングジャパン<8060>が大幅続伸。20日の取引終了後、集計中の20年12月期の連結業績について、売上高が5370億円から5450億円(前の期比12.3%減)へ、営業利益が240億円から313億円(同3.5%減)へ、純利益が168億円から219億円(同1.6%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。第4四半期に入り、フルサイズミラーレスの新製品が牽引するカメラや、在宅需要が続くインクジェットプリンターなどが、特に利益面で計画を上回って推移したことが要因としている。
■エニグモ <3665> 1,286円 +43 円 (+3.5%) 本日終値
エニグモ<3665>が大幅続伸。この日の寄り前に、従来無配を予定していた21年1月期の期末配当予想を10円にすると発表しており、これが好材料視された。年間配当予想は10円となり、前期実績に対しては3円の増配になる予定だ。
株探ニュース