日精線が大幅反発、21年3月期業績及び配当予想を上方修正
日本精線<5659>が大幅反発している。28日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を315億円から335億円(前期比4.0%減)へ、営業利益を19億円から23億5000万円(同22.0%増)へ、純利益を15億円から17億5000万円(同25.4%増)へ上方修正し、あわせて従来45円を予定していた期末配当を60円に引き上げると発表したことが好感されている。
主力のステンレス鋼線について、主な需要先の自動車関連及び建材用途の販売数量が第2四半期をボトムに持ち直し、第4四半期には月間販売数量が19年上期の水準まで回復すると見込んでいることが要因。また、半導体関連向けの超精密ガスフィルター(NASclean)の在庫調整の解消には期末まで要すると予想していたが、5G関連投資の立ち上がりに加えてリモートワークやオンライン授業の普及に伴いデーターセンター向け半導体の需要増が加わり、半導体関連投資の動きが加速したことも寄与する。なお、年間配当は100円(従来予想85円)となり、前期実績に対しては20円の増配となる予定だ。
同時に発表した第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高240億4900万円(前年同期比8.1%減)、営業利益15億3600万円(同12.3%増)、純利益12億1400万円(同21.7%増)だった。